遺書のいらない赤入れのすゝめEX~インターネッツ嘘赤字を真に受けないでね~

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第3回が本題、とか言っていましたが、ホントのホントは、これを煽りたくて作りました。

茶化しを茶化すというメタ構造。

一番短いですが、一番伝えたいのはコレです。

インターネット上では、たまに、茶化すような赤字を見ますよね。

詐欺業者からのクソ通知とか、アンチからのDMとか、そういう日本語がダメダメなやつに赤字を入れてみた、みたいなのがバズってから、定期的に「赤字を入れて茶化す」みたいなネタを目にします。

また、カップヌードルのミルクシーフードが「チーズ感が足りない」という「デザイン赤字のあるあるを茶化す」系のネタをやって、バズりました。

これらは、「赤字で茶化す」「赤字を茶化す」から、まぁいいんですよ。
問題は、「茶化した赤字」なんです。これらは、まったくの別物です。

インターネットの海に、たまに「公的文書」とか「誰かのデザイン」とかを「茶化した赤字」が放流されていますよね。あれを真に受けてはいけません。
なぜなら、ダセぇーーものばっかりだからです。
マシなものとか、正直おもしろいものもあります。

でも、だいたいがクソダセぇーーんですよね。あれは、いっつもダセぇーー赤字を入れられているダセぇーー現場の人が、「好き勝手に赤字入れやがって! 俺も好き勝手にクッソみたいな赤字入れてぇ!」ってなって、鬱憤を晴らすためにやっているお粗末な示威行為(←誤字ではない)だからです。
ほっせぇ赤ペンを折れるほど握りしめて、血走った目で泣きながらやっています。

要するに、権力濫用の真似事がしたいんです。いつもされてる(と感じてる)から。そうしないと、ほっせぇ赤ペンより先に心が折れてしまうんですね。

なぜ分かるのかというと、私も、公的文書や謝罪文書などへの茶化し赤字のダークサイドに堕ちそうになったことがあるからです。でも、何度やってもホンモノのヤバさを醸し出せなくて、それはそれで悔しくてやめました。
やらなくてよかった。
安易な捌け口であり、誰も得をせず、ただただ自分の品格とスキルを貶める行為です。品格はどうでもいいけど、特にスキルが陳腐になることが最悪の弊害です。

インターネッツ嘘赤字は、茶化し方が必死なので、常時チェックしている者の仕業ではないと分かります。サラっと茶化しているように見えて、実は精一杯強い言葉を探して、罵倒するつもりで茶化しているのです。
そしてなかには、赤字とか入れたことないんだろうなーっていう妄想みたいなヤツもありました。俺は詳しいんだ! ってやりたいニュービー、またはワナビーでしょう。
その赤字で出してみ? 遺書1枚じゃすまんぜ?
(マジレスすると、たぶん先方に送る前に上長NGが出ます。上長チェックナシで赤字をバックしている人は、そんな妄想赤字みたいなのは入れません。でもなあ、学生サークルとか文化部の同人誌とかではあるんだろうな……。ツラい……。)

ホンモノの茶化し赤字は、まったく違います。もっともっと、おぞましいものです。
ホンモノが入れる茶化した赤字は、もっとオヤジギャクのような、いわゆるおじさん構文のような、ついポロッと出ちまったみたいな、何も考えられていない、洗練されていない、推敲の跡が一切ない、そして躊躇の跡も一切ない、マジでヤバいものです。
最悪の場合、おもしろがってもらえる、喜んでもらえると思って、笑わせる意図で、すなわち善意でやっています。キツすぎる……。

インターネット上に嘘赤字を放流するのも、エンタメとしては悪くないかもしれません。実際、カップヌードルの「赤字あるあるネタ」はおもしろかったし、それ以上に身につまされる思いでした。

だから、そういうのをマネしてやるんなら、マジにやろうね、というお話です。半端な遊び方ほど、見ていてキツいものはないので……。

なんか、「茶化しを茶化す」のが目的だったのですが、マジなトーンになってしまいました。苦労してたんだな、インターネッツ嘘赤字たち……。わかるよ……。だがマジの「茶化し赤字」、テメーはダメだ。×す。

みなさんのクリエイターライフには何の関わりもない話でした。だけど、本業の片鱗をインターネッツでやるときには、いろいろ気をつけようね、ということで。

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