見出し画像

オフィス移転③最終回!!~移転プロジェクトを新卒に任せてみた結果~

新オフィスコンセプト「海の上の羅針盤」を体現する、こだわり満載のオフィスへ移転してからもうすぐ1年が経過します。

移転日の約1年前に、プロジェクトメンバーを社内募集することから始まった移転プロジェクト。多数の応募者の中からメンバーとして選ばれたのは、当時入社して半年ほどしか経っていない板倉さん・市川さん・坂本さんの新卒3名でした。

彼らはなぜ移転プロジェクトに手をあげたのか、この経験からどんなことを学んだのか。今だから話せる裏話も交えて、オフィス移転紹介記事の第3弾 最終回をお届けします。

前回のオフィス移転紹介記事もぜひご覧ください!

Make a Move(まず自分から)/とことん、教え合い、助け合う

CARRACだけでなく、オフィス共有しているグループ会社も関係する責任重大なオフィス移転プロジェクトに、なぜ3名の新卒が選ばれたのでしょうか。

このような大がかりな社内プロジェクトの中心メンバーに選ばれるのは、社歴が長く会社のミッション・ビジョン・バリューを体現している
”会社の顔”というような人物、もしくは人事総務などのバックオフィスメンバーと考える人も多いのではないでしょうか?

移転の約1年前にプロジェクトメンバーを社内募集し、多数の応募者の中から新卒3名をプロジェクトメンバーに選んだ背景には、
入社したら終わりではなく、自らマイルストーンを敷きプロジェクトを遂行するという成長機会を与え、その過程を見守り手助けしていきたいというマネジメント側の想いがあったそうです。

とは言っても、新卒は選出された想い・意図などは聞かされていませんでした。新卒サイドは何を思って立候補したのでしょうか。

ー坂本
当時は入社して日も浅く、教えてもらったり助けてもらったりなど『してもらう』という受け身の姿勢しか取れていませんでした。
移転プロジェクトであれば、大学で建築関係の勉強をしていたこともあり、その知識を会社のために生かすことができる。唯一会社に貢献するチャンスだと思ったのが当時の心境です。

ー板倉
入社当時はまだコロナ禍で、CARRACは出社人数を制限していました。
ありがたいことに新卒優先で出社させていただいており、環境や空間が仕事のモチベーションに直結するという実感がありました。
当時のオフィスの良い面、こんな空間があればなと思う面が見えてきたタイミングでオフィス移転の話があがり、これはチャンスだと・・・!
自分の働くオフィスをデザインできることって滅多にないですし、せっかくなら自分の意見が反映されたオフィスで働きたいと思ったのがきっかけです。

知っているようで知らなかった上流工程の存在

先輩からも”仲の良い同期”と認識されているほど結束力のある3名ですが、チームの信頼関係や想いの強さだけではどうにもならないこともあります。
プロジェクトを振り返ると「まさかここまでのことやるとは思ってなかった」と話す3名の表情には苦笑いが浮かんでいました。

そもそも、プロジェクトの始まりから終わりまで、自らの手を動かしながら走り切る経験というのはなかなか得られるものではありません。
デジタルマーケティング業界でも分業化が進み、各分野のプロフェッショナルが協力しあってこそ良い成果が出せるという認識があります。

その際、すべて一連して仕事に向き合う場合もありますが、それぞれの仕事の範囲は「ここからここまで」というように、ある程度は役割も明確に仕切られているものがあったりします(もちろん例外もあります)。

研修を終え、初めて案件に入り始めた時期の新卒ともなれば、プロジェクトの始まりから終わりまですべて任される経験は0に等しく、自分の専門領域を模索するスタートラインに立ったばかり。新卒3名の他にバックオフィスメンバーがサポートに入っていたようですが、基本的にはそれぞれの自主性に任せられていたといいます。

最も苦労したことは?と尋ねてみると、
上流工程の【プロジェクトデザイン】【コンセプトデザイン】の2つをあげてくれました。

ー板倉
最初につまずいたのがプロジェクト自体のデザインです。
どういうスケジュールで動くのかとか、どのタイミングで誰に確認を取るのかとか。まずはそこから初めたほうが良いというアドバイスをいただいたのですが、決めるまでにかなりの時間を費やしました…..

ー坂本
私も板倉さんと同じ、プロジェクト設計の部分が一番難しかったです。
プロジェクトの進め方がわからないし、何をすれば良いのかもわからない。そもそもどんな作業が発生するのか、どれくらいの時間をかけてどのレベルまで作業をするのかなどが本当にわからなくて…..
プロジェクト終盤の形にしていくフェーズばかりを想定していたので、その前段階にプロジェクトの軸となるものを確立する作業が存在することすら知りませんでした…..

一方で市川さんは、プロジェクトチームならでは"業務量問題"を抱えていたそう。

ー市川
2人とは別軸の話ですが、オフィス移転プロジェクトに携わりながら、自分の担当案件の両軸で動くのが本当に大変だったなと思います。
申し訳ないくらい、任せっきりになってしまい……
2人がいてくれて本当に助かった部分がありました。

各々が壁に突き当たりながら、3名はメンターや役員に何度も壁打ちをして、足りていないところを指摘してもらい、補うということを繰り返しながら、なんとか状況を打開していったようです。

当社代表 末澤の特別講義開講

プロジェクトデザインの見通しがついた3名は、続いてコンセプトづくりに
取りかかります。コンセプトを作成するにあたり、社のこれまでやこれからを考えるため、様々な立場や役割のメンバーにインタビューを行い情報を集約することにしました。

