令和5年度パ・リーグ順位予想【Aクラス篇】

 乱セの次は熱パ、パ・リーグの順位予想に入ろうではないか。オリックスのV3か、はたまたソフトバンクの逆襲か、今季もパ・リーグの順位は全く分からない。

優勝:楽天

 GMの肩書きを外した石井一久監督の真価が問われる今季、楽天は10年ぶりの優勝をするのではないかと考える。このオフ、オリックスとソフトバンクがFA戦線を大いに盛り上げたが、こういった時に音沙汰のないチームは帰って不気味である。

 昨季、前半戦を独走しながらもAクラスにさえ入ることができなかった要因は左打者に偏った打線にあるだろう。恐らく、浅村栄斗以外のレギュラーはほとんどが左打者なのではないか。これでは左腕投手を当てられてしまったら安定感が欠けてしまうのも納得である。ただ、今オフに内外野をそつなくこなす阿部寿樹と正隨優弥という長打の打てる右打者を獲得したのでこの課題は解消に向かうのではないかと期待している。そして、捕手は太田光か安田悠馬のどちらかを我慢して使うべきだろう。もしくは、試合の前半を打撃のいい安田に任せ、リードした展開で終盤に向かう頃に抑えの捕手という形で太田を出すという起用をしても面白い。結論を言うと、楽天Vの鍵は捕手と右打者の固定、そしてレベルアップになるだろう。

 投手陣はもちろん安泰。前述の阿部を獲得するために、先発ローテーションの一角である涌井秀章を放出したことからもわかる通り、先発投手には困らないだろう。強いて課題を挙げるとするならば、抑えの松井裕樹に繋ぐまでの勝利の方程式が不明確な点だろうか。ただ、昨年実勢を積んだ安樂智大や西口文也といった中堅陣でここは埋まるだろう。

2位:ソフトバンク

 大補強を敢行したソフトバンクを2位に予想した。このチームは若手を育てるために長らく二軍監督や三軍監督を務めていた藤本博史監督を満を持して登用したのだが、それで以てFAやMLBから選手を獲得してしまうということをしてしまった。ティックトックだけでなく、福岡でも「ちぐはぐ」がおこっているというわけだ。

 ソフトバンクが覇権を奪うには、こういったビッグネームの新戦力を特別扱いしないことが大事だろう。有原航平、近藤健介、嶺井博希はたしかにいい選手ではあるが、ソフトバンクでの実績はゼロだ。若手もベテランも横一線、将来を考えると若手に数歩前から走らせるハンデをつけるという考えで選手を登用すると結果は出るはずだ。

3位:日ハム

 トンチンカンだというレッテルを貼られがちな新庄剛志監督だが、来季はおかしな名前を名乗ったり、それに合わせた一二軍の名称を廃止するなどして「普通のチーム」になりそうだ。

 意外なことではあるが、日ハムの長所は投手陣だ。上沢直之、加藤貴之、伊藤大海の先発三本柱に加え、昨季は故障に苦しんだが実績バツグンの宮西尚生、堀瑞輝らが抑えに控えている。あとは打つだけと言った感じではあるものの、中日からマルティネス、オリックスから伏見寅威を補強し随分と層が厚くなった。

 ただ、課題は新庄監督のモチベーションだ。「優勝しか目指さない」とよく言っているが、優勝の可能性がなくなってしまった瞬間に離島へと戻ってしまうということもあるかもしれない。それもまた彼の良さではあるものの、ポストシーズンが終わるその時までシーズンを全うして欲しい。それができるならば、Aクラスに入る実力はあるのだ。

最後に

 パ・リーグは毎年混戦を極めるが、今季もその予感がする。

この記事が参加している募集

#スキしてみて

523,049件

#野球が好き

10,872件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?