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【JICA日系社会研修員の皆さんと料理】

2022年度JICAの日系社会研修事業で中南米(今回はアルゼンチン、ブラジル、ボリビア、パラグアイ)からきた研修員の方々に向けて調理実習と食に関わる講義を担当しました。

この事業は、中南米の日系社会において今後の日系団体の日本文化活動を担う人材を育成する一環として、研修員が日本の文化や歴史に関する知識を習得し、継承と普及のための日本文化活動を企画・運営するための知識を習得することを目的として実施されています。

調理実習では、日本の基本調味料や出汁についての説明、調味料の計り方、野菜の切り方から始まり、鍋だきの白ごはん、おにぎり、豚汁、浅漬け、天ぷら、とんかつ、カレーライス、コーヒーゼリーを文化活動で作りやすい作り方でご紹介しました。

食に関わる講義では、「和食とは」「和食の普及活動について〜ブラジル日系社会の中で私が経験したこと・学んだこと〜」「この日みんなで作った料理やアレンジ」の3本立てで、通訳してくださった時間含めて2時間近くプロジェクターを使いながらお話ししました。

日系研修員の皆さんが帰国後それぞれの地で、文化活動に活かせることやヒントになることが一つでも多くあるようにと準備をしてきたので、当日、皆さんがキラキラした目で熱心に調理実習や講義の時間を過ごしてくださり、とても嬉しかったです。

この研修のことを私が初めて知ったのは、ブラジルに住んでいた時に友人がJICA日系社会研修員に選ばれた時でした。その友人は研修から帰国後、サンパウロの日系社会において一層活躍していました。友人の姿をみて素敵な研修だなと当時から思っていたので、その事業に料理の分野で関わることができてとても光栄で嬉しいことでした。

近年、中南米の日系社会では日本文化活動の内容のマンネリ化や、参加者減少、また日本の文化を継承・普及する人が少なくなってきていたりと様々な問題があります。

これからも日系社会が抱える課題解決に繋がる私にできることを、私自身精進しながら取り組んでいきたいと思います。

(写真の掲載は、許可をいただいています。)

                 料理研究家/管理栄養士 いしづあきこ

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