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スポーツ団体のYoutube戦略を比べたらJリーグがヤバかった【野球・格闘技・サッカー】

どうもJリーグ愛好家です(ただのサポです。)


ここで問題です。
日本のスポーツ団体で最も登録者が多いYoutubeチャンネルは何でしょうか?


1位はなんと○リーグ!!!

正解はプロ野球パ・リーグTV公式です。
スーパープレーや珍プレー動画などが人気を博し、現在118万人の登録者がいます。これはかなり意外な結果だったかと思います。

パーソル パ・リーグTV
登録者数118万人
動画数1.7万本
総再生回数23億8400万回
1動画あたり平均14万回再生

セ・リーグに比べ人気に劣っていたパ・リーグでは、テレビ中継の減少を踏まえ古くからネット戦略に着手。一時期はGyaOで全試合無料配信するなど、ファン拡大に努めてきました。

一方でセ・リーグは人気にあぐらをかき、こういったYoutubeチャンネルはありません。
またパ・リーグDAZN全試合中継されるのに対し、セ・リーグ広島カープ主催試合が中継されていません(つまりセ・リーグの6分の1は見れないのだ)。同じNPBでもリーグ間で大きく色が異なっています。

パ・リーグは昔から、セ・リーグが移動日で休みの月曜日に試合を行う(マンデーパリーグ)など、独自の方法でファンの獲得を狙ってきました。

そういった積極的な対策が実を結び、2005年に825万人(一試合平均20226人)だった観客動員が2019年には1166万人(同27203人)まで増加しています。



2位はあのスター選手が在籍する格闘技団体

2位も意外な結果ですが、格闘技団体RIZIN FFがランクイン。現在は101万人の登録者がいます。
他の格闘技と比べてより危険度の高いMMA(総合格闘技)を主軸としながら、これほどまでに支持を得ているのははっきり言って異常ではないでしょうか。

RIZIN FF
登録者数101万人
動画数3342本
総再生回数7億4500万回
1動画あたり平均22万回再生

RIZINでは朝倉未来朝倉海堀口恭司(BELLATORも兼ねる)、那須川天心(現在はボクシング転向)といったMMAやキックボクシングのスターが活躍。

そんなRIZINは、榊原CEOの革新的なアイデアでどんどん勢力を拡大してきました。
昨年にはアメリカの格闘技団体BELLATORとの対抗戦を行ったり、長年敵対関係にあったRISEK-1との対抗戦や世紀のビッグマッチ那須川天心vs武尊戦など、榊原CEOの手腕により多くの夢のカードが実現しています。

また、Youtubeチャンネルでは試合前後の選手に密着したRIZIN Confessionsシリーズ(通称ライコン)も人気。動画制作には佐藤大輔が関わっており、布袋寅泰が手掛けるのテーマソングとともに、見ている我々をわくわくさせてくれます。
また最近では、榊原CEOか選手を呼び出してトークをする模様を生配信する「榊原社長に呼び出されました」シリーズも人気を博しています。

そして特筆すべきは朝倉未来の存在です。個人チャンネルの登録者は321万人おり、日本のスポーツ選手で堂々の1位。
街の喧嘩自慢シリーズ」や一分間最強を決める「ブレイキングダウン」など次々と企画がヒットし、朝倉未来から格闘技に興味を持つ人が爆増しています。

また朝倉未来のみならず、多くの格闘家がYoutube活動を積極的に行っている。なぜならファイトマネーで食べていけるのは大物ファイターだけだからである。
格闘技の傍らYoutube活動を行い、広告収入を得たり、そこで得た知名度を利用してファイトスポンサー(パンツスポンサー)を募集するなど、セルフブランディングとしてYoutubeを活用しているファイターが多い。格闘技はかなりYoutubeが活発なジャンルと言えるのではないでしょうか。



我らがJリーグは???

我らがJリーグ公式チャンネルの登録者はどれくらいでしょうか??正解は74万人です。なかなか健闘していると言えるのではないでしょうか??

Jリーグ公式チャンネル
登録者数74万人
動画数2.6万本
総再生回数6億2700万回
1動画あたり平均2.4万回再生

とはいえ、とはいえである。
Jリーグ公式チャンネルでは、1動画あたりの平均再生回数はたったの2.4万回で、多くの登録者はほとんど動画を見ていないのである。
パ・リーグTV(同14万回)やRIZIN(同22万回)が平均10万回以上再生されるのと比べると、かなり寂しい数字である。

Jリーグチャンネルで最も再生されたのは、キャプテン翼のスゴ技をJリーガーが再現するシリーズで、カミソリシュートの回は1000万回以上再生され海外でもバズりました。しかしながらこれは9年前の動画であり、以降バズった動画は少なく、現在では5万回を超えればいい方である。


また、今まではJリーグ公式チャンネルで配信していたマッチハイライトを、今年からJリーグ公式ハイライト動画チャンネルで配信していますが、当チャンネルは現在2.7万人の登録者しかおらず、1動画あたり1.4万回しか再生されていません。

Jリーグ公式ハイライト動画チャンネル
登録者数2.7万人
動画数492本
総再生回数616万回
1動画あたり平均1.4万回再生

Jリーグの動画には人気コンテンツと呼べるものがなく、伸び悩んでいる印象である。企画物としては年一回配信されている「トライアウト」シリーズがすこし人気であるが、TBSで放送されている「プロ野球 戦力外通告」シリーズほどの話題性はない。
またチェアマンの野々村氏が出演している「ののちゃんねる」シリーズも配信されているが、再生回数は振るっていない(むしろ一部層には不評である)。


ここまで書いてきた通り、JリーグのYoutube戦略は他のスポーツ団体と比べて遅れを取っている状況である。後発のBリーグ(バスケ)は登録者数はまだ22万人しかいないが、1動画あたりの再生回数は2.6万回でJリーグよりも多い。

更に痛恨は、RIZINの朝倉未来的なスターがいないところである。いまのJリーグの選手は朝倉未来のようなセルフブランディング力発信力がなく、一般人にまで存在感が届くスター選手がいないのだ。
現役でいえばFC東京渡辺凌磨選手愛媛FC森脇良太選手はYoutube活動を頑張っているが、どちらかというと引退後のセカンドキャリアでYoutube活動している人が多く(那須大亮、播戸竜二、鈴木啓太など)、またLISEMマキヒカコハロンといった非プロ選手のほうが人気があるような状況でもあります。

とにかく若者離れが進んでいるJリーグ。今後Youtube戦略にも大真面目に取り組んでいかないと、更にジリ貧が続いてしまうのではないだろうか。(各クラブのチャンネルでは努力が見えるが。)


頑張れJリーグ公式チャンネル!!!!!


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