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八百屋で季節を知る

金木犀の香りが町を包み込んだ10月中旬に、
季節を伝えるのは香りに加えて、果物や野菜も色や味覚で秋の訪れを「見逃すな!」とばかりに伝えてくれている。
ボーッと生きていると、そんな魅力的な季節の訪れに気づかず、うっかりすると秋がほとんどなかった、なんてぼやくことになってしまいそうだ。

そんなこの頃、近くにできた八百屋さんに並ぶ野菜や果物を物色するのが趣味のようになっている。シャインマスカットやイチジクがほとんど姿を消し、レンコンやリンゴ、サツマイモが最盛期を迎えつつあるようだ。

その八百屋さんでは珍しい野菜や、新品種にはどうやって調理したらいいかや、その品種の特徴などをポップに書いてくれたりしているので、それを読むのもまた楽しいのだ。

私は珍しい物好きなので、初めて目にする名前や食べたことのない野菜には特に興味を惹かれる。そんな中、「ハロウィンスィート」という徳島産サツマイモのポップに目が止まった。

ポップには「この時季だけの商品で、皮の中は安納芋に似たような色と甘みで、焼き芋にすると絶品」と言うようなことが書かれていた。
安納芋はネットリとした食感でオレンジ色の果肉?じゃなくて芋肉?実?違う、とにかく皮を剥いた中身で、うちの長女の大好物だ。
(って、そんなこと誰も聞いてない!)

皮は安納芋がじゃがいものような薄茶色?なのに対して、ハロウィンスィートは一般的なサツマイモと同じ小豆色だ。形はほっそりしている。

と言うことで、このサツマイモに興味は持ったが、私はそれほど焼き芋が好物でもないので、どんな味かを知りたくて、私の店にも遊びに来てくれる女性4人に配って感想を聞いてみることにした。

一般的に女性の好物は「芋・タコ・南京」と言うくらいだから、まさか嫌いだと言うことはないだろうと、勝手に決めつけて2人には生のまま、もう2人には店のオーブンで焼き芋にして渡してみた。すると律儀にも両方から写真付きで「美味しかったです!」とLINEが送られてきた。
まぁ、不味かったとは言えないわな・・・
(って、そういう捻くれたことを言うな!)


左は生で渡した方で、多分蒸すか電子レンジで調理したのだろう。右はうちの店のオーブンを使い230℃で40分焼いたものだが、どちらもいい色をしている。
オーブンの取説を初めて読んで書いてある通りにしたら、焼き芋が本当にできてびっくりした。

食べた女性の提案で、この焼き芋を冷蔵庫で冷やしてアイスクリームと一緒に器に入れてデザートやスィーツとして店で出したら人気になるかもと言うことだったので、即採用することにした。

今日もハロウィンスィートを買いに行かなければ・・・・。
八百屋は季節を知らせてくれる。


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