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取引先の倒産・自社の倒産という仮説を立てることが、リスクマネジメントの一歩

会社が倒産する理由は、資金の枯渇。
資金の枯渇とは、お金という水が尽き果てて無くなるということです。

自分たちの会社の資金が枯渇することを防ぐために経営者や役員は、資金繰り表を作成し、どれぐらいのお金が直近で入るのか、どれぐらいのお金が直近で出ていくのかを確認し、支払が滞らないよう常に意識を向けています。

しかし、自社の資金繰りは自分たちの事なので正確な数字や状況を把握することは出来ますが、取引先の資金繰りまで把握することは難しいため、自社の取引先の倒産リスクがあるのかどうかを見ることは極めて難しいものです。

しかし、だからと言って他社の倒産リスクを全く予測出来ないわけではありません。
倒産リスクを予測する指標として、大手調査会社も活用しているのが「倒産危険度(Zスコア)」
倒産危険度(Zスコア)とは、「短期的な資金繰り圧迫度」「資産効率」「利益の蓄積」といった指標を基に算出されます。

倒産リスクの高い企業ほど合計値が低く、1.81未満になると危険水域、1.81~2.99の場合も倒産の懸念を否定できない、2.99以上であれば倒産の可能性はほとんどないと言えます。
ただし、倒産危険度(Zスコア)が危険水域だからと言って必ずしも倒産するわけではないので、一つの情報として持っておくぐらいの方が良いでしょう。
しかし、倒産リスクとは企業の信用リスクを考えるうえでとても参考になる資料だとは思います。

倒産危険度(Zスコア)

上記①~⑤を足した数値が「倒産危険度(Zスコア)」になります。

独自で入手できる情報は少ないかもしれませんが、気になる企業の調査を調査会社に依頼することで、可能な限りの数字を得ることも出来ます。
また、他社の倒産リスクを予測するうえで活用できる数字ではありますが、自社の倒産リスクを見てみるのも良いと思います。

取引先の倒産は、突然、訪れます。

取引先が倒産したことで、売掛金が回収できなかったり、商材が入らないことで売り上げが上がらなるなど、連鎖倒産する企業も少なくはありません。
絶対ではない数値ではありますが、予測をすることで必要は対策を取れると思いませんか?

貸倒が発生する可能性を想定し、資金を調達することも可能でしょうし、取引条件を変更することも可能でしょう。

商材が入らない可能性を想定し、新たな取引先を探したり、自社で生産を開始することも可能でしょう。
想定していれば、可能な限りの対策を打つことが出来ます。

転ばぬ先の杖
自分の身は、自分で守る

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