羨ましい受験体験記
大学の受験体験記などを目にすると、今になってもつい夢中になって最後まで読んでしまう。
勉強の仕方や時間の使い方が参考になるだけでなく、その時の苦しい精神状態や、いかにして誘惑を断ち切ったかなど、いつの間にか惹きつけられてしまうのだ。
受験生の数だけ体験談はある。
与えられた能力も、置かれた環境も人によって違うので、必ずしもすべての体験談が自分に当てはまるとは限らないが、読み物としては面白い。
10代に全力で頑張り切れなかった私にとっては、全力を出し切って第一志望の合格通知を手にした人はとても羨ましい。
自分にとっての最大限がどの辺りなのか、10代の私には見極めることさえ難しかった。
今の自分が10代に戻れたら、きっと失敗しないように上手くコントロール出来るのでは…と思わなくもないが、一方で仮に10代に戻れたとしても、今と大して変わらないような気もする。
能力そのものが大きく変わるのならともかく、今の能力のまま戻ったところで、多少要領良く生きられるようにはなるかも知れないが、結果は似たようなものかも…と思うのだ。
『全力で力を出し切る』というのは、なかなか出来ることではない。
将来の目標が定まらなかったり、自分が何に向いているのか分からなかったり、特にやりたいこともないなら尚更だ。
あの頃は、まるで暗闇の中を手探りで進んでいるように感じていた。
そもそも目の前の勉強のやり方さえ分からなかった高校生の頃の自分…
さらに10代の頃は経験も少ないから、予定を立ててもその通りに実行出来ることなどほとんどなく、つい投げやりになってしまった。
だから、10代に全力で頑張り切れたという人の体験談を読むと感動してしまう。
それらの成功体験は、私がしたくて出来なかったものだからだ。
これから本格的に受験シーズンに入るが、一人でも多くの受験生に、将来に向けて全力で力を出し切ってもらいたいと切に願う。
因みに、新聞に掲載されていた共通テストを腕試しに少し解いてみたが、これがなかなか難しい。
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