日本で食べるマクルーバ⑨池袋「パルミラ」
アラブの炊き込みご飯「マクルーバ」の食べ歩き9回目。東京・池袋の「パルミラ」へ行った。店内中央でオーナーの雨田須理万さん(アラビア語の名前を漢字に落としたものだと思う)とスタッフが、2人がかりで豪快にひっくり返する場面が、この回のクライマックスだったかも知れない。一緒に食べ歩いている、映像ディレクターの比呂啓さんが撮影した動画があるのでみてほしい。
口にすると、ジャポニカ米を使ったどっしりとした食感が特徴的。アーモンドなどのナッツのトッピングがゴロゴロとのっている。腹にたまるし、栄養価が高いこと、この上なさそうだ。
ここでも、マクルーバのお供として、ラバン・ビ・ヒヤール」(キュウリのヨーグルトあえ)を勧められた。確かに、これをかけると、さっぱりした味に変化して、さらにスプーンかすすむのだった。「パルミラ」のシェフ・雨田さんはレバノン出身。やはりレバノン人シェフの東京・浜松町「ビブロス」と、ヨーグルトの使い方に共通点があるように感じた。
前菜は、今回の食べ歩きではだいたい登場するひよこ豆ペースト「ホンモス」と、ナス・ゴマペーストの「ムタッバル」。この2つ、これだけ集中的に食べると、各店で味が結構違うことにも気づく。さらに、オリーブの実とカブやキュウリのピクルス。カブのピクルスは、飛騨高山特産の赤カブ漬けととてもよく似ていることに気づく。
温かい前菜としてファラーフェル(ひよこ豆のコロッケ)を注文。ゴマペースト(タヒーニ)のソース付き。
サラダは、揚げパンがのったファットゥーシュ。写真の、焼き麩のようにくるくる巻かれている茶色のものが揚げパンだ。このサラダもマクルーバ食べ歩きで、定番化してきた。パセリを使うタッブーレサラダよりも概してボリューム感がある。野菜がとてもフレッシュだった。
出てきたホブス(パン)がフカフカなのでびっくりした。こんな感じのものは、日本ではあまり見かけない。まさに現地感のあるパンだ。
デザートは、アラブ菓子クナーファ。いわゆるカダイフ麺を使っておらず、外側がビスケット状にカリカリしていて独特だった。中のチーズもあっさりしていて全体として甘さ控えめ。少し甘めのミントティーとの組み合わせがピッタリだった。
いよいよ9軒目が終わり、最後の10軒目は1月27日、東京・銀座のアラブ料理店「ミシュミシュ」で、「パレスチナの思い出」を語るトークイベントを兼ねた大人数での食事会になる。
すでに満席で、参加申し込みは締め切ってしまったが、イベント報告はしっかりおこなうつもりだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?