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私の失恋体験談④ アプリの子との3カ月、そして後悔

はじめに

 これまで3回にわたって失恋体験をまとめてきた。これはすべて、この④を書くためだ。まさに、つい最近の失恋だ。

 もう二度と失恋体験談が増えませんように。最後になることを願って…。

アプリ開始

 昨年の秋ごろのことだ。これまで女の子とも縁のなかった友達がペアーズを始めた。半分ネタと言いながらも、彼は自己紹介文作成から、苦手な写真、億劫になりがちなチャットまでたくさんのことを挑戦した結果、彼は生まれて初めて恋人をゲットしたのであった。

 そんな友達を見て、半ばノリで数人の友達とともにペアーズを始めたようという話になった。

 開始から1週間もたたないうちに、2人ほど自ら私に興味を持って積極的にきてくれる人がいた。タイプとは言いがたかったが、半ば面倒になっていた私はあまり深くは考えないでとりあえず会ってみることにした。

 結局、2人ともなんとなく話が弾まなかったり昼ごはん目的だったりしてデートはすぐに終わり、以降の発展はなかった。もっとも、?と思うところが多かったのだが…。(また別の機会にまとめたい)

 2人との関係を絶った後、アプリに3人目の人からの連絡が来た。この人が、後に私の彼女となる人であった。

どんな人?

 前の2人と同様に、彼女もまた私の真面目に書いたプロフィールやチャットの受けごたえなどから、会ってみたいと思ったらしい。何度かやり取りをした後、昼過ぎの週末に喫茶店に誘った。

 待ち合わせ時間の5分過ぎくらいに彼女は来た。肩くらいまである黒いストレートの髪、鼻が高い端正な顔立ちだった。見た目からはなんとなく自分より格上の人だと感じてしまい、向こうから付き合いを断られるかもしれないと思いながら店に入った。

 その子は年下の人だった。年下だったが、お互いタメ口でいいとあらかじめ伝えた。向こうは少し躊躇ったが、その後は大学のことやバイトのこと、休日過ごし方などに着いて楽しそうに話してくれた。少しそっけない感じが若干気になったが、こうしてあっという間に2時間が経過していたのだった。

 帰り際、私の近くにあるカフェにいってみたいと向こうから言ってきてくれた。確定演出と感じた私はその日以降、カフェデート、動物園デート等を重ねた。一緒にいると落ち着く感じがした。何より、自分軸をしっかり持ち合わせているサバサバしているところがあり、とても素敵な人だと思った。

 最終、紅葉が綺麗な場所で告白した。向こうは告白してくれたことにびっくりしたが、すぐにOKをくれた。こうして付き合いが始まったのだった。

1か月後

 その後は週1ペースで買い物に行ったり、カフェに行ったりした。仕事に追われた平日が、彼女と過ごす時間を通してリセットされ、気づけばその時間が毎週の唯一の楽しみとなっていた。

 何より、きれいな顔立ちでずっと見てられると思った。彼女の笑顔でいるときほどずっと見ていたいと思うものはなかった。

 一方、私の中で引っかかっているものがあった。この人は本当に私との時間を楽しめているかわからなかった。1か月たっても相変わらず彼女の表情や態度は冷たい感じで、受けごたえもなんとなくさっぱりしていた。

 そういえば…。私は前の失恋を思い出した。

 別れた原因はなんでも言い合える関係になっていなかったことで、(元)彼女は私の前で必死に不満を抑え込み、見えないところで涙を流してた…。

過去と同じ失敗はしたくない。何より、今目の前にいる彼女につらい思いは絶対にさせない。

 今の彼女のためにも、つらい思いをさせた(元)彼女のためにも、なんでも言い合える関係を作ることが必要だと考えた。その1つとして、私自身から気になることを伝えることで、相手も言いやすくなるのではないかと考えた。

 付き合ってちょうど1か月くらいのとき、彼女と面と向かって話し合う時間が欲しいと頼んだ。そしてフラットに、少し遠回しに自分の中で気になっていることを話そうと思った。

 まず、彼女の私への不満がないか聞いた。彼女は特にない、毎日が楽しいと答えてくれた。数回本当にないか確認したが、不満は何1つ出てこなかった。

 その後、私が伝える番だった。不満ではなく、少し気になることとして「私との時間は本当に楽しめているのか気になる。時々何を考えているかわからないくて不安…。」と伝えた(もちろん言葉を選びながら)。

