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ユニフォームを観察しよう!【ロサンゼルス・エンゼルス篇】

 大谷翔平が2年連続、それも満票でMVPを獲得。これは史上初の快挙ということだが、我々はもはや彼が何をしても驚くことはないだろう。今回は、そんな大谷が牽引しているロサンゼルス・エンゼルス(以下LAA)の戦闘服を観察しよう。

赤×赤、傑作オルタネイト

 この球団はロサンゼルス・ドジャース(以下LAD)の本拠地であるドジャースタジアムから高速道路1本で向かうことの出来るエンゼルスタジアムを本拠地としているが、LADのロイヤルブルーとは対照的に鮮やかな赤をユニフォームのメーンカラーとしている。NPBで鮮やかな赤というと、お馴染みの広島ほどしかないが、MLBでは中日ファンにとって忌まわしい存在であるアキーノが所属したシンシナティ・レッズや、WBCで核弾頭を担ったヌートバーが現在所属しているセントルイス・カージナルスなど多数のチームが紅蓮の戦闘服を採り入れているのだ。そのような中でも、LAAのユニフォーム、特にオルタネイト・ユニフォームは赤のカラージャージでは個人的に1番好きなデザインである。

 このユニフォームのように、赤の生地に赤のマーキングを施して大失敗をしたのが今季の広島のビジター・ユニフォームである。理由は簡単で、遠目から見ると完全にユニフォーム生地と背番号や胸マークなどと言った各種マークが同化してしまい誰がどの選手かということが全く分からない状態になってしまったからだ。しかしながら大谷の衛生中継でも皆様ご存知の通り、LAAのオルタネイト・ユニフォームは各種マークがきちんと読むことが出来るのだ。理由は簡単で、赤と同化しない白の縁どりをきちんと施しているからだ。広島を貶すような言い方をして大変申し訳ないのだが、こうしたひと手間の違いが、最高のユニフォームとイマイチなユニフォームの違いとして目に見えて現れるものである。

統一されたフォント

 膨張色の赤に赤を重ねたデザインのユニフォームが引き締まって見えるのには、もうひとつ理由がある。胸のマークから背番号に至るまで、フォントが統一されているという点である。ゴシック体の文字の中心部分が突起のような形になっており、これで統一感が持たれているという印象だ。

 これ、お隣のLADとは実に対照的で面白い。LADはというと、胸マークは滑らかな筆記体で背番号や胸番号はカクカクとしたブロック体。この正反対な文字は絶妙にバランスがとれていて好きだが、LAAの統一されたデザインも同じだけ素晴らしいだろう。色から文字フォントまで、あらゆる面で正反対な両軍だ。地元の方々は好みにあった方を応援するのだろう。NPBのオリックスと阪神のように。

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