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生き金と死に金

お金には二つの種類があり、ひとつが「生き金」でもうひとつが「死に金」である。

言うまでもなくお金を使う時は生き金にするべきで、僕もこの歳になってやっとそれがわかってきたような気がします。


一般的に生き金とは、「新たな価値を生み出すお金」やを後々自分に返ってくる物へのお金」を指します。

そして死に金とは、「生きていく上であまりプラスにならないお金」や「生活をしていく中で不要なお金」を指します。

あとは個人的に「かけた分以上にはならないお金」や「元が取れない物へのお金」なんかも死に金かなと思います。


さて、僕は今年37歳になるのですが、恥ずかしかながら初めて両親に温泉旅行をプレゼントしました。

ここ最近のGOTOトラベルの割引を利用して通常のおよそ半額で宿泊できるとのことだったので県内の有名温泉旅館を予約しました。

これまで数え切れないほど「お金貸してくれ」とは言ってきましたが、「お金あげるよ」と言ったことは一度もなかったので、両親は本当に驚いていましたね。

それと同時にとても喜んでくれました。


ちなみになぜ突然そんなことを思いついたかと言うと、市場で同じ旅館に行ってきた方の話を聞いて、ずいぶんと安く泊まれることを知り、「こりゃ一度くらい親孝行しておかなきゃな」と思ったからです。

しかもたまたま今月は親父の誕生日ということもあり、思い立ったが吉日ということでその日のうちに予約をしました。


実はこのところ親父も還暦を過ぎ、明らかに疲れが溜まっている様子でした。

頭と身体がずれ始め、なにかを落とすとか、手を切るとか、そんなことも増え始めてきました。

そのせいか苛立ったり、すぐに投げやりになる日もあり、「ここはすこしリフレッシュが必要だな」とずっと思っていたというのも今回の旅行を計画した理由のひとつです。


この温泉旅行は僕が全額払ったわけですが、その金額は半額とはいえ決して安い物ではありませんでした。

ですが、とても良い出費になったと思っています。

僕はこれまで物欲がすごくて、ちょっとお金が入るとすぐに何かを衝動買いしてしまうところがありました。

それだけの金額があれば正直欲しい物もありました。

そんな僕が他の人のためにお金を払うなんてこれまであまりなかったことです。

だからこそ冒頭の生き金、死に金にも書いたように、この温泉旅行は後々僕にも返ってくるものがあると思っています。

その理由は3つあって、ひとつは「両親の喜ぶ顔というのは良いものだ」と気づけたこと。

二つ目は「親父がリフレッシュできればまた仕事の作業効率が上がる」ということ。

そして三つ目が「他人のためにお金を使うことでお金の価値を再認識できた」ということです。


特に三つ目の他人のためにお金を使うことで再認識できたたお金の価値ですが、これは同じ目的、同じ金額でも、上手な使い方をするとそこから得られる効果は大きく異なることがわかりました。

例えば僕がその旅館に行けば金額に対しての価値はイコールですが、両親の場合は「サプライズ」「誕生日プレゼント」「リフレッシュ」の3つの価値も追加されることがわかります。


このように生き金とはかけたコスト以上のリターンが得られるのですから、使う時はいかに生き金に変えられるかを見極めながら払えるようになりたいものですね。


恥ずかしかながらこの歳になるまで親孝行をしたことがありませんでした。

申し訳ないと思いつつも自分の物欲を優先してしてきた結果です。

ただ今回たまたま気まぐれで旅行をプレゼントしたことが、僕の価値観も大きく変えてくれることとなったのは今後にも確実に良い影響を与えてくれるでしょう。

「お金はどう稼ぐかより、どう使うかの方が難しい」

そんな金言もありますが、皆さんもたまには誰かのためにいつもと違ったお金の使い方をしてみてはいかがでしょうか?



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