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数学の公式+外国語の経験+古文の先生の言葉=私の日本語教師スタイル

こんばんは。

先週もつ鍋食べたのに、今週またもつ鍋を食べてしまいました、日本語教師のknkです。美味しいですよね、もつ鍋。

ところで突然ですが、私は日本語のネイティヴスピーカー(母語話者)という視点で日本語を教えています。

もっというと、日本語を勉強したことってないんです、私。国語の勉強はしました。でも日本語はない。

私は日本という国で、日本国籍持ちの、話す言葉も日本語の両親のもとに生まれました。周りの日本語を聞いて、たぶん自分なりに真似をして、そしてそれがある程度できるようになったころに就学年齢になり、学校に上がって読み書きを教わり、話すこと以外での表出ができるようになった。その学校でも日常使われるのは日本語(国語)だった。それだけです。

日本語は話せますが、文法がこう!とか時制云々なんて考えて話していません。中学あたりで五段活用やらカ行変格活用などは習いましたが、「“食べる” が食べたになるのは “当たり前” だよねぇ?」という感じでした。

そんな私が日本語を世界の中のイチ外国語という観点で世界の人に日本語というものをお伝えしているわけです。

ここに辿り付いてくださった皆様は「だからそれがどうした!?」と思うでしょう。

でも、勉強したことないものを教えるのって案外骨が折れる。


「だから自分の仕事すごいんですー!」って話ではなくて、どの教科もそうですが、この仕事をするにあたり、養成講座の教授法以外に、教え方のスタイルはある程度自分で作る必要がありました。

そのときに使った方法をちょっと今日は思い出していこうと思います。

※ これは私の日本語教師の経歴が海外日本語教育期間→国内プライベート→国内日本語学校で、どれも教え方は自由だったということを踏まえてご覧ください。研修らしい研修を受けたのは国内日本語学校の最初3ヶ月だけです。それも私のやり方を伸ばすためと、日本で教えることと海外で教えることの違いを聞くだけでした。

① 英語が好きだった中高と、スペイン語を始めた大学時代

学生時代、私は外国にとにかく興味のある子でした。将来は外国に住みたい!そのためには英語は必要!ということでどの教科より英語は熱心に、そして興味を持って取り組みました。あの頃の吸収力は素晴らしいもので、見るもの全て、聞くもの全てが瞬時に自分のものになっていく感じでした。構文を覚えるのも、単語を覚えるのも楽しかった。でも、高校でその大好きな英語に陰りが見え始め、また担任の「英語は話せる人多いから、他のをできる人がいた方が幅が広がるんじゃない?」の一言でちょっと目線を変えてみるかと思い大学ではスペイン語を始めました。

中高で英語をやりまくっていたので、スペイン語はその延長…でもありましたが、まあ違う言語なので同じようにはいかないことも。また大学で扱うものなので、設備も学び方もよりハイレベルでした。でも、「スペイン語もできる自分ってすごくない?」という変な自尊心からスペイン語も自分なりに熱心に取り組みました。

10年間外国語と向き合ったことがまずはベース


② 古文の先生の言葉

英語は大好きだった私ですが、国語は苦手でした😅現代文は読んでいるとただの読書のようになってしまって、自分なりの解釈を加えてテストも答えてしまうのです😅お陰で漢字と作文はそこそこだったのですが(今は文章力が崩壊いたしました。いつもお見苦しくてすみません)、現代文は点数はイマイチ…。

古文も国語の一つということで苦手意識がありました。不思議と現代文より点数は取れましたが、教科の一つという程度の認識。

でも、高3の春、最初の挨拶で古文の先生がおっしゃったことが今でも忘れられない。

古文ってみんな嫌でしょう?何で古い日本語をって話では?でも外国語と思えばいい。外国語と思って単語を覚えて、構文も覚えてそれにはめてしまう。そうすると現代文より簡単という人が増えると思う。あ、あとね、古文って増えないから。現代文は今現在数限りなく増えているけど、古文は増えないから数をこなすといつかは終わりが来るし、現実的な話をすると、問題集やりまくっていたらそこで見たものが入試で出るってこともあるから。」

めっちゃ目が覚めました。あ、外国語と思えばいいのか!そっか!あと、確かに増えない!じゃあいつかやり尽くすかも?

