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④ 嫁姑問題は万国共通

「国際結婚・国際離婚 これから私は”I do what I want!”」の④章目

①はじめに はこちら↓↓↓
https://note.com/caco28may/n/nd5a330e83404
②なんでアメリカ? はこちら↓↓↓
https://note.com/caco28may/n/nd5a330e83404#2uF14
③出会いのルール はこちら↓↓↓
https://note.com/caco28may/n/n845408684233

前章でも少し触れたが、元配偶者の両親は彼が子供の頃に離婚しており共に再婚し別のパートナーと幸せに暮らしている。
勘の良い方ならここでピンと来るかもしれない。
そう、私には舅・姑が二人ずついたと言う事だ。

私はどちらの義理両親・ステップ両親とも、彼らが日本に赴任中の息子(元夫)に会いに遊びに来ていた時に一緒に過ごしていたのでそれぞれの(なんとなくの)人となりを把握していたし、その時は義母・ステップ義母とも敵対することなく極めて友好的に穏やかに過ごせたので、まさか自分に数年後 嫁姑問題が勃発するとはこれっぽっちも想像していなかった。

なんせ義母は、日本を案内し色々とアレンジをして滞在中彼らに同行して
お世話を焼く私を気に入り元夫に私との結婚をけしかけて居たのだから。
義父+ステップ義母カップルは、温和で大人なので私は大好きだったし、二人はそれは私を大事に可愛がってくれた。 
最後は多少後味の悪い思いもしたし(それについてはまた別の機会に)この先連絡を取ることも会うこともないが今でもこの二人のことは「元気で幸せに過ごして居て欲しい」と願っている。

大本丸はやはり義母+ステップ義父。特に義母は典型的な「アメリカ人女」であることを結婚前から薄々は感じていたものの、結婚して1年程した頃から本性が見え出して大いに苦労した。
(なんせ、彼女と離婚した義父+ステップ義母が口を揃えて「Fu〇king crazy Bitch!!」と言う程の強烈さだった。)
皆さんがどのようなアメリカ人女性・アメリカ人のママのイメージを持たれているかは分からないが、出て来る(良くない方の)イメージほぼ全てに「ご名答!」と私は膝を打つだろう。
今は定年退職したが彼女はかつて小学校で音楽の教師をしており、とってもアクティブでスポーツ好き・おしゃれ好きな元気な母ちゃんである。
可愛い一人息子(元配偶者は一人っ子)をこよなく愛し、彼が国内外の基地どこに赴任するとしても年に1度は必ず会いに行く。
ヘタしたら2度は会いに来る。息子とは週3回は電話で話し、離れていたってスポーツ談義を同じテレビチャンネルに合わせて一緒に見ながらする始末。
でも料理や裁縫などは苦手。必要最低限にしかしないし家に居て家事を粛々とこなすタイプではない。
食事にも格段興味はないので小鳥のようについばむ程度にしか食べない為(皺くちゃだけど)スリムな体系を維持している。
仕事の後はゴルフかスポーツジムで汗を流すかガールフレンドたちと軽くディナーをすることも多い。
実年齢よりも『若いでしょ?!そう見えるでしょ?』と口に出し、「おいくつですか?」と聞かれようものならすかさず「フフフ、いくつに見える~?」と返すような面倒くさいタイプである。

渡米後すぐ、私は元配偶者とこの義母・ステップ義父のご自宅に滞在・その後2か月ほど私だけ(!)この家に居候していたのだが、この時義母に対して私が心に決めたのは「変に逆らわず、ハイハイ聞き流していた方が身の為だな」と言う事であった。日本人故の性質か『長いものに巻かれる』方を選んでしまったのである。
それでなくとも私は長女で長子。
『お姉ちゃんなんだから我慢しなさい』
『お姉ちゃんなんだから弟・妹のお世話をしなさい』
何かにつけ『お姉ちゃんなんだから~』と言われ続け誰かの世話をし続け
自分の事は後回しにしながら成長した。
そのお陰で多少の理不尽さを「おかしいな?」と思いつつも許容する性質が板についてしまっている私は事を大きく荒立てるやり方を好まない。
今となっては後の祭りだが、アメリカ人には尚更この奥ゆかしさや思慮深さは全く以て通じないと言う事を後から苦々しく思い知った。
これは国籍に関係ないことかもしれないが、特に今まで数人の外国人のボーイフレンドと付き合ってきたので「思ったこと・希望ははっきり口に出さないと通じない」ことは肝に銘じ実践してきたつもりである。
が、まだまだ甘かった。母ちゃんには更にそんなものは通じない。
ディベートを子供の頃から教わって来ていない日本人は交渉やプレゼンが苦手だと言われるが、角を立てないようにオブラートに包んでやんわり遠回しに伝えると言う日本人の性質はアメリカ人には全く通じないと学んだ。
嫌なものはハッキリと「それは嫌、NO!」と直球で言わないと(言ってもなかなか)響かないのがアメリカ人の母ちゃんだ。

