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治療の道のり(①内科・心療内科編)

自律神経失調症の諸々を発症して約2年。今回は発症後の体調の変化や、どんな道のりをたどって治療に取り組んできたかをまとめていきたいと思います。めちゃ長いので分割してますが、それでも長い…

試そうと気になっている方の参考になるかもしれないので、お薬や治療法などもなるべく細かく書いておきます。ただ、日本の現代医学で広く認められている方法ばかりではないことや、個人差があることはご注意ください。あくまでも私の場合についての記録であり、信頼できる方々の助言を頂きながら判断してきたことです。もし何か質問があれば、いつでも聞いて下さいね。

①精神科医のカウンセリングを受ける(発症直後)

発症後帰国して救急搬送されたあとすぐに実家に帰ったのですが、実家では大きな発作こそなかったものの相変わらず不調が続いていました(吐き気・食欲不振・胸やけ・お腹の不快感など)。身体に異常がないと言われる以上、やはり精神的なストレスが原因なのだろうと思ったので、まずは知人の精神科医の元に行ってみることに。カウンセリングでは自然と涙が出て「やっぱり自分では気づかないけれどストレスを感じていたんだなぁ」と思ったものの、知人ということもあって、どうしても心配かけないように元気に振舞おうと取り繕ってしまいました。そのため、今までの私を知らない医師のもとでフラットに話を聞いてもらう方がリラックスできそうだと思い、継続して通うことはしませんでした。

②逆流性食道炎かも?と思い、内科を受診(発症1カ月後)

まだ頭が病人モードになっていなかったので、実家では普通の食事を摂ろうとしていたのですが、どうにも食べた後の胸やけや呑酸が強くて食事が憂鬱で仕方ありませんでした。また、胃の強い不快感で朝目覚め、何をしても二日酔いのような体調が一日中続き…元々嘔吐恐怖が強かったので、お腹は空いているのに吐き気が怖くまともに食事を摂れないようになりました。しかし、これまで救急搬送された時はいつも栄養失調状態だったので、「食べなきゃまた倒れてしまう」という焦りは強くなる一方でした。「お腹が空く→空腹で吐き気→何とか少し食べる→気持ち悪くなる→すぐにまたお腹が空く」というループに陥っていましたね。

この状況が3週間ほど過ぎたころ、ネットで逆流性食道炎の記事を発見。「胸やけ?のどの違和感?呑酸?げっぷ?膨満感?吐き気?痰?ぜーんぶあるよ!?」ということで、やっと近所の内科に行ってみることにしました。「逆流性食道炎かなと思うんですが…」と伝えたところ、「まずは胃カメラ等で食道や胃に病気がないか調べるのが先だ」と言われたのですが、衰弱していたこともありどうしても胃カメラを飲みたくなかった私は(笑)、「とりあえず一旦は逆流性食道炎として薬を処方してみてほしい、それで効果がなければ検査を受けます」とお願いしました。

この時出して頂いたお薬は、タケキャブ20mg(胃酸抑制)・トリメブチン100mg(消化管運動調整)・ナウゼリン10mg(≒ドンペリドン。吐き気止め)・レバミピド100mg(胃粘膜保護)。胃酸を抑制して食道の炎症を悪化させないようにしつつ、胃腸の働きを整え吐き気を抑えるような処方です。また、食べた後すぐに横にならないとか、刺激の強い食事は避けるといったアドバイスもされました。

この処方を頂いて、ほぼ毎日お薬を飲み続けアドバイスも守りました。完治!という状態には遠かったですが、のどの違和感や呑酸の症状は大分和らいできて、吐き気やお腹の不快感にも相当お薬が効いてくれました。今でもナウゼリンやドンペリドン・トリメブチンは頓服として頻繁に活躍してくれています。(ちなみに私はなぜかドンペリドンよりナウゼリンの方がよく効きます。笑)


また発症から3カ月後に、お腹の不調をきっかけにして大きな発作を起こしたことがあり、内科・胃腸科では「ウイルス性胃腸炎っぽい症状」と診断されました(今考えると過敏性腸症候群(IBS)の症状だったのかもしれません)。突発的で原因不明の腹痛・下痢→吐き気→ブラックアウト・火照り・冷や汗→動けなくなる、といった感じ。その時ビオスリー(整腸剤)を処方されて和らいだため、以後似たような発作が起こると頓服として飲むようにしています。

その他、この発作のあと、便通を安定させるため(特に便秘の改善)にモサプリド5mg・ガスコン40mg・酸化マグネシウム330mg・アローゼン顆粒も内科で処方してもらいました。このうち酸化マグネシウム以外の3つは今でも便秘の時に頓服として使用していて、特にガスコンはお腹のガスによる腹痛・吐き気・腹鳴がつらい時に、かなり助けられています。

あとは何度か胃痙攣のような症状で発作を起こしたため、ブスコパン(胃痙攣や腹痛)も処方されています。ブスコパンは本当にピンチの時に頼りになるので、必ず常備しています。


③より根本的な治療がしたくて、漢方メインの心療内科へ(発症後2カ月半後)

