アメリカかぶれ3

夜のヨセミテは真っ暗である。モーテルのno vacancy のネオンサインだけがあるだけだ。僕たちは歩いて近くのピザ屋に入って遅めの夕食をとった。帰り道をみんなで歩きながらふと空を見上げるとなんという事だ、空いっぱい星が降るように光っている。満天の星を見ながら僕は学校で習ったフレーズを思い出し
Stars are twinkling と呟くと
みんな笑っていつまでも空を見上げていた。
翌朝はヨセミテ国立公園の中にある唯一のマジェスティックホテルを目指す。途中ジャイアントセコイアの森を見て次にハーフドームそしてエルキャピタンと驚きの連続だ‼️自然の驚異を感じながら中心部に近づくとそこから先は自動車乗り入れ禁止になる。排ガスから自然を守るという事のようだ。クルマをパーキングに入れてそこから乗り合い馬車でマジェスティックホテルに行く。ここでは警察官も馬に乗っている。
ホテル内のカフェテリアでコーヒーを飲む。このホテルは予約待ちが1年以上だという、僕もいつか泊まってみたいと思うほど素敵だった。


思い出のフォトグラフ

写真を見ると当時の事だけではなくその時のキラキラと眩しかった光やクルマの中で聴こえた音楽が蘇ってくる。
何度も繰り返される当時の音楽。ラジオからこの曲が流れるたびに
イーゴースと叫ぶサンディとマリア。その時はまだ知らなかったこのバンドEagles は日本に帰ってから買ったホテルカリフォルニアのアルバムを聴くと一気に当時の僕が戻ってくる。
僕にとって音楽はタイムマシンだ。旅の間中聴こえていた音楽は僕の脳の奥深く刻まれ決して忘れることはない。
One of these nightsー呪われた夜と題されたイーグルスの最初のヒット曲は僕にとってヨセミテのあの星がいっぱいの夜である。
アメリカかぶれになった夜を呪われた夜と言い換えていいのだろうか?

バークレー滞在も後半になるとどこに行くにももう迷うことはない。サンフランシスコへもバートで何度も行ってユニオンスクエアの周りはまるでロコのように知り尽くした。最後の日曜日僕は初めてバスでサンフランシスコへ出てみようと思いついた。日曜日はバートは休みだったしいつもとは違うルートでサンフランシスコに行ってみたいと何故か強く思った。何かに導かれるように、、、

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