 彼女は軽い感じで謝り、「確かに、よく言われるね…」と言いつつも、そんな深く深刻に考えていないことや何も抱えていないこと等を話してくれた。

 その後、私は「今のあなたが嫌だと言いたいわけではなく、何か抱えこんではいないか、私の見えないところで悲しい思いをしていないか心配だったことを伝えたかった」と再度伝えた。

 これを機にこれからのことについて深く話すことができるようになった。

 私は不満を伝え、彼女にとっても気になることを言いやすい環境を作ることができた。

 加えて、彼女のことをもっと知り、お互いが心地よい環境を作りたいことも伝えることができた。こうして私たちの関係はこれからも長く続く…はずだった…。

別れ

 ある時から、週末に会えない時間が続いた。初めは体調を崩したことから、バイトや大学のこと、家族との旅行をはじめ、会えずに寂しい時間を過ごした。

 いずれのことも本当で、特に私と会わない口実として作り上げたものではない。とはいえ、彼女への違和感は感じ始めていた。

 一方、最後に遊びに行ったときには、特に違和感はなかった。普通にご飯を交換したり、手をつないだりして過ごした。やっぱ彼女のうれしそうな顔も好き。

 いつも通りで変わらない。でも違和感がある。こうしたなんだかよくわからない、もやもやした関係がしばらく続いたのだった。

 プラスの感情がなくなった関係である今、2人でいることは好ましくないと感じ、いつしか別れることを考えるようになった。もちろんお別れしたくないし、こうした心地よい関係づくりへ努力したことが完全に消え去ることも嫌だ。何より彼女の嬉しそうな姿が金輪際見れないことがつらい。

 でも、彼女は何かを抱えている。不満があるか、ある場合は何に不満かがあまり見えてこない。これが何よりもつらいことだった。

 以降もこうして会えない時間が積み重なっていたある日、ついに決心し、週末に話す時間が欲しいと彼女に伝えた。当然その話し合いにはお別れすることも視野に入れていたが、それよりもまず、彼女のことを心から理解したいという思いからであった。

 その夜に返信が来た。

「会えない。」

と。理由は、自分の気持ちがどっちつかずだからとのことだった。この時点で、彼女は「会えない」ではなく「会いたくない」であった。

 お互いに気持ちの整理をするために数日時間を設けた。そして幾日かたったある日、

「お別れしたい。今までありがとう。」

と来てしまった。

なぜ…

 別れたいと思った理由は、「自分がわからなくなった」から。 彼女曰く、これまでの時間は楽しかったし、私に対して一切不満がないことも本当だ。

 だが、付き合ってから1か月後の、

「私との時間は本当に楽しめているのか気になる。時々何を考えているかわからないくて不安…。」

この一言で自分の在り方について深く考えこんでしまったらしい。この一言が彼女に大きな傷をつけることになっていたことを、この時に初めて知ったのだった。

 自分には意図があったし、これからのことを思ってのことだった。もちろん、決して傷つけるつもりもなかった。

 だが、あの一言で彼女の恋愛感情を消し去り、そして大きな傷をつけてしまったのだった。

 彼女は連絡の中で、何度も私への不満はないことや、いつも一緒に入れて楽しかったことなどを伝えてくれた。そして、何度も、もう「彼女」にはなれないことを言った。

 私は彼女に対して謝ることしかできないが、謝ることですべてが消えるわけではないし、謝罪をしたことで彼女の過去の辛さを完全に消し去ることができない。

 悩んだ末に「今までありがとう」と残して連絡を終えた。

 こうして人生最速、3か月の関係を終えたのであった。

おわりに

 メールの最後に、彼女は「幸せになってください。」と送ってきた。彼女は(少なくともこの時点では)私の人生を少しは良いものになることを思ってくれたのだろう。そして、これは「私と一緒に幸せになる未来はない」ということを意味する。

 でも、私はたった3か月も彼女に素敵な時間をあげることができなかった。何より、その大半の時間を苦しませることになったのだった。

 人生で一番短いお付き合い、その時間にはとても大きな後悔を残したのだった…。


あなたの幸せを心から願っています。

みなさんの心の傷が少しでも癒えますように。

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