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SNSを離れて繁華街を歩いていたら、ラッパーらしき人とすれちがった2024年の始まり。

日常ってあっと言う間に変わってしまうけど。
その変わってしまう日常にもいつしか慣れて
いく。

11月1日は、noteで出会ったイシノアサミさんと
一緒に絵本を出版することになって、
発行日はその日にしましょうと約束して。

その日に決めていた。

その日は奇しくも大好きな人の記念日でも
あったから、その日を楽しみにしていた。

10月のおしまいの日。

明日は本の発行日なんだなってうれしくなって
いた。

そして母とおやすみなさいをした朝方。

でもその日の朝、母はトイレで突然倒れて
しまうのだけど。

母のことを助けられなければこの日は
悲しい日になってしまうと、わたしは
必死に助けを求めていた。

そして医療関係者の方々の尽力もあって
母は、毎日リハビリ生活になり、この頃は
文句言いながらも勤しんでいる。

右脳がバグってしまったので、左手に
力が入らなかったのに、この間はリハビリの
成果もあって、もしかしたら腕相撲もできんじゃ
ね?

っていうぐらいに握力が強くなっていて
弟とびっくりしていた。

いちおう、不器用ながらやりくりしながら、
毎日面会に行っているのだけど。

この間は、指をまじまじみつめてる母が
この指ひとつひとつも頑張ってくれてるから
ってしみじみ言っていた。

たまにはしおらしいこともいう。

身体をひとつのものと感じるんじゃなくて。
ひとつひとつのパーツへの存在に感謝して
いるみたいにみえて。

元気な時には知らない母の言葉だった。

そうやって今は母から聞いた言葉を、日記に
記している。

機嫌悪い日もあるけど。
30分の面会時間やリハビリ時間に会う時は
ほんとうに一歩ずつだけど前に進んでいるのが
わかるから、言葉にしておきたいと思った。

それをできるのってわたししかいないだろう
なって。

面会は義理の妹ちゃんに送ってもらう時も
多いけど。

ひとりで帰る時は、歩いて帰る。

この間、3日のことだった。

1日に起きた災害のことで、
気持をどこに置けばいいのかわからない
気持で高層マンションの花壇を通り過ぎて
繁華街にぬけたころ。

家系のラーメン屋さんの前は高校生らしき
ひと達で熱気でごった返している。

その時、坂道で通りすがる男の子がいた。

紺色のフードを目深くかぶっていた。
真下じゃなくてちょっとだけ目線は上だった
けど、背中を丸めたボクサーみたいな
佇まいだなって思った。

指先が音を刻むようにリズミカルに動いてる。

見ると悪いなって思いながらチラ見したら。

彼の唇は微かに音を刻んでるみたいで、ああ。

彼はラッパーなんだってすぐわかった。

ひとめも気にせずに、リリックのところなのか
なんどもなんどもじぶんで、ちょっとちぇって
じぶんに苛立ちながらそれでも、も一度言い直
しながら足取り軽く歩いていた。

彼がどんな背景を持った人なのか知らない。
通りすがりのラッパーさんだったけど。

それぞれの2024年はもう始まっているんだなと
なんとなくそんなことを思っていた。

そして一方でなにも始めることのできない
方々もいることを思いながら。

彼のひたむきな姿を見ていたら、すこし
わたしのなかに違う風が入り込んできて
いるのがわかった。

SNSを離れて道を歩いていると。
いろいろな考えが通り過ぎながら駆け抜けてゆく。

母の面会の帰りは、いちど風に身体をさらして
リセットする。

二カ月前にはできなかったことが今はできる
ことができることを愛でる。

だからとりたてて目標はまだない。

今はそれしかないけれど。その一歩一歩を
刻んで行けたらいいと思っている。

この間うれしかったツイートを頂いた。
あ、ポストっていうんだっけ。
心のなかにひとすじの温かいものが
つつつと流れてきて、涙腺に触れていました。

ありがとうございます!


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宣伝してすみません。
今年もなにとぞどうぞよろしくお願いいたします。





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