ウエダダダ

鑑賞家(DTF派、フランシス・派)。gfa(操行ゼロ)。煙草と珈琲と音楽とPlayba…

ウエダダダ

鑑賞家(DTF派、フランシス・派)。gfa(操行ゼロ)。煙草と珈琲と音楽とPlayback好き。ちゃんずの端くれ。MCZは赤推し。広く浅くやがて深くなこの頃。

最近の記事

ダダダイアリー、主に映画。2024/5/1ー5/15

5月1日 ル・シネマ渋谷宮下にて、濱口竜介監督「悪は存在しない」鑑賞。 穏やかな森の集落にある日グランピング場開発の話が舞い込み騒めく。リアルな設定と会話が醸し出すユーモアと美しい撮影と音楽と唐突な映画的飛翔。姉妹作「GIFT」の時に感じたモヤっとした感じが明かされるかと思ったら同じだった。没入感はさすがだけど名作オーラが出過ぎて若干引いた。 続いてヒュートラ渋谷で開催中のジャック・リヴェット傑作選2024にて「彼女たちの舞台」鑑賞。 ビュル・オジエのゴールが見えない演劇ク

    • ダダダイアリー、主に映画。2024/4/17ー4/30

      4月17日 ヴァージニア・ウルフ「オーランドー」読了。  美少年から美女へ生まれ変わり36歳のまま360年生きたオーランドーの生涯をユーモラスに饒舌に描いたメタ伝記。荒唐無稽なファンタジーでありながら忠実なモデルがおり、歴史文学、フェミニズムの観点からも読み解ける訳者による巻末の解説「隠し絵のロマンス」含めて面白すぎた。 池袋の生ドーナツ&セレクトショップのOLDへ。前回オリジナルタグをカスタムしてもらったシャツが着て一回でタグ外れてしまったのでお直しで再訪。ついでにでかい

      • ダダダイアリー、主に映画。2024/4/1ー4/15

        4月1日 菊川のStrangerにてバス・ドゥヴォス監督2作品鑑賞。 「Here」 帰国を悩む移民労働者と植物学者の女性との細やかな合歓。一杯のスープ。始まった途端これは眠くなるヤツだと思ったけど案の定ウトウト。後半だけ観た奴が言う事じゃないけど良い作品で機会があればまた観たい。 「ゴースト・トロピック」 終電を乗り過ごした女性の長い帰り道。ブリュッセル人間交差点。もうこの設定だけで劇的に映画。予想以上に色々あったし、「Here」でバスの手の内分かったから此方は最初から最後

        • ダダダイアリー、主に映画。2024/3/16ー3/30

          3月16日 瀬尾まいこ「夜明けのすべて」読了。 パニック障害の山添君とPMSの藤沢さんが互いの事を少し気にかける事で景色が変わっていく細やかな物語。映画版を最初に観てたので比較しながら読んでいたが、映画には無いエピソードなど中盤以降は完全に小説世界に入り込んで楽しく読めたし映画版の凄さも再度実感出来た。 3月17日 ドキュメント72時間「福島 真冬のアイスクリーム店で」録画鑑賞。 福島の山中にある一軒のアイスクリーム店。楽しい時辛い時それぞれの人生の中で句読点の様に佇む地元

        ダダダイアリー、主に映画。2024/5/1ー5/15

          ダダダイアリー、主に映画。2024/3/1ー3/15

          3月1日 BSスペシャル「それでも声を上げ続ける〜香港 記者たちの闘い〜」録画鑑賞。 国家安全維持法制定後、言論弾圧の烈しい香港に於いてそれでも声を上げ続けるシャーリー・リョンなどジャーナリストたち。台湾でしかデモが出来なくなってしまった現状でも微かな光を求め続ける香港人たちを今後も注視していきたい。 3月2日 逗子にあるシネマアミーゴにて貸切開催「Peakers'LodgeVol.8」のへ。 前回同様抜群のロケーションでツインピークス好きがただ集まって半日ダラダラと過ごす