私の失敗例をいくつか挙げよう。
その1:
元夫と一緒に義母宅に滞在中に義母は
「私は料理を殆どしないし夕食も基本は勝手に取るから、私たち(ステップ義父も含まれる)の事は心配しないで好きにキッチンを使ってね。あまり家では食事しないのよ、外に行く事も多いしね」と言ったので元夫と私の2人分の夕食を作っていた。
「夕食は何時頃?」と聞く義母。
深く考えずに「大体18時過ぎ頃かなぁ」と答えると「ふーん、分かったわ」と言うので呑気に『その前後にステップ義父さんとどこかに出掛けるのかな?』位に思っていた。
ところ何故か6時前頃からソワソワしだし4人分の皿やカトラリーを出して
テーブルセッティングする義母。
「え???お義母さんたちも食べるの?食事は気にしなくて良いって言っていたのに。」と慌てて聞くと「Absolutely!!(もちろんよ!)」と満面の笑みで返され私は大急ぎで追加2人分の料理を嵩増しで作ったのだった。
元夫にそれを訴えるも華麗にスルーされた私。
その時は私単品で約2か月居候する事が決まっていたし、まだ結婚前の遠慮もありハッキリと「食べたいなら料理を始める前に言ってくれ」と強く言う事が出来ず、これ以降も同じような事が何度も起こり元夫に訴えるも奴はスルーし続け私はイライラを募らせることになった。

↑↑↑ はい、ここで私の間違いポイント。
1. 嫁になる前だからこそ私はハッキリ・キッパリと「『自分たちの食事は気にするな』と仰っていたので2人分しか作ってない。一緒に食べるつもりなのであれば次からは料理を始める前に自分たちの分も作ってと言って欲しい」と伝えるべきだった。
2. 元夫に訴えた際に“華麗にスルー”などさせてはいけなかった。
『私は不満をあなたに伝えたからね!』と憤ったところでスルーすると言う事は、彼にとっては馬の耳に念仏・暖簾に腕通し。
全く響いていない。
なんなら「そんなの聞いてない」とか後からシレっと言いながら義母と一緒になって責めて来る事間違いない。
いくら母ちゃんが怖いからと言っても四十路前の(当時元夫は37~38歳)の大の男が自分のパートナーになる女1人守れなくてなんとする!!ともっと懇々と言い聞かせるべきだった。

その2:
飛行機で来れば良いのに、元夫の軍引退セレモニーの為に『1週間も早く』遠路はるばる車でロードトリップをしながら当時暮らしていたミズーリ州まで来た義母夫婦。
(さすがの大人の義父夫婦は飛行機でセレモニーの2日前に来た。
常識人はありがたい。)
私たちの賃貸住宅は狭くゲストルームが無かった為、車で5分のホテルに宿泊していたが「私たちは私たちで楽しく過ごすわ」と言っておきつつ毎日我が家に突撃してきた。朝晩2度も。
洗濯ものを我が家に持ってくる義母。「洗濯してくれる?」と言って持って来るのだが「まぁ、洗濯機に放り込むだけだし」と洗濯・乾燥機にもかけて畳んであげていた。
↑↑↑ はい、ここで私の間違いポイントその2。
私はこの時ニッコリ笑って「はいどうぞ。洗濯機はここね。洗剤と柔軟剤はこれで乾燥機の使い方分かる?」と“洗濯機を貸すべき”だったのだ。
こう示すことで『あ、この嫁は洗濯まではしてくれないのかな』と分からせることが重要だったのに、うっかり畳んでまであげたせいですっかり調子に乗り夫も何故か便乗して私の事をタダの洗濯屋さん・アジア人の家政婦と思い込んだ節がある。

もちろん仲が良くうまく行って居る義母(または義父)さんとお嫁さんも大勢居ることだろう。羨ましい限りだ。
私は別に最初からケンカ腰で真正面からぶち当たれとは言っていない。
(そうは言っても私の元義母と同じタイプの母ちゃんを持つ友達は、ハッキリ主張したその態度が義母の癇に障ったらしく車の中で殴り合いのケンカになったと言っていた。)が、日本人でもアメリカ人でも最初に釘を刺すことはとても大事なのだなと分かった。行く行くはそれが自分自身を守る事にもなるからだ。
人それぞれとは言え可愛い可愛い『私の大事なボクちゃん』がほんの数年外国に仕事で行っただけなのに、どこの馬の骨とも分からない現地の女を嫁だと言って連れて帰ってきたのだ。そりゃあ面白くないだろう。
子離れしていない母ちゃんなら嫁を直ちに「敵」とみなし攻撃が始まる。
でもここで1番声を大にして言いたいのは嫁・姑問題の根本は、自分の選んだパートナーの側に立たず母ちゃんの言いなりになるバカ息子が何よりもポンコツと言う事だ。
息子がしっかりと親から精神的に自立していれば中立の立場で時に自分の親を諭すことも出来るし何より『夫の身内』と言う嫁にとって完全アウェイな環境の中で嫁に寄り添い味方になることによって夫婦の絆も深まり
余計な争いは起きなくなるだろう。これは逆も然り。
つまりは相手選びとどう育て上げるかと言う事になる。

私はバツイチだが、次回再婚するときはこの自分の言葉をしっかりと踏まえ話し合い意思疎通が出来る相手を選び、そして万が一同じようなシチュエーションになった暁にはニッコリ・サラリと自分の主張を通す強さを持とうと思う。
でも義母との殴り合いは願わくば避けたい。

教訓:
ニッコリ笑って毅然とした態度で自己主張。
そしてそれを夫に理解させることが大事。


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