猫たち

夜勤を終え、始発の電車に乗って家に帰る。駅からの帰り道、小さな公園を通ると、だいたいいつもベンチに野良猫がいる。今日は茶トラと白の2匹が並んで座っていた。猫は好きだけど気軽に飼うわけにはいかないので、野良猫を眺めるだけで我慢している。近づくと逃げられるので遠まきに見ながら通り過ぎる。公園を出ると道の真ん中に黒猫が寝そべっていた。車も通る道だけど、この時間は車も人も通らないので道の真ん中でもリラックスしている。路地に入ると塀の上にいるキジトラの猫と目が合った。今朝は猫がいっぱい見れてラッキーだな。足元には2、3匹の猫が通り過ぎていく。路地の角を曲がると、10匹、20匹、数えきれないほどの猫が狭い路地にひしめいていた。猫が流れる川のようだ。もう1つ角を曲がると自宅のアパートが見えるはずなのに、見覚えのない住宅街が続いていた。どこまで行っても道は猫に埋め尽くされていて、踏まないように気をつけながら歩き続けるけど、自宅にはどうしてもたどりつけない。

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