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「ストレンジャー・シングス」による80年代の再来

私の夫は

『The オトコ』

というに相応しいくらいの、見た目も性格も野獣型男性代表みたいな人です。


女三姉妹、親戚も圧倒的に女性が多い(そして強い)、女系家系で育った私としては(さらには子供二人とも女という)夫の野獣ぷりには異文化な事が盛りだくさんで。



20年前の自分に

「ほら、これがあなたの未来の旦那だよ!」

と、夫を見せたら驚くと思います。爆



と言いつつ、夫の事は大好きです。

人として尊敬も信頼もしています。
家族思いで優しくて正義感が強いところも素晴らしく。
趣味をはじめ、価値観や気も合います。



ですが、これだけは、どうしても、努力しても、

夫の言うことは信用できない

というものがありまして。



それは


「映画の趣味」


夫も私も映画を観るのが大好きなのですが、趣味が本当に合いません。
夜に時間ができて一緒に何か観ようかとなると、テレビの前で毎回30分以上は揉めます。


夫がこよなく愛する映画は


ロッキー
ランボー
ワイルドスピード
マーベル系


いわゆる筋肉ムキムキの男性陣が勢揃いのジャンル。
上記はまだ一緒に観れるとしても


プレデター
アナコンダ
ピラニアやサメ系などのB級映画


ここまでくると、もう観ながら寝るしかありません。


何故にそんなにマッチョ筋肉が好きなのか。
ムキムキオトコ達が呻き声をあげたり、死んだり、食べられたりするのがそんなに面白いものなのか。



アメリカの心理学者、ジョン・グレインの有名な著書のサブタイトルで


「男は火星から、女は金星からやってきた」


という名言がありますが、ものすごく沁みます。



そんな夫から、これはどうしても観て欲しいと、熱弁された海外ドラマがあります。

「ストレンジャー・シングス 未知の世界」

NETFLIXの海外ドラマ部門で、全世界で記録的な大ヒットを飛ばしているドラマです。

最初はいつも通り聞き流してたのですが(夫婦仲の秘訣は聞き流すこと 爆)あまりにも熱弁する夫。
さらには夫の弟や友人までもが、こんな面白いドラマは初めてだと言っていると聞いて


へー、観てみようかな


という気に。


観始めてみたところ

面白いです!!

ジャンルでいえばSFホラーなのですが、時代設定が1980年代という所がまず秀逸。

ものすごく忠実に80年代を描いています。

流れてくるバックミュージックをはじめ、服装、家具、街並み、車、当時ヒットした玩具で遊ぶ主人公たち。

80年代のポップカルチャーを、よくぞここまで再現したなと脱帽。

夫のように当時青春を過ごした人にとっては涙ものです。


私は1980年生まれなので、80年代の雰囲気はあまり覚えていないのですが、それでも圧巻されます。



さらに夫は洋服にものすごく詳しく、その知識レベルはBEAMSのバイヤー並みなのですが

「今ジャックが来ているジーンズは、〇〇ブランドのヴィンテージでプレミアムが付いている」

など、詳しい人が見たら全てにおいてこだわりがあるらしく。

時代設定をわざわざ80年代にするなんて、本当に面倒です。現代で良いじゃんと言いたくなるでしょう。

その時代のありとあらゆるものを用意する必要がありますし、街もセットで創らなければいけない。


ですが、それらの一つ一つの手間と苦労のおかげで、その世代を生きた人たちには大ウケ、そしてティーネージャーには新鮮に写り、大ヒットしたのだと思います。
これはただのSFホラーではないと。


さらには、大ヒットのおかげで、シーズンが上がるたびに予算のかけ方が凄くなっていきます。
シーズン3あたりになると、1とは比べものにならないほど。CGではない実際のモールを丸ごと作ってしまったり、サンダーバードのような世界観の基地をセットで作ったり、すごいスケール感。

中途半端では決して作れない、徹底して80年代を再現しています。
(スター・ウォーズでいう、4、5、6になるにつれてどんどん映像のクオリティが上がっていくような)


また、当時の映画のオマージュ場面も多数出てくる所もヒットの要因。
「E.T」「ポルターガイスト」「スタンド・バイ・ミー」「グーニーズ」「ターミネーター」などの名シーンや設定を彷彿とさせる内容が満載。
映画好きにはグッときます。

その証拠に主人公がウィノナ・ライダー!


