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憂鬱も、絶望も、天気次第

私は、つくづくいい加減な性格だ。
それでいいじゃないか。今日はそんなお話。

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先日、訪れた町で街づくりのお話を聞いた。お世辞にも賑やかとは言えない人通り、シャッターが閉まったままの店舗。これらを目の当たりにすると、期待よりも心配の方が大きくなる。

自分の田舎にも想いを馳せちゃったりして。ちょっとだけ気が滅入る。今日は木曜の15時半、冬の雪国は夕暮れも早い。曇天模様で、雪がちらついている。傘を忘れてしまったので大事なコートが濡れている。ちくしょうめ。

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今日、またこの町を訪れた。相変わらず雪がちらついているし、相変わらず傘を忘れてしまった。もー。濡れたままでもいいかな、とは思えない雨量なのでコンビニで傘を買う。店員さんに誘導されて、セルフレジで購入した。店員さんへ「ありがとう」と伝えて、頭の中で不満をまき散らす。(やってくれたらいいのに)。

先日とは違う方に街づくりの話をまた伺った。公民館のような場所だからか、子どもたちの声が聞こえてくる。目の前の人は、この子達の為に動いているのかも知れない。前回とは違って希望に満ちた内容だったから、上手く笑顔が作れているか、寄り添えているのか心配になってしまった。

ひと通り、話を聞き終えた後にお礼を伝えて、外に出た。今日は日曜の12時前。雪はまだちらついているものの、雲の隙間から太陽がでてきた。路肩にある白い雪に陽の光が反射して、街を照らす。ちょっとだけ眩しい。

道路を挟んだ向かいのラーメン屋には行列ができていた。カップルがメニューを持って何か笑いながら話している。「そのお店は醤油がおすすめだよ」という言葉を飲み込んだ。だいたい美味しいから。と、頬がゆるむ。

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先日は平日で人通りが少なかっただけ。
ちょっこっと天気が悪かっただけ。それだけだ。

この街には、未来に期待して一生懸命生きている人がいっぱいいる。
もしかしたら、悲観的な自分に浸りたかっただけなのかも知れない。
我ながら呆れてしまうほど、いい加減な奴だ。

いい加減だとしても、やっぱり晴れの日はいい。
その中でも、雨が降った後の晴れた日が好きだ。
青空がよりキレイな気がする。

そんな事を考えていたら、ちょっとしたマイナス思考だって、悪いもんじゃないかも知れない。うん。きっとそうだ。

この街がもっと賑やかになればいいな、なんて考えながら家路につく。
今日は久しぶりに田舎に住む両親に電話でもしよう。

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