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マッキンゼー出身のエリート(フィンランド人)とジョギング友達になる。

たまたま相部屋になったのがきっかけ

入学してすぐに、フィンランド人の女の子と友達になりました。入学直後、週末泊まりがけで起業について学ぶワークショップに参加しました。そのときに、たまたま同じ部屋になったのをきっかけに知り合いました。

2泊とはいえ一緒に過ごし相手なので、彼女の経歴を調べました。するとマッキンゼー出身で、五カ国語(英語、ドイツ語、フランス語、スウェーデン語、フィンランド語)を話す超エリートでした。マッキンゼーで働きながら、1年間EUのためのプロジェクトでインドネシアに駐在したこともあったので、アジア人を嫌いということはないだろう、とほっとしました。

彼女は経歴的にはずっと見劣りする私に、意外なきっかけから興味を持ってくれました。

私は当時、フェイスブックのプロフィール写真にムーミンのキャラクターであるスティンキーを使っていました。ムーミンは彼女の祖国フィンランドのアニメで、私に興味を持ってくれたようです。

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毎日のジョギング

研修が終わってから、毎日のように一緒に、フォンテーヌブローの森を走ることになりました。

INSEADの魅力はフォンテーヌブローの森に隣接していることでした。四季ごとに表情を変える木々が美しい森です。

この森を見渡せる大きな窓のある図書館で勉強し、息抜きに森をジョギングする、というのが、MBAに通っていた1年の毎日でした。勉強と就職活動の両立に忙しいのですが、フォンテーヌブローの自然に囲まれているおかげで、穏やかな気持ちで暮らせました。

女性が一人で走るには、フォンテーヌブローの森は広大すぎてやや怖かったので、お互いに、一緒に運動する友達を必要としていました。よく言われていることですが、欧米のエリートにとって「デブは論外」です。MBAがどんなに忙しくても、運動の時間は確保します。

また、知り合って最初の頃、一学期の成績を聞かれたとき、私が自分の成績を言うととても驚いていました。おそらく私の下手な英語などから、成績が良いとは思っていなかったのでしょう。実際には、私は1年間休学して予習していたので、頭がいいわけでは全くありません。

体力のある彼女は、私の遅いペースにあわせて走りながら、ずっと話をしていました。

最初は「なんてよくしゃべる人だろう」と若干ひきました。しかも、ちょっと自慢が多いです。

長く時間を過ごすと、彼女の優しさも理解できて、だんだん好きになっていった。美しい木々と綺麗な空気のおかげかもしれません。外国人でこんなに長く時間を過ごした人は彼女が初めてでした。

友達の輪が広がる

彼女自身はとても社交的でしたが、彼女が友人に選ぶのは、おとなしい優等生タイプが多かったです。

彼女の彼氏(数年後には結婚して夫)も、ヨーロッパ人にしては小柄で、おとなしそうな弁護士でした。彼女は「そういう人のほうが裏切らないから」と言っていました。友達を選ぶ基準と同じなのかもしれません。

彼女を通して気の合う友達が数人できました。彼女が選ぶ友達は、物静かで真面目な人が多く、一緒にいて落ち着きました。

MBAも後半になると、大きなパーティーに行く回数は減りました。代わりに、気の合う仲間で、キャンパスの近くにあるレストラン で、美味しいワインと料理を食べながら、のんびりすることが増えました。

その頃には、多くの学生も卒業後の就職先も決まり、卒業に必要な単位も揃う目処がつき、リラックスしていました。

INSEADに留学前は、外国人とは笑いのツボがあわないし、本当の友達はできない、と本気で信じていました。それまで留学や海外駐在で、通算3年間海外で暮らしたことはありましたが、私にとって英語で外国人と話すのは「頑張ること」であって、「楽しいこと」ではありませんでした。

でも、この頃INSEADで知り合った友達との時間をとおして、外国人といても普通に楽しいと思えるようになってきました。

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