このころ、消化器の不調はお薬のおかげでかなり楽になりましたが、その分イギリスで倒れる前から感じていた呑気症状(緊張から空気を沢山飲んでしまう→膨満感・吐き気・ガスなど)、呼吸の浅さ、胸のつかえや不安感が目立つようになっていました。先程の知人の精神科医から半夏厚朴湯を勧められたので、とりあえず市販のものを服用(10年前パニック障害を発症した時にも服用経験がありました)。昔同様にやはりある程度の効き目を感じたのと同時に、「パニック障害は寛解したと思っていたけど、根本的な体質(メンタルの繊細さ)は変わっていなかったんだ…」とショックを受けました。

対症療法的ではなく体質を改善しなければ、今症状を抑えられてもまたいつか同じことを繰り返してしまうかもしれないと思い、今回発症した根本的な原因に迫る治療を受けようと決めました。ラッキーなことに、漢方メインの心療内科が近所にあったのでそこへ。初回受診前には長文のカウンセリングシートを送ることになっていて、十分に時間を掛けて向き合って頂ける安心感がありました。

本当に優しい先生で、混んでいてもいつもたっぷり話を聞いてくれました。質問してきたりアドバイスをしたりというよりは、うんうんと静かに何でも聞いていてくれるような方。またカウンセリングの他に、舌診(舌を見る)や切診(脈やお腹を触る)など漢方医学の診察もして身体の状態も常に気にかけて下さいました。

ちなみにこの頃の主な症状は、吐き気(ナウゼリンは頓服で飲んでいたけど、ずーっとうっすらと続く吐き気が悩みだった)・お腹の不快感・動悸・のどの詰まった感じ・呼吸の苦しさ・ふるえ・痰など。
初回には、エキス剤より効果が見込めるからということで、生薬を調合して頂きました(茯苓・半夏・柴胡・白朮など)。毎日お鍋で40分煮出して飲むのですが、暇な私には「丁寧な暮らし」感があり楽しかったです!煮出すことで出る香りも薬の一部らしく、部屋がすごい香りで空気清浄機が悲鳴を上げていましたね。(笑)しかし、超暑がりな私には温かくして飲むことがストレスだったこと、味が苦すぎてとても耐えられなかったこと、効果があまり出なかったことから、続投はなし。

次の処方は柴朴湯(のどや食道の塞ぐ感じ)・六味丸(頻尿などに使われるけど、私の場合は火照りに対して)と、頓服で黄連解毒湯(胃の灼熱感)でした。(漢方は一般的なお薬のようにこの薬=この症状と言い切れないです。あくまで私の場合の例として書いておきます。)が、前2つはあまり効果を感じませんでした。

このあたりで先述のお腹由来の大きな発作を起こしました。その際ののどの詰まりに半夏厚朴湯が効いたことから、次の処方は半夏厚朴湯・茯苓飲(吐き気や膨満感)に。この2つでお腹~胸のあたりの不快感には少~し効き目がありました(ただし、劇的な回復というまではいかなかった)。半夏厚朴湯は今でも常備していて、頻度は少ないものの不安感や胸のざわざわ感が辛い時に、頓服のようにして飲んでいます。

そんな感じで半夏厚朴湯×茯苓飲コンビを1カ月ほど続けていたのですが、発作の頻度は減るどころか増えているようにも感じられ、中々大きく回復することはありませんでした。震えや呼吸困難といった発作も多かったし、お腹の不快感・吐き気・倦怠感などの他、果てには感覚過敏(私の場合は特に視覚。急に光の刺激が耐えられなくなり、部屋を真っ暗にしてアイマスクを何重にも付けないと苦しくなってしまう。聴覚や皮膚感覚がキツくなることも)まで、症状が多様化してきてしまったのです。

いよいよ先生からは「漢方での治療はもう出来ることがない、力になれなくて申し訳ない」と謝られてしまい、半夏厚朴湯の続投の他に向精神薬を試すことを提案されました。向精神薬への激しい抵抗があった私のために、なるべく影響の少ないようにハロペリドール0.75mgをさらに半分に割った0.5錠のものを処方して下さいました。しかし、この処方をされた日の夜に初めて行った整体で「治る」と確信し(後述します)、以来ハロペリドールは一度も試していません。

先生には申し訳ないかなと思いつつ整体の話もしたのですが、非常に喜んで下さってどこまでも私に寄り添ってくれました。今では継続的には通院していませんが、この先生には内定先への診断書を書いて頂いたりととても信頼しているので、気になる症状が出た時に相談に行っています(後述しますが、栄養療法を勧めて下さったのもこの先生でした)。また何よりも私が感謝しているのは、病院に行く体力がなかったり頻繁に実家に帰っていたりした私に、「通えない間も1週間おき位に様子を見てあげられるから安心してね」と、電話・メール診察や処方箋の郵送など柔軟な対応をして下さったこと。大きな回復にこそ結びつかなかったものの、先生と出会えたことで大きな安心感を得ることができました。


では、ここらで休憩します。②整体編 ③栄養療法編 ④腸活編 ⑤マインドフルネス編 へ続く予定です。

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