コンセプトはオフィス移転プロジェクトの方向性を定める大事なもの。
綻びがあれば最終局面で全てがひっくり返ってしまう、そんなリスクがあります。
だからこそ決裁者との綿密なコミュニケーションと小さな合意の積み重ね、認識のすり合わせが欠かせないのですが・・・できるようになるには経験が必要で、突然やれと言われて困惑してしまうのは新卒だけではないはずです。

メンバーの言葉を集めたは良いものの、どのようにコンセプトへと昇華させれば良いのかわからず困り果ててしまった、その時のこと・・・

ー板倉
インタビューで意見を集めたは良いものの、どう収束させるか困っていたときに末澤さんが特別講義(ワークショップ)を開催してくれました!
フレームワークを教えていただいたりとか、優先順位をつけるやり方とかを丸一日かけて教えて下さいました。

ー坂本
怒られるかもしれないけど、今思えばお祭りみたいで楽しかったです!笑

なんと、当社代表の末澤が直々、新卒に思考法を伝授したのだそう!
末澤もバックオフィスも、新卒の成長を願う気持ちとともに不安・心配を抱いていたのかもしれません。

坂本さんいわく「かなり手取り足取りだった印象」ではあるものの、目の前で立ちすくむ若手に自らの手を貸すという代表の人間性に触れられるようなエピソードだと思います。

こういう仕事ができるようになりたいと思える成功体験

そうして導き出されたものが「自由」「品格」「実直」という3つのキーワードでした。
中でも「実直」は、第2創業期を向かえるタイミングに末澤が発信するようになった言葉ですが、既にメンバー全員の共通認識となっているようです。

ー板倉
コンセプトのキーワードは「会社の向かっていく世界観を体現するオフィス」という方向性に落ち着きました。
インタビュー前から末澤さんの掲げている『実直』という言葉は念頭にあり、インタビューで聞いた様々な社員さんたちの声の中にも『実直』に近い言葉がたくさんでてきたので、これは大事なんだと納得したというか…
社員の共感が得られるキーワードじゃないかと思います。

そして決まった「海の上の羅針盤」というコンセプト。
海のような自由な風土を持ちながら、規律のある自由を実践する品格を持つ。目的地に向かって実直に進んでいきたいという意味が込められています。

このころには、役員やメンターとの壁打ちで鍛えられ、3名もレベルアップしていた実感があったとか。
次第に役員、そしてメンバーがイメージしている成果物に目線があっていったようです。

ー板倉
嬉しかったのは最後のコンセプト提案のところです。
自分たちが一番納得できるものを作れたし、末澤さんも文句なしという感じでOKしてくれました!

ー坂本
決裁者の末澤さんに一発でOKをもらえたのが気持ち良くて、あの時のような仕事ができるようになりたいと思っています。この体験を得られたことが、プロジェクトに参加して一番の収穫。スキル以上の、大切なものを得た気がします。

マネジメント側が想定していた”成長”という目的は成し遂げられているといっても過言ではありません。
しかも、もしかしたらスキルよりも大切かもしれない、今後の社会人としての在り方を形作っていく成功体験までも手にしてくれたようです。

ー板倉
人づてではありますが、オフィス共有しているグループ会社のメンバーもこのコンセプトを気に入ってくださり、コンセプトがはっきりしているから打ち合わせも進めやすかったなど、後々いろんなところに生かされているのを聞きました。
CARRACだけのオフィスになってはいけないということを踏まえてのコンセプトだったので、その点も安心しました!


新オフィスがもたらす変化

新オフィスで何よりもすごいのは、”雰囲気のあるお洒落なオフィス”に終わらなかったところ。CARRACが環境・人間関係共に、より一層働きやすく、居心地の良い会社となるための変化を、新オフィスが引き起こしてくれています。

果たして、この変化は意図されていたものなのでしょうか?
坂本さんに聞くと、「YES」という答えが。

ー坂本
以前までは、社員みんなが同じ場所にいながらも独立して働いている印象がありました。独立して働いているニュアンスはそのままに、気分や作業内容に合わせて働く場所を選択できるようになりました。
こうしたポジティブな変化は狙い通りです。

末澤は【自律型集団】というキーワードを掲げています。
組織としての団結力は保ちながらも、個々は自律していて自由であるべきだというスタンスを指す言葉です。

プロジェクトの中で社員インタビューを行ったところ、この言葉に共感の意見が集ったのだそうです。
坂本さんが抱いた「独立して働いている印象」というのは、自律型集団が既にメンバーによって体現されていたからなのだと想像できます。
そして、働く場所の選択肢が新オフィスにより増えたことで、自律型集団の在り方に磨きがかかったのでしょう。

働く場所ではなく”集う”場所へ

CARRACの新たな魅力、新たな文化を生み出している新オフィス。

業務量的にも精神面的にも、オフィス移転プロジェクトは楽ではなかったはずですが、無事やり遂げたこの経験が3名の成長に繋がり自信となったようです。

そして、「新卒だから・・・」ではなく「新卒だからこそ!」若手に挑戦させる文化が更に深く根ざしたことと思います。

現在進行形で魅力的な文化が形成されているCARRACが「海の上の羅針盤」というコンセプトのもとどのような世界にたどり着くのか、いまからとても楽しみです!

CARRACのnoteをお手伝いさせていただいている小林が執筆を、CARRAC広報が編集を担当しました。

P.S.
CARRACでは移転記念のノベルティとして、4階エントランスのデザインがプリントされたTシャツを作成しておりました!

こちらは移転当日にメンバーにプレゼントされ、社内イベント時に着用するなど幅広く活用されています!

■お知らせ
CARRACでは新オフィスで一緒に働いてくれる仲間を募集しています!CARRACのことについて気軽に聞けるカジュアル面談(オンライン)も随時受け付けています。興味のある方はぜひお問い合わせください!