なんて憎い人選!!


80年~90年に一世を風靡した彼女。「シザー・ハンズ」や「リアリティ・バイツ」をはじめ、数々の名作に出演。

当時2トップであった映画雑誌、「スクリーン」と「ロードショー」(廃刊)の女優ランキングではずっと一位という。

そんな彼女も2000年代に入り、映画のヒットに恵まれなかったり窃盗事件で捕まったりと、かなりの下火に。

2010年の「ブラック・スワン」では、まるで彼女そのものというような落ちぶれた役で出ているのですが、本当に痛々しく。


ああ、もう終わったなと思いきやの見事な返り咲き!
カムバックに相応しい大作ですし、かなりのハマり役です。

当時の彼女を知っているものとしては、とても嬉しく。


ちなみに、ケビン・コスナーもここ数年カムバックしてきて、良い映画に出演していますよね。



内容はネタバレになるので言えないのですが、現在Netflixで海外ドラマ部門第一位を独走中。リアルに観ることをお勧めします!

私はSFホラーものは好きではないのですが、違う意味で色々と面白いですし、全体的にセンスが良くクオリティが高いと思います。


子役達も皆当たり役ですね。
特にイレブン役のミリー・ボビー・ブラウンは、かなりのオシャレアイコンに。

最近はルイ・ヴィトンのブランドアンバサダーにも。

シーズン1の子役時代から、華があってかっこいい!!「レオン」のナタリー・ポートマン再来かという位。



そして、世の中全体的に80年代が熱い事が判明!!

最近、音楽が好きなご家族の家に遊びに行き、これが今全世界で流行っているミュージシャンだよと教えてもらい。
旬のPVを見せてもらったところ。


Måneskin(マネスキン)


イタリアのバンドで、今年サマソ二の目玉で出演が決定。
かなりのジェンダレスなバンドでせめまくっています。
ヴォーカルのどんどん衣装を脱いで、網タイツになるパフォーマンスは圧巻!


Harry Styles(ハリー・スタイルズ)

ワン・ダイレクションのメンバーの一人。2022年のコーチェラ・フェス初出演にも関わらずヘッドライナーという、若いのに大出世!

こちらはコーチェラ・フェスでの衣装。デザイナーはグッチ!


衣装を見れば一目瞭然、どちらもキラキラしたディスコチューンな感じが、もろに80年代。
セレブや若者の間でも、ものすごく流行っているそうです。



果たして彼らか、ストレンジャーシングスか、先駆けはどちらかはわかりませんが


「時代は繰り返す」


とにかく時代は今80年代がきているのでしょう。



さて、その影響が作品にも見事で出てきまして。
新作タイトルは

「Stranger Things」


こちら元々は、昔製作した作品「Look at me」のリメイクです。


テレビの女の子は、有名な絵画フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」
振り向きざまの表情がとても印象的で気に入っています。コラージュ技法としての完成度も高いと思います。
あとはボディをブラッシュアップしたいなと、数年寝かしておきました。



「Stranger Things」に出てくるイレブンにオマージュを込めて。

ボディコンぽい感じやゴージャスなフープピアスなど、80年代を意識。大きいバラも飾りに。


17世紀に描かれたフェルメール少女とのコントラストも効いて、不思議な世界観に。
まさにカモコラージュ・ワールドです。


こちらはかなり完成度が高いので、30角絵画にする予定です。


懐かしくも新しくもある80年代カルチャー。
その魅了は続きそうですね。


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