見出し画像

サヨナラに強くなれ

4月1日付で、好きな同期や先輩が何人も異動になる。
かなしい。本当はみんな、どこにもいかないでほしい。

数週間前、突然同期にお昼に誘われたと思ったら、私、東京に行くのって言われた。
関西で生まれ育ったって聞いてたから、大阪にずっといるんだろうと思ってた。
でも、だからこその異動なのかもね、これを機に一人暮らしするのも楽しみだね、とか言った気がする。
関西に彼氏がいる彼女と遠距離恋愛や結婚なんかの話をして、でもまだ結婚って早いよねー、って笑った。24歳ってね、なんとも言えない年だよね。

恋話がひと段落してふと、そのひとは

このフロアには同期がたくさんいたからずっと心強かったけど、これからは全然ちがう場所で一人って思うと心細いな。かなえちゃんはこんな気持ちで今の職場にきたんだと思うと、すごいなぁ。

って、ぽつりと不安をもらした。

きれいで、さばさばしてて、なのにちょっと天然ですきがあって、きっとどこに行っても好かれるひとなのに、それでもこわいって言う。わかるよ。


10月にこの職場に異動してきて、そろそろ半年になる。
慣れるまでは大変なことも多かったけど、今はもう大好きな人たちがたくさんいる、すっかり安心できる場所だ。
すぐに人を好きになってしまうたちなのだ。
これはもうなんていうか、そういううまれつきの性質だと思う。

男の恋は名前をつけて保存、女の恋は上書き保存、ってよく言われる。
そんなの人によるじゃんと思うけど、そんな私はスーパー上書き保存女だ。バックアップは取らない、というか取れない。

どんなに別れがつらくて、泣いて泣いてふさぎこんだって、次の場所にいけば気持ちいいくらいにその場所になじんでしまう。
すぐにその場所のことを大好きになって、昔好きだった人や場所なんてどうでもよくなってしまう。
だから別れがかなしくて泣く。
別れてしまったが最後、その人のこと、その場所のこと、
同じ気持ちでは好きでいられないことなんて最初からわかってるから。


二番線に特急出町柳行きがまいります、ご注意下さい、ってアナウンスが遠くに聴こえる。電車が近づく気配を感じて、一歩うしろにさがる。
イヤホンからはサヨナラに強くなれ、この出会いに意味があるってベタな歌詞が流れる。
青空だったら泣いちゃったかもしれないから、今日が雨模様で本当によかったと思った。

春は別れの季節。別れは嫌いだけど春は好き。
もっとサヨナラに強くならないと。
この出会いに意味を探さないとね。


年がら年中同じようなことを言い続けているな





サポートくるたびに飛び跳ねてます ありがとうございます サポートで500円ためてスタバで甘いもの飲みながらnoteの原稿を書くのが直近の目標であり夢、叶え、かなえだけに(なんだそれ)