ちょっと受験勉強の話になりますが、そこから受験までの約一年、漢文も含めて古文をやり尽くしました。暗記は自身があったので覚えるのは苦じゃなかったし、昔の人という異文化の人の言葉、でもいつも見ている日本語に近い言葉を聞いている感じが面白かったです。

そして、これは奇跡としか言いようがないんですが、

実力テストで出た古文の文章と丸まんま同じものが入試で出て合格した。


古文は手を抜かずに実力テストの復習もしていたのが良かったんですが、見たとき「もらった!」でした。実際、複数の大学や日程を受けたのにこの日の入試しか合格できなかったので、本当に良かった。笑

このときに日本語だけど外国語の感覚で読む、という頭が少しできていた気がします。


③ 文法構造を数学の公式だと捉えて話す。

はっきり申しまして、私、理数は恐ろしく苦手です。

中学までは元数学教師の友達のお母さんが友達共々教えてくれていたのでついて行けましたが、高校で進路が別になったので自然解散。ついでにその頃私は家も変わったので習いに行くのも物理的に無理になりました。

そこから理数の転落人生は始まりました。

それはいいんです。(いや個人的には良くないんだけど)

しかし、中学までにそのお母さん先生に「数学はどの公式を使えばいいかがわかればまずはしめたもの。次にその公式に入れるべき数字を間違えなければ解は出てくる」と言うことは刷り込んでもらっていました。そして、そのお母さん先生の口ぐせは「あるものは使え」。笑 少ない知識で代用する方法も教えてもらいました。


ぶっちゃけ、英語もスペイン語もその感覚で覚えて使っていました。公式と構文は同じだし、数字が単語になった、そんな感じ。中高レベルならそれで十分。

そして日本語教師として現場に立つとき、じゃあ日本語もそれでいけるんじゃない?で、はめてみた。そこが私のスタイルのスタート。例えば、、、

日本語は言いたいことはうしろ、英語は前。英語の疑問を表すdoは最初に来るけど、日本語の疑問を表す“か”は最後。これが大原則で、あとは矢印で位置関係を図解して…。でも疑問詞疑問文の場合でも、日本語は語順は変わらないことは強調して…

こんな感じです。今も頭の中、特に初級文法はこの考え方で捉えています。

日本語の語順や助詞で混乱していた生徒さんに、英文” I go to school by bus “と書いて、その下に「←」向きの矢印で示して、「”I (わたしは)“は日本語も最初、それ以外の言葉は全部反対から訳していくと日本語の語順」と説明したこともあります。ちょっと乱暴ですが。苦笑


多国籍クラスにこれは難しい側面がありますが、プライベートや海外では役に立ちました。それをひたすら擦り込む擦り込む…私は日本での外国語教育しか受けていないので、やり方は古臭くても反復練習が中心の日本式です。これでいいのかは今でもわかりません。そこは生徒が勉強する姿や反応、実際に「もっとどうしたい?」とインタビューして変えていきます。

この当て嵌め方式は大人の生徒さんや理系の人にはとても評判が良かったです。

初中級修了くらいになると、今度は向こうも日本語の最低限の文型は頭に入っているので、それを使いながら別のものを提示していく、にシフトチェンジしています。

それでも、今でも学生に

「ない(➖)✖️ない(➖)はある(➕)!だから、『できないことはない』は『(頑張ったら)できる』!」

ということはよくあります。これは皆さんも使われてるかと思います。

英語は足し算方式なのでマイナス表現とマイナス表現はさらにマイナス、つまり否定の強調ですが、日本は掛け算でプラスになることが図で理解できると「あ!そうなんだ!」という顔をしてることが多いです。

このとき、大体「中国語も日本語と同じです〜」やら「ベトナム語もです〜」と勝手におしえてくれます。笑笑 


学んだ外国語の知識と、古文の先生の言葉で日本語を外国語としてみる考え方を少し理解したことと、数学の公式方式で言葉はめ込み作戦(対称言語学のパクリ?)、

私はこの3つの思考を合わせてから自分流を作ってきました。「私もやってる」という方もいれば、全然違う方もいらっしゃると思います。

メキシコでは日本人の先生と現地の先生がお一人ずついらっしゃいましたが「先生のやりやすいように、スペイン語がわかる日本人という強みを生かしていただければ」で教え方には口出しされず(アドバイスはいただきました)、スペインでは日本語コースの立ち上げ主任として派遣されて、周りに日本語教育に詳しい人がいなかったのでここでも人には聞けず、プライベートではプライベートなのでやはり周りに聞けなかった結果、自分が外国語を学んだときのプロセスが答えになりました。


ちなみに、このやり方で逆バージョン、日本人の中学生に家庭教師として英語を教えたこともありますが、万年補習かつ追加課題組から脱出できるまでにはなってくれました(´∀`*)

その子の言葉を借りると「英語って、何で?って考えるよりまずはパズルみたいにはめていくんやね。学校の先生もこうしてくれたらいいのに。

この考えが正しいとは絶対言えないけど、嫌いになるよりは「あーこうすればできるんじゃん」と思ってくれたらそれでいい。

なんだか長くなりました。読んでいただきありがとうございました🙇‍♀️





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