アスファルト傷つけながら

アスファルト タイヤ 傷つけながら
暗闇 走り抜ける

GET WILD

車が走ればアスファルトは傷つく。
なお、アスファルトは石油製品である。

道路の「わだち」は、車が何度も同じところを走るとできる。わだちは道路が傷んだ証拠である。
バブルの頃は年度末となれば道路工事をしていた。でも今の日本は、そんな公共事業をやるだけの元気がない。そして今後ますます少子高齢化で道路整備に回せる税金なんて限られる。

道路にやさしい三輪車

私は三輪車という乗り物は道路にやさしいと感じている。

ちょっと思い描いて欲しい。普通の、タイヤが4個ある乗用車やトラックが直進する時、後輪はどこを通るだろうか。前輪の通ったところと同じ場所を通るであろう。
車に積まれている荷物が、ほぼ均等に積まれていると仮定して、停止している車のタイヤの接する地面には車の重量の1/4がかかることになる。前輪の通った所を後輪が通るということは、道路には車の重量の1/2がかかることになる。

それに対して、三輪車であれば、地面に接する部分にかかる重量は車の重量の1/3と四輪車よりも大きいものの、それぞれのタイヤが通る軌跡が重ならないことから、道路にかかる負担は1/3である。
仮に重量6の車があるとして、これが四輪なら道路には3の負担がかかるが、三輪なら2しか負担がかからない。つまり、道路にかかる負担は2/3に抑えられる。同じ道路を同じ重量の車がずっと走り続けると仮定した場合、それが全て四輪の場合に比べて三輪の場合は、道路の耐久性は2/3の逆数である3/2、すなわち1.5倍も長持ちすることになる。

元々、三輪車は、戦後のモノ不足の日本においてタイヤをケチって作られた。ただ、これは単にタイヤをケチったというだけでなく、道路に1.5倍もやさしいという結果ももたらしたと考えられる。

EV BOSCO という三輪車

私は EV BOSCO という三輪車に乗っている。この三輪車は側車付軽二輪というカテゴリの三輪車で、後部座席に人を乗せて高速道路も走ることができる。そして、名前から察しがつく通り、電気で走る。
そもそも私は、ソーラーパネルなどの自家発電だけで走り続けられる車を欲しいと思っていた。それを実現するために車体の軽量化は避けられない。そんな中、側車付軽二輪というものを見つけた。タイヤが1個ない分だけ車体は軽いだろうし、側車付軽二輪というカテゴリの三輪車は運転席にドアを付けてはならないという決まりがある(ドアを付けてしまうとミニカーという扱いになってしまい、自動車専用道路が走れない上に二段階右折が必要になる)。ドアの分も軽量化できたことになる。

EV BOSCO で薪炊きの銭湯に入ってきた

正直、タイヤが1個少ないことで、乗り心地は少しワイルドに感じている。
ただ、それ以上に感じるのは、ガソリン車の臭さである。ドアがないことも手伝って、ガソリン車というものが何ともガソリン臭いのである。

私は車社会そのものを否定する気はない。車は便利だし、車がないと仕事にならない人もいる。それに運転は楽しい。
ただ、こんなに資源を輸入に頼っている国で、地球にやさしくない方法で車を走らせるのは、考え直したほうが良いと考えている。

もちろん電気自動車だけでなく、例えばバイオエタノールで走る自動車を走らせても良いと思う。薪で走る車があっても楽しいと思う。
ただ、そういう車を作るのは私にはハードルが高すぎるので、とりあえず EV BOSCO に乗ってみた。

これをソーラーパネルなどの自家発電で走らせることについては、追々、書いていきたいと思う。

何もサポートは金銭に限りません。「スキ」をすることやシェアすること、素直なコメントを残してくださることも、立派なサポートです。 それでも金銭的なサポートをされたい方は、どうぞご自由に。