某ケーキ屋店長の理論

5年前、クリスマス会をしたときにケーキが注文と違っていた。時間は夜中の12時。一時的にできるテナントで営業時間も過ぎていた。
だけど、ケーキの差額が気になるから試しに電話してみることに。すると、
『申し訳ございません。手違いに気づいたのですが、お客様のご連絡がわからずお待ちしておりました。』
また、自宅に配達したいと言われ、イエスと言うまで電話が切れないのでお願いして届けてもらった。
店長さんのおかげでイライラから感謝に変わったこと今でも覚えてる。

その件以来、私は、仕事で何かあるとこのケーキ屋さんを思い出す。

ミスした時、子ども・保護者にも誠意ある姿勢で謝罪することをより心掛けるようになった。それでも怒られることはありますが笑
また、子どもが帰宅しない時、見つかるまで何時間でも探します。保護者が困っている時、必ず解決に向かうよう勤めています。

保護者の方にご理解してほしいのです。
私達職員一同、お子さんを大切に思っていること、何かあったら心配なこと、保護者と近いお気持ちを持ってこの仕事している不器用な人間がいることを…。

ですが、この私なりの対応は、他の職員や会社で、必ず通用するものではありません。『職員がそこまでしなくていい!』と言う職員の考えもあり、賛否両論なんです。

でも、よく考えて見てください。
困っている保護者に対して、『あーそうですか、わかりました。』で納得しますか?
『退勤なので、明日ご連絡します。』などで今後の関係を円滑に築けていけると思いますか?

特に我が子の命の危機を感じている時に事務的で大事に思わない人に安心して預けられないと思います。

これを続けられてる理由は、保護者との関係がより強くなったからです。
保護者から改善を試みてくださったり、
『下校中に何かあったら施設に戻りなさい。先生が守ってくれるから』
と言ってくださるご家庭もあり、家に入れなかったり何かあるとすぐに戻ってきてくれます。
嬉しい限りです。

今も昔もですが、悲しい事件が絶えることはない世の中で、頼られる存在になる施設でなければなりません。

『ケーキ屋さんからここまで話を広げるんかい!』
と思う方もいると思います。
でも、どの職業も大切なことは共通してる。
色んな職業からも学ばせてもらえる出会いのチャンスがある、アイテム(考え)をもらえる。

『ミスしても挽回のチャンスはいくらでもある』
仕事で悩んだとき、
『ケーキ屋の店長ならどうしてた?』
『店長さんの様に誠意ある対応できたのか』
仕事ができない不器用こまるの不器用な部分を武器に変えてくれた。そんな話。

大手ケーキ屋さんなので言いませんが、職員にこの話をするときは、『(店名)理論』と名づけて話をしてます。