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社長という言葉の2つのマジック

できる社長とできない社長のその差って!?

私は採用コンサルタントとして、いろいろな企業の社長さんに会う機会が多い。

採用コンサルタントをしていた10年間では、1480人の社長と会ってきた。
それに採用担当者や人事の人を入れると、3500人を超えている。

この人は「できる」と言える人は、本当にごくわずかしかいなかった。
さらに、意外かも知れないが、「できない社長」は創業者、創業者一族に多い。

創業者というとイメージとしては、何でもできて、ドンドン決断をするというイメージがある。

しかし、会社をつくることは会社の作り方を知っていれば、小学生でもできてしまうから。

現に小学生が通販会社を経営していたり、中学生がプログラミングの会社を経営していたりしている。

難しいのは会社をつくるという事ではなく、つくった会社をいかにつぶさないかという事。

創業者が「できる社長」であれば、起業してから10年後に1割しか残っていないというデータはない。

倒産件数もここ数年あまり増減をしていないので、いかにつくった会社をつぶさないのが難しいことかを数字が物語っている。

それに対して、2代目、3代目の社長というのは、仕事のできない人が選ばれることはまずないので、創業者ほど「できない社長」の割合は多くない。

ただし、実力で2代目、3代目に選ばれた社長の場合であり、同族経営など、社長の息子、ご子孫だからという事で、社長のイスに座ってしまうと、「できない社長」が誕生する。

では、「できる社長」とはどんな社長なんだろうか。

会社をつぶさないだけではなく、会社を伸ばすことができるのが、「できる社長」である。

会社をレーシングチームに例えると、社長がドライバーで、どのラインを通って、どこで追い抜くか、タイヤを温存するか、敵を追ってプッシュをするのかなど、状況判断を随時していくことになる。

役員や株主が作戦本部になる。

営業が資金調達をして、スポンサーの獲得などをする。

経理や人事がエンジンやタイヤなどのデータから、作戦を考えたりしていく。

会社の部門がそれぞれの分野のエキスパートが揃って、戦っていくことになる。

できる社長というのは会社を伸ばすだけではなく、それ以上に求められることがある。

社長とはそれほどの責任のある立場であり、社長の考え一つ、大きく変わってしてまうものだという事をもう一度肝に銘じる必要がある。

社長という言葉のマジック

皆さんは、「社長」という言葉を聞いて、どのようなイメージをもっていますか?

ソーシャルネットワークが活用されるようになって、いろいろな「社長」という肩書を持っている人が増えているような気がする。

2010年代に入って、ノマドブームがあり、再度フリーランスとして働くことが、これからの生き方というイメージもできました。

その中でも、何かに特化をして専門家としている社長が注目を浴びるようになって、メディアがこぞって取り上げた。

そこからイメージをすると、「社長」という言葉から想像できるのが、「仕事ができる人」というイメージをしてしまう人が多いのではないかと思う。

労働人口から企業数を見てみると、なんと40人に1人が「社長」という職種についていることになるから、不思議である。

成功している社長もいれば、個人事業主として必死に頑張っている社長もいる。

できる社長というイメージと合致する人として、マスコミや書籍などを出して、単年黒字という社長はほんの一握りである。

ほとんどの社長は、実は「できない社長」という事になる。

「社長」という仕事はいうまでもないが、企業の最高責任者であり、非常に苦しい仕事である。

よくあるのが肩書に社長という言葉があると、チヤホヤされたり、金持ちと感じて寄ってくる人も多い。

立場上、社員に対して厳しいことも言わなければならない場面もあるし、
会社の数字を見ては原因を追求したり、指導をしたりしなければならない。

そうして自分と社員、その家族の生活を一身に背負うのが、社長という仕事である。

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