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勘違いしている!?攻める人事の資質とは!?

攻める人事というキーワード

​人事界隈で最近よくいわれているのが、攻める人事チームをつくることが採用のポイントいわれている。
しかし、リファラル採用がうまくいかない、人手不足、広告費、採用費用も高騰している。

現場は疲弊してしまい、長時間労働が問題視されるようになった。
そこででてきたのが攻める人事というキーワードだ。

最近の転職サイトのキャッチコピーとしても使われているものであるが実態としてはよくわからないのが現状だろう。

攻めの人事を行っているのはIT業界とベンチャー企業であり、そのやり方を追随しているのが大手企業である。

いろいろと前回までこれからの採用戦略についてお話をしてきましたが、今回はちょっと違った角度から採用について考えてみましょう。

急に拡大する会社は大量採用をしがちである

企業が大きくなると採用についても急速に拡大をしていくことになる。
これは企業の成長スピードに合わせるために、人員を投下する事を意味している。

しかし、この大量採用が命取りになると考えている企業経営者はほとんどいないだろう。

なぜなら、現場が疲弊をしているにも関わらず人員を配置できないことは、企業利益とチャンスを捨てているようなものである。

本当に企業を大きくしていくのであれば、戦略的に徐々に大きくしていく必要があるにも関わらず、スピード感重視、売上至上主義になると、企業本来の事を忘れてしまっている。

大量採用をするということは企業文化を一気に薄めてしまう可能性が高くなることについて理解をしていない経営者が9割。

採用担当は採用をすることが目的ではありますが、ゴールではありません。

創世記から残っている企業文化をいかにして残していくのがポイントになるわけで、一気に採用をすることで育っている企業文化を薄めてしまうまたは、企業文化を壊してしまう可能性がある。

採用担当者は現場からのプレッシャー、経営者からのプレッシャー、評価に対するプレッシャーがあるため、採用人数を集めることに必死になりすぎてしまい、企業文化を損ねる危機感は全くない。

リファラル採用で社員が紹介をしてくれたらインセンティブを支払うというニンジンをぶら下げたとしても、みんな辞めてしまう会社をたくさん見てきているからかもしれないが、失敗をする典型的な例である。

これを繰り返すことによって、見えないコストと労力を考えると、企業の生産性が著しく低下していることに気づけないのだ。

組織文化を戦略的につくることはできるのか?

個人のクリエイティビティや能力と組織のマネージメントはバランスが取れない。

組織を管理しようとするトップダウンの圧力と、個人が創造的に業務を手掛けようとするボトムアップのエネルギーの均衡。

戦略を重視するあまり、従業員を管理して旨味を引き出せない組織が多い。

成長している企業の中には戦略があまり前面に出ていないところがある。

一見、従業員の「自由」が尊重されているように見える。


最近よくあることですが、内定受諾から入社までインターバルをおかないようにしている企業が増えている。

選考スピードについてもめちゃくちゃ早くなっていることがあげられる。

中途採用についても2週間あまり、早いところでは即日内定ということもざらになってしまった。

1ヶ月かけて採用をするとなると、競合他社に負けてしまう、印象が悪くなるという理由から、スピードが上がってしまった。

内定受諾から入社までインターバルをおかなくなったのは、途中で逃げられるリスクを下げることが最大の理由である。

いま求められているのは人の成長にコミットすることができるのかどうかという点である。

能力があっても、どんなに優秀な人材であったとしても、成長しているかどうか不安になると離職へとつながってしまう。

人の育て方について一生懸命に考える会社というのが今後の企業が生き残っていく手段だろう。

採用したからにはその人の成長をするとともに企業が成長できる環境を整えるためには面接の手法から見直す必要がでてくる。

そこで役に立つのが、Will、can、mastと考え方である。

たとえば、面接では見極めだけをするのではなく、「①転職希望者のWill(やりたいこと、実現したい姿)」と、「②Can(今できること)」を聞き出すこと。そして、「③ギャップ」を聞き出す。さらに、「④当社だったらどうやって、ギャップを埋められるか提案すること(価値提案)」といった流れで進めてもらうようにしました。

このような面接を仕掛ける事によって、内定受諾率が30%から77%に増加をすることになり、入社3年以内の退職者は45%から、3%まで減らすことができるようになった。

面接は、お見合いと例えられることが多くありますが、本質をつけば、「個人の文化」と「組織の文化」という二つの異なる文化の「異文化交流・異文化理解の場」だと思います。

そこが合致しているな、お互いにハッピーになれそうだな、と思って初めて内定を出すので、辞退されることも、入社後に早期に退職してしまうことも、ほとんど起こらないと思ってます。

採用の手法から考え直すことによって活躍できる社員が増えること、ハイパフォーマーが増える事によって、企業が発展していくことになります。

小手先の採用手法にとらわれずに、そもそも自社の組織文化で活躍するのはどんな個性を持った人なのか、自社で働く魅力が何であり、どうすれば伝わるのかを考え抜くところから始めてみませんか?

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