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なぜ学校に行けなくなるのか?~高校編~

現在の様子

前回投稿したつぶやきからしばらく経ちますが、登校状況、わが子の学校に対する気持ちに変化が現れてきています。とはいえ、予定通りには通えない日も多くあります。しかし、『できなかった』から一歩前進して『代わりにこれをやろう』という自己変換ができるようになってきました。

現在週に1~2回は通学できています。更に家でレポートをがんばり、6/11の第2回締め切りまでには予定の教科は終了しそうです。

理想的な予定は週に3回通学することでしたが、頭痛や腹痛などの身体症状が出る日が必ず訪れます。『行きたい』という気持ちがあっても体と脳が拒否するようです。
そんな時は母の仕事中に電話がなります。その電話で「今日も無理か」と悟るのですが、仕事中に電話に出れないため無視します。
しばらくするとメールが来ることがあります。「頭痛い」「お腹痛い」……
結局は自分で決めるしかない自分のこと。自分のことは自分で決めるように繰り返し話しています。

決められた回数のスクーリング以外の登校の義務はありません。むしろ学校側からはコロナ対策のためにメディア学習を推奨されています。メディア学習はメディアで授業を受けた後にレポートを2枚作成しなけらばならないため文章を書くことが苦手なわが子にとってはいささか面倒な様子です。
わが子自身としては行きたいけど行けない、やらなければならないけれどハードルが高い、この2つに連日悩まされているようです。

学校は行かなくてはいけないのか?

あくまで私個人の考えです。

中学までの義務教育はいけない理由があればキッパリと行かないことを選んでもいいと考えています。わが子の場合は小学校からのいじめなどが理由で中学校は「二度と行きたくない。あいつらの顔を見たくない」という強い意志がありました。身体症状も酷かったためドクターストップがかかったことをきっかけに完全に行くことを中止しました。
面談には私が足を運び、本人が希望しないため担任にも会わせませんでした。卒業式はもちろん欠席で卒業証書は私が受け取りに行きました。

中学から解放されたことで心身の回復ができ、フリースクールへ行くことができました。そしてそこで生まれて初めて『友達』と呼べる親しい仲間ができました。居場所を見つけることができたわが子はとても幸せだと思います。

さて、高校の場合ですがわが子の場合は自ら『行きたい』と希望しました。義務ではなく自己責任が伴うことが中学との大きな違いです。
また、将来を考える時期にも近づいています。高校を卒業した後に進学するのか、就労移行支援などを利用して就労を考えるのか。どちらにしても通えなければスタートもできないのが現実です。
わが子の場合は高校自体に負の要因がないため、自分で自分を乗り越える時期であると考えています。そしてすべての経験が将来に繋がっていると考えています。

そのため高校へは通えるようにサポートをする体制をとっています。

行けなくなった理由を考えてみる

何かが起こった時は必ずその原因や背景を考えるようにしています。
原因がはっきりしないと対応策を考えることが難しいからです。

今回の『行きたいのに行けない』現象を考えてみました。

昨年度は単位取得のためならば毎日でも通ったことがあるという実績があります。
中学とは異なり高校にはイジメもありませんし、嫌いな人もいません。
交通手段は不便ですがフリースクールも含めて通い慣れた通学手段です。
本人曰く理由は「わからない」だそうです。
少し緊張はするがすごく不安なわけでもない、でも行けない。

これらの事を考えてみると行けない理由は見当たりません。
では、なぜ行けないのか?
原因として考えられる可能性はわが子に付きまとう『不安』が第一位です。
隠れた不安はないだろうか?と考えてみました。

次に思い当たることは『環境への適応が難しい』ことです。
昨年度の通った実績が環境適応になっているのか?
改めて考えてみました。

コロナ禍の中での学校生活の実際

通信制高校に入学したのが丁度コロナウイルスが蔓延した年です。緊急事態宣言が発令されたりして学校関係もかなりの混乱を招きました。

わが子の学校の場合はコースの中に在宅型のメディアコースが元々あったために、全コースの生徒をメディア学習に移行させるという措置が早急に取られました。
そのおかげでレポートをやったりスクーリングをメディアを観てレポート提出に置き換えるという単位取得方法が開始されました。

クラス会と呼ばれる特別活動が月に一回あり、その日しかクラスメイトには会えません。校内での飲食禁止によって昼食は公園やコンビニのイートインスペースで済ませています。
また空き時間も校内立ち入り禁止となっているためどこかで時間をつぶさなければなりません。理由や用事がなければ学校内に入ることもできなくなっています。
その結果『学校に行く=授業を受ける』になってしまいました。

学校生活の楽しみはどんなことから感じられるだろうか

私を含めみなさんが高校へ通っていた時に『授業時間が一番楽しかった』と感じている人は少ないのではないでしょうか?
私にとっては休み時間に早弁をしたり、購買に行ったり、みんなでお昼を食べたり、部活をしたり、友達とたわいない会話をすることが高校生活の思い出として残っています。

そこで気づいたことはわが子の高校生活にはこれらのことが一切省かれているということです。
環境に適応するには楽しみや目的、その場の居心地の良さが必要だと私は考えています。わが子には中学に通わなかった分高校生活では学生でしか体験できない楽しさを経験して欲しかったのですが、コロナ渦という不測の事態により仕方なくも奪われてしまいました。

ここでわが子が学校に行きたくても行けない理由として上記の理由により『学校に興味を抱けない』ということが考えられます。そのため環境適応が不十分であり様々な不安が起こる可能性が高いことが予測できます。

このことをわが子と話し合ってみました。するとわが子は「気づかなかった。なるほど。」と驚いていました。実際に何が真実かはわかりませんが考えられる要因の一部としては的外れではないと思われます。
これで、わが子が学校に行きたいけれど行けない理由が一つ明確化されました。すると本人も自分でこれが原因の一つであると思えるようになり、主治医に自分の心の内の一つとして自ら語れるようになりました。

また、担任教諭と面談をしてこのことを伝えました。学校に興味が持てるように、レポートやスクーリングの進み具合を先生から声がけして欲しいことを伝えました。反抗期のわが子には母の言葉よりも先生の言葉の方が響きやすいと思われます。学校側のサポートを改めてお願いしました。

変化してきたわが子の行動

最近わが子の行動に大きな変化が現れました。なんと!自らスポーツ大会の実行委員会(準備のみ)に参加しました。続いてサークル活動にも参加し始めました。思い立ったが急展開で先々の心配は尽きませんが、自らの行動に変化を起こしたことは素晴らしいことだと思います。
自分から手を伸ばして新しいものを掴みに行くことはとても勇気がいることですし、継続することは更に精神力を伴うことだと思います。

私は静かに見守り、できたら褒め、できない日は次にやってみようと励ますことしかできませんがわが子が決めた自分の道を応援していきたいと思います。

ここまで読んでくださりありがとうございます。



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