          ダダダイアリー、主に映画。2024/3/1ー3/15

          ダダダイアリー、主に映画。2024/2/16ー2/28

          2月16日 ポレポレ東中野にて、青柳拓監督「フジヤマコットントン」鑑賞。 甲府盆地のど真ん中にある「みらいファーム」。幸せの糸を紡ぎ希望の種を蒔くそんな仕事に従事する人たちの緩やかな季節。 撮影者と対象者が横並びになって一丸となって作った様な一体感。 ニコラ・フィリベールへの呼応と植松死刑囚への返答とこの世界に対しての問いと願いが込められたドキュメンタリー。 上映後には青柳監督と村上浩康監督によるトーク付。富士山の捉え方や対象者との距離感。たつなりさんの失恋やけんちゃんの事、

          ダダダイアリー、主に映画。2024/2/16ー2/28

          ダダダイアリー、主に映画。2024/2/4ー2/14

          2月4日 イメフォにて、フィリップ・グナート、ミッキー・ヤミネ監督「ガザ・サーフ・クラブ」鑑賞。 天井の無い監獄ガザ地区で唯一の解放区であるビーチでサーフィンに講じる人々を追ったドキュメンタリー。2014年のガザの風景。その全てが貴重で愛おしく何一つ見逃せなくなる。そして何よりサーフィン映画として魅力的に仕上がっているのが素晴らしい。世界一のビーチはガザにある。即時停戦を。それしかない。 青山に移動。 青山ブックセンター本店にて開催の「林浩平『全身詩人、吉増剛造』出版記念

          ダダダイアリー、主に映画。2024/2/4ー2/14

          ダダダイアリー、主に映画。2024/1/17ー1/31

          1月17日 BSTBS「八代亜紀 歌手人生44年絶唱!2時間スペシャル」録画鑑賞。  2014年の追悼再放送。ライブ映像を中心にキャリアを包括した構成。往年のヒット曲、昭和歌謡、ジャズにクラシックなど凡ゆるジャンルを全部の自分の世界に取り込む引き込み力。もう日本のニーナ・シモンと言っても差し支えないのじゃないか。前田憲男とのライブシーンは2人とももういなくて泣けた。 1月18日 フランク・ザッパ、トニー、パーマー監督「200モーテルズ」DVD鑑賞。 狂気と幻の作品遂にソフト

          ダダダイアリー、主に映画。2024/1/17ー1/31

          ダダダイアリー、主に映画。2024/1/1ー1/15

          1月1日 小津安二郎監督「秋刀魚の味」録画鑑賞。 下品な話を上品に、寂しい話をユーモラスに、貧乏臭さをポップに仕上げる色彩と構図。ぷりぷりしまくる岡田茉莉子のチャーミング。佐田啓二のハンサム。ハッピーエンドの後に訪れる平山の哀しみ。足りないのは原節子なだけな完璧な絵に似た小津劇場最終回。 元日早々の大地震とその後の対応の悪さ、終わらないイスラエルのジェノサイドと、全くおめでたくない幕開け。 1月3日 シネマカリテにて、礒谷渚監督「ポーラーナイト」鑑賞。 余計なことせずにズ

          ダダダイアリー、主に映画。2024/1/1ー1/15

          ダダダイアリー、主に映画。2023/12/17ー12/31

          12月17日 プロフェッショナル仕事の流儀「ジブリと宮崎駿の2399日」録画鑑賞。 高畑勲の死の大きさと向き合い引きずられ格闘しながら新作を生み出す難産ぶりと高畑への強烈な熱愛ぶり。高畑の貢献とその偉大さ。そんなに好きだったんだ駿。まるでジブリ最終回の様なボリュームと構成。こんなの観たらまた「君たちはどう生きるか」観たくなるよな。 ポレポレ東中野で開催中の福間健二特集にて、「あるいは佐々木ユキ」鑑賞。 詩人たちの紡ぐ言葉たちがそれぞれに立ち上がってダンスをしながらモノレール

          ダダダイアリー、主に映画。2023/12/17ー12/31

          ダダダイアリー、主に映画。2023/12/2ー12/15

          12月2日 知人がマネージャーとして参加してる生ドーナツ&セレクトショップのレセプションパーティへ。 ヘルシーなドーナツと拘りのコーヒーとアパレルのセレクトショップを併設したオシャレスポット。南池袋公園の近くというアクセスも良い。開店祝いで素敵な上着購入。次はこれ着てドーナツを食べ行こう。 東中野へ移動。 ポレポレ東中野で開催の福間健二監督特集にて「急にたどりついてしまう」鑑賞。 詩のようなフィルム、映画のような詩。行くのか留まるのか。青春の刹那と停滞の国立ハードボイルドワ

