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強い堤防は 弱い箇所への水圧を高める / これはまるで人と同じではないだろうか

もしそこへ水が行かなかったら どこへ行ったのだろう


川は繋がっている 水は流れる

だのに人の繋がりは細く 想いは流れない


あの場所で決壊しなかったならば 更に河川下流での水害が大きくなっていた。

うちの近くでなくてよかった 助かった ではなく 川上のあの場所で決壊したからこそ 自分の被害がなかったことを どちらで認識するか大切なことだろう。


川はつながっている 水は流れる

だのに人の繋がりは細く 想いは流れない

今回の台風で決壊した場所は補強される。
補強されたことで川下にズレる想定箇所は前もって補強し 決壊防止に備える。

数年後必ずくる大雨の決壊場所は 対策出来なかった川下の弱い箇所にズレる。ひょっとしたら川上が先に決壊するかもしれない。

数十年、いや数百年、1000年以上前から こんなことやっていたはずだ。

まだ旅の途中である。

自然とは闘えない。
助かる術を誤るとシワ寄せが生じる。
みんな で受け持つことが良策だ。

力で抗えば勝機はない。
技術の進歩が傲慢を生みだしてはいけない。ただでさえ人間てのは傲慢だ。
考えることは、受け入れ・共存の道を探ることだけだ。


川の許容量より水が多い これは確定している。

少しの漏れ を許すとそこが突破口となり大きな傷になる怖さに怯える。
ここを どちらで処理するか。

それでも少しずつ受け持つ ぐらいの度量と器量が下地にあった上での対策が好みである。
自然や地球を数字で計ろう という行為には限界がある。
算数ではなく文学的に応じるのだ。

河川敷グランドの水没は大歓迎であろう。
あの光景が人智だ 。バックネットは家屋を直撃せぬよう ちゃんと下げる。
キャッチーに面白く切り取り 日常との違和感に騒ぐよりも あの量の水を誘導したことを誉め 称えるべきであろう。スコアボードなんか水の中で構わない。
川沿いが全て野球グラウンド付き河川敷であれば理想的だ。

地震対策とはまた異なる 思考。


スーパー堤防 という水を入れない堤防は物理的に可能である。
経済と強者の思考で自分の身に水害が及ばない万全の対策を推進する。
一適たりとも水を入れない万全 こそが理想。

気持ちは分かる、物理的にも可能なのだ。

川はつながり、水は流れる そして水量は川のキャパを超える。

下流は下流で対策すべし、我れ選ばれし者なり。
川はもう 自然ではない。
まるでヒトではないか。

これはいけない。

ここで 川や水の話しではなくヒトの話しにすり替わる。

少しずつ引き受ける ほうが好みである。
少しのダメージを多くの地域が吸収することで 弱い箇所への一点集中を回避するのだ。


わたしたち のまいにち のせいかつ のように


河川川上に位置する者が被害なく、すぐ近くの河川川下が甚大な困難に遭っているのであれば、少しは引き受けたいのである。
さでなくば心 痛む。


急坂が多く、川に大きな問題を抱える横浜では競技場の地下、河川敷への水の誘導で難を逃れた。

河川川上では考えられない予算を計上した危うい回避であった。

それでも注目を浴びる。

そんな横浜市に根付く造園、外構のプロフェッショナル集団ワコー建設。
のり面補強にも実績が豊富な匠の伝統と、次時代新技術との融合で貢献する。

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ワコー建設様

キレイなお庭造りのみならず、造成整備の実績も高く地盤についての専門知識も豊富。


このたびの水害からは考えさせられるものがとても大きい。

新宿甲州、渋谷スクランブルに1人も ヒトがいない映画のような画。
なんだ やろうと思えば新宿・渋谷を空にすることも出来るのではないか と妙な感心をしてしまった。

ご崩御の際 成人していた自分からしても初めてではないだろうか。
3.11 は理由はどうあれ人が残っていた記憶がある。


被災の規模によっては一適すら水を漏らさない対策を採るのであろう。

これは仕方ない。
今回 免れた我々には借りがあり 恩がある。

問題は次に対する備えである。
我れ先に と強固な堤防作り争いに傾倒すると弱いところへの水圧を助長することは確定している。
手が回らない状況にあるところがほとんど だ。
弱いところ が狙われてはいけない。
1っ箇所に100のダメージを受けるのであれば 100箇所に1ずつのダメージに分散して欲しいのである。

あの水が あそこへ行かなかったら どこへ行っていたのだろう
次の曲がり角か そのまた次の角で より大きな水害をもたらしただろうか


最後に。
今回被災に遭われた皆さまにお見舞いを申し上げさせていただきます。
そこへ流れてしまった水により 理由はどうあれ結果的に救われた者が大勢いる中の1人として。

一日も早く日常生活に近い日々が来ることを心より願っております。



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