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アーティストさんと話すのビビる

タイトルに「実は私も・・・」と共感される方がいるかもしれません。実際にCasieユーザーさんから以下のような相談がありました。

普段から美術館やアート展が好きで足を運んでいます。ただ好きなだけで特に勉強してるわけじゃありません。そんな私が以前から興味を持っていた画家さんが個展をされるとInstagramで拝見し、訪問してきました。するとご本人が在廊されており、話しかけてくれたのですが無学な自分は一体何を話せばいいか分からず、大変緊張してしまいました。

Casieユーザーさんからの相談コメント

実はこの相談、めちゃくちゃ多いです。そして何を隠そうこの記事を書いている私自身もまさに同じシチュエーションでド緊張&パニックで意味不明な日本語を並べて超絶恥ずかし思いをしたことがあります。なので今回は同じように、アーティスト本人との対話に緊張感を覚えてしまう方にちょっとした心の鍵となるお話ができたらいいなと思います。

アーティストが言われて絶対嬉しい言葉

ちょっと見出しが攻略法みたいな感じになってしまいましたが、そういうことではなく。実は多くのアーティストさんはまず「個展に来てくれた」というだけであなたに興味津々です。そしておそらくもう大好きです。まずはこう声をかけてあげてみてください、

実は以前からInstagramをフォローさせてもらってて。そこで個展をされると知ったので、ぜひ作品現物を観てみたいと思ってお邪魔しました。

もうこれだけでめちゃくちゃ喜んでくれます。なぜかアーティストは堅物で変人ばかりみたいな印象を持たれるのですが、そんなことはありません。(もちろん人によりますが・・・)是非まずは「あなたをどこで知った」「作品現物をこの目で観たくて」と伝えてあげると、もうほぼ友達みたいなもんです。

全てのアーティストが「描く意味」を言語化できるわけじゃない

ここからは少し私の視点でアーティストとの対話ポイントについていくつかご紹介させていただきます。

まず最初に全てのアーティストは何らかの目的や意味を持って作品を作っています。しかしながらその全てを言語化して語れるかどうかは別だと思ったほうがいいでしょう。場合によっては「単に好きだから」、「可愛いと思ったから」のような回答が返ってくることもあります。どうしてもこちら側は変に期待を込めて「この作品に込められた意味は?」みたいなこと聞いてしまうのですが、逆にアーティストにプレッシャーをかけてしまうケースもあります。

ただし、「この作品に込められた意味は?」に見事な回答をされるアーティストもいらっしゃいます。こうしたアーティストの作品はやはり会場でも「SOLD OUT」のシールが多く貼られていたり、ファンが多いことも事実です。

ビジョン、コンセプト、アプローチという視点

たとえ美術や芸術に関する知識がなくても、普段から私がアーティストとの対話でテーマとしてる「ビジョン」「コンセプト」「アプローチ」の視点は使えるかもしれないのでご紹介します。

⚫︎ ビジョンについて

ビジョンは作品と直接的に関係がなくてもいいでしょう。その人がどんな人生を歩んできたのか、どんな夢や目標を持ってるのか。出身地や創作活動を始めたキッカケなどからアーティストに聞いてみるのがいいでしょう。会話の中から「だからアーティストとして活動してるんだ」というビジョンの理解ができると、作品そのものに対する理解も深まります。

⚫︎ コンセプトについて

次に、作品のコンセプトに焦点を当てた会話をしてみます。なぜこの作品を作ったのか、どんな目的があったのか。上で書いた通りこの辺りは上手に言語化できないアーティストもいますし、作品によってコンセプトが有ったり、なかったりするケースもあります。コンセプトに関する話が聞けると、作品が生まれた背景やアーティストが直面した課題、解決策など、自分自身の日常生活における共感や課題解決のヒントと偶然出会ったりすることもあります。

⚫︎ アプローチについて

最後にアプローチについて聞いてみましょう。アーティストが作品を作るときに、どうしてあの素材ややり方を選んだのか聞いてみます。作る過程を聞くことで、どんな工夫や苦労があったかがわかります。作品には、ひとつひとつに小さな工夫やアイデアが込められています。

作品はコミュニケーションツール

アーティストとの対話に緊張しちゃうのは、あなただけではありません。もっというとアーティストの方が緊張している可能性もあります。美術に詳しくなくても大丈夫。作品はアーティストとのコミュニケーションツールでもあります、心からの興味を持って作品を観て、素直な感想や質問をしてみてください。皆さんのアートライフがよりハッピーなものとなりますように!


アーティストとの対話 「ちょっと」その前に練習。

最後にCasie登録アーティストさんのインタビュー記事をいくつかご紹介します。アトリエなど制作現場の様子が見れたり、アーティストになったキッカケ、表現活動を続ける理由、制作過程での工夫などが語られています。ある意味アーティストとの対話の事前練習になりますので、よろしければご覧ください。


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