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共感している人は「なんで?」と聞かない

皆さんこんにちは、しまさです。

私は必要以上に「なんで?」と質問されるのが苦手です。なんだか面接みたいだなと感じますし、理由を話したいときは聞かれずとも話すから待っていておくれよと思ってしまいます。

そんな背景から、私は「なんで?」とあまり聞いてこない人の方が聞き上手であり、共感能力が高いとも思っています。そもそも、共感していない、もしくは出来ていないから理由を聞いているのではないでしょうか?

ツッコミの「なんでやねん!」も相手のことを理解できていないが故の発言ですし、面白くはありますが、理由を聞く言葉というのは少し否定的なイメージがあります。

そこで、今回は「なんで?」と聞かない人が共感していると思う理由をお話しします。


①理由を聞くのは本質を理解できていないから

理由というのはその人の話の本質的な部分になります。そのため、それを「なんで?」という形で聞くのは、話の本質が全く理解できていないことになります。

話し手の情報提供不足で本質が読み取れない場合もあるかもしれません。しかし、たいていの場合そういう話は理由も特にないような、深堀りしたところで何も出てこない話です。思い入れがあるならば、自分から進んで話します。

また、話の本質が情報ではなく、感情になる場合があります。話を聞いてほしいだけというような場合です。

自分の感情を共有したいだけなのに、その話の途中で「なんで?」といかにも論理性が求められる質問をされると、あまり良い気分ではありませんよね。面接ではあるまいですし。

共感している人というのはそういった話の本質がちゃんと理解できています。少なくとも本人の中では。そのため、わざわざ「なんで?」と理由を聞く必要がないのです。

②共感には2種類ある

共感には「情動的共感」と「認知的共感」の2種類があるというのはご存じでしょうか?

情動的共感

相手の感情や情動を自分の感情として写し取る力です。

相手の感情に添い、自分のことのように悲しんだり、喜んだりする力を言います。他者の情動に対する自動反応です。相手との一体化であり、相手と同じであろう「感情」を得ることです。

https://www.safetynet.co.jp/column/20230424/

情動的共感は相手と同じ感情になる共感です。話を聞いていて「それ分かるわ~」となる時や、もらい泣きなどがこちらになります。

私は世間一般的に言われている共感というのは、こちらの意味で使われていると思っています。相手の話に納得や感情移入している時、同じ気持ちになったと感じる人も多いのではないでしょうか。

また、情動的共感は能力に差はあれど、誰でも持っている共感能力にもなります。

なぜなら、相手が自分と同じ考えや行動をしていれば、同じ気持ちになれるからです。感情を全く持たない人がいれば話は別ですが、そんな人はいませんし、感情を共有できる場面というのは必ずあります。

情動的共感は相手と同じ感情になっているので、聞いている時の理解度も高いです。もしかしたら、相手と同じ体験をして、同じ感情になったことがあるかもしれません。

そんな高い共感をしているのなら、わざわざ「なんで?」と質問したりはしないですよね。きっと、「めっちゃ分かる!」と言います。

認知的共感

相手の感情を推論し、理解する力です。
相手の反応や気持ちを想像することができ、相手に伝えることができます、他者理解という認知プロセスです。

オンオフの切り替えがある程度可能で、相手が論理的に不適切な行為を行ったような場面では、共感のスイッチをオフにすることができます。

https://www.safetynet.co.jp/column/20230424/

認知的共感は相手の思考から感情を推論します。情動的共感とは異なり論理的思考を伴うので、ある程度は意識的にやることになり、誰もが出来る能力でもありません。

私は聞き上手で共感能力が高い人というのは、この認知的共感能力を高いのだと思っています。

認知的共感は相手の思考から推論しているので、自分と相手が違う意見であったり同じ体験をしていなくても、その能力を発揮して共感することができます。

つまり、(世間一般で言う)共感はしていなくても、話の本質が理解できるのです。もちろん、話の本質が分かっているので、「なんで?」とも聞きません。

感情移入できない話の本質を理解できるというのは、すごく難しいことです。そのため、個人的には情動的共感よりも認知的共感の方が、誰にできるわけではないですし、より高度な共感能力の持ち主だと思います。

③共感能力が高い人の質問

では、共感能力が高い人の質問はどういうものでしょうか?

「Yes」or「No」の2択で答えられる

上述したように、共感しているのであれば話の本質が分かっているので、理由を聞きたいときに「なんで?」と聞く必要がありません。

「こういうこと?」というように、「Yes」or「No」の2択で答えられるような形で質問します。もちろん、その質問は「Yes」を期待するような形で聞けるのが理想ですが、そうでなかったとしてもよっぽど的外れな質問でなければ問題ありません。ちゃんと話を聞いてもらえたことはきっと伝わります。

質問には大きく5W1Hがありますが、Whyというのは個人的に一番コミュケーションコストが高いです。共感できていない相手が理解できるように説明しなければいけませんから。そのため、そのコストを減らせるという意味でも、共感能力だけではなくコミュニケーション能力も高い人だと言えると思います。

聞いてほしそうなときだけ質問する

ドラマとかでたまにある、「理由が気にならないの?」というあれです。

「なんで?」に限らず、質問というのは相手の話に興味がある証拠でもあります。相手が質問してほしそうな時は、聞いてあげれば喜んで続きを話してくれると思います。

特に理由を話したい時というのは、それだけ思い入れがあるということです。積極的に質問することは何も問題ありません。

聞いてほしそうなときだけ質問するというのは話の内容の本質ではなく、相手が話をしている本質を理解する必要があります。そのため、すごく難しいことかもしれません。しかし、それが出来るからこそ、真の共感能力の持ち主なのです。

まとめ

共感していれば話の本質を理解できているので、そもそも理由を聞く必要がないというお話でした。

一応言っておくと、「なんで?」という質問が悪いというわけではありません。相手の話に興味を持っていることが伝わるという意味で、とても良い質問でもあります。ただ、聞かれずとも自分の話が伝わっていることが、たまらなく嬉しいのです。

以上です。最後まで読んでくれてありがとうございました。

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