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「冒頭5秒、既に騙されている」か?『ドミノ』【映画レビュー】

★★★☆☆
鑑賞日:10月28日
劇場: MOVIX三好
監督:ロバート・ロドリゲス
出演:ベン・アフレック
   アリシー・ブラガ
   ウィリアム・フィクナー

「冒頭5秒、既に騙されている」
このキャッチコピーで、もう 見る側は騙されないと身構えるか、トリックを見破ろうと バイアスが掛かってしまう。
そして原題Hypnotic』って、ネタバレになってないか?この宣伝は正解だったのか?
それでもなお想像を超える仕掛けがあるかもと期待したが、
超えてこなかった。

とはいえ面白くなかったわけではない。
設定といい映像といい既視感出まくりだったが、物語は小気味よいテンポで進んでいく。見応えのあるシーンもあった。

コロナの影響で、お金も時間も思うように使えなかったようで、それは映像にも表れていたが
ただ使えていたとて漂うB級感(いい意味で。悪口ではない)は無くならなかっただろう。
94分でまとめ上げたのは流石。(後半、台詞で説明が多かったのは残念だが)
他の監督(誰とは言わない)なら2時間半~3時間は要しただろう。
良くも悪くもロドリゲス監督らしさが出ていた作品だ。

神出鬼没な謎の男を演じるウィリアム・フィクナー(中央)

神出鬼没な謎の男を演じるウィリアム・フィクナーが良かった。

TVドラマ『プリズン・ブレイク』のマホーン捜査官が印象的だが、
『ヒート(1995)』『アルマゲドン(1998)』『ブラックホーク・ダウン(2001)』等々の名バイプレーヤーっぷりで“何かで観たことある”名俳優。
『ダークナイト(2008)』の銀行支店長役は、10分ほどの登場だったが記憶に残る。(『ヒート』を参考にしたノーラン監督がフィクナーにカメオ出演を依頼したらしい)
あと、ジャッキー・アール・ヘイリーが出てたのも嬉しかった。(『リトル・チルドレン(2006)』は強烈だったなー)

期待値が高かっただけに少し残念な星2.5(★★★☆☆)にしたが、
観て数日経った今、
また観たくなってきている。これがロドリゲスマジックW

続編を作るなら、謎の男(ウィリアム・フィクナー)を主人公に、彼の視点で描いた作品が観てみたい。”脳ハッキング”はもっと面白く出来そうだ。

 
                      (text by 電気羊は夢を見た)

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