          ダダダイアリー、主に映画。2023/12/2ー12/15

          ダダダイアリー、主に映画。2023/11/16ー11/30

          11月16日 ル・シネマ渋谷宮下にて、ジャン=ポール・サロメ監督「私はモーリーン・カーニー」鑑賞。 原発会社組合委員長の6年間の闘いの記録。巨大企業の暗躍、恐喝、警察の思い込みによる誘導尋問と虚言強要、女性差別による偏見の全てを受け止めるイザベル・ユペールの美しく強い眼差し。実話をベースにした社会派サスペンスとして見事に仕上がってた。 WWWXにて開催のMaika Loubté Solo Show「art of mani mani」へ。 ミニアルバム「mani mani」リ

          ダダダイアリー、主に映画。2023/11/16ー11/30

          ダダダイアリー、主に映画。2023/11/1ー11/15

          11月1日 丸の内TOEIにて東京国際映画祭ワールドフォーカス部門作品ラヴ・ディアス監督「湖の紛れもなき事実」鑑賞。 前作「波が去る時」の前日譚。失踪したフィリピンワシの謎、その事件へのトラウマと執着、逃れられない過去と灰に埋もれる過去。円熟のディアスが描くスローノワールな215分。前半ワクワクしたけど相変わらずの長さに後半グッタリ。 新宿に移動。 シネマカリテにて、前田弘二監督「こいびとのみつけかた」鑑賞。 園子とトワのそれぞれの持ち歌の長さに、観ているこっちの間が持たな

          ダダダイアリー、主に映画。2023/11/1ー11/15

          ダダダイアリー、主に映画。2023/10/17ー10/31

          10月17日 『ドキュメンタリー「解放区」最後のMR.BIG受け継がれる音楽』録画鑑賞。 MR.BIGのラストツアーに密着。名前だけは聞いた事あるくらいで何の思い入れもなかったけど日本とこんなに縁が有るバンドだったんだぁ。知らなかった。そんな冷やかしが観てもバンドの良さと思いが伝わる感動出来るいいプログラムだった。 ヒュートラ渋谷にて、コン・ダーシャン監督「宇宙探索編集部」鑑賞。 落ちぶれたカルト雑誌の編集長タンを中心に繰り広げる愛おしき敗者たちのロードムービー。果たして彼

          ダダダイアリー、主に映画。2023/10/17ー10/31

          ダダダイアリー、主に映画。2023/10/2ー10/15

          10月2日 Image Forum Festival 2023の特別企画、渋谷 LAMAIにて開催の「リム・カーワイと肉骨茶クッキング」へ。 「あなたの微笑み」監督でお馴染み世界のLKWがマレーシア料理のバクテーを自ら調理し振る舞い、新作「ディス・マジック・モーメント」の一部と来年公開予定の新作の仮予告編も観れてビールも付いて監督との楽しい歓談もあるという激レア過ぎる企画。鼻の効く選ばれしコアなメンバーにしれっと紛れ込んだ自分の鼻も誉めたくなる。リム監督の愛情たっぷりオリジナ

          ダダダイアリー、主に映画。2023/10/2ー10/15

          ダダダイアリー、主に映画。2023/9/18ー9/30

          9月18日 菊川の映画館Strangerで開催のジョン・カサヴェテス特集にて2本鑑賞。 「ハズバンズ」 帰れない夫たちの倦怠の逃避行。ベン・ギャザラ、ピーター・フォーク、ジョン・カサヴェテスの名優3人がどうしようもなくて始末に追えないアメリカ白人男性の醜態を晒しまくる142分。カサヴェテスのしつこい演出にウンザリして全体の9割は不快だが、ラストのジョンの子供たちとの再会で帳消しにされてしまう不思議な作品。 Strangerマガジンによると、当初205分バージョンでドン・シー

          ダダダイアリー、主に映画。2023/9/18ー9/30