見出し画像

〚少子化論〛民主主義下で少子化解決は無理‼:独裁の方が向いている

ガンダムの世界と言うのは、地球人口の過剰な増加という壮大なテーマに基いてストーリーが形成されています。
地球人口が増加しすぎたため、全人類を宇宙移民させることで地球環境の回復をさせようということが作中何度も登場する地球連邦政府の役割です。

地球連邦は絶対民主主義を掲げており、対立する組織はジオン公国にしろクロスボーン・バンガードにしろ独裁体制を敷いております。
そのため、ガンダムの対立軸には民主国家vs独裁国家という構図もあるのですが、ガンダムという作品は総じて地球連邦を善としては描かれていません。

地球連邦政府の最終使命は全地球市民の宇宙への退去をさせることなのですが、その実現にはかなりの強権が必要になります。
こうした大掛かりな事業を行う場合、民主主義よりも独裁の方がスムーズに事が運ぶと思われます。

一方、現実の世界はヨーロッパや日本、中国、韓国では少子化や非婚化による人口減少が進んでおり、世界的に見ても2050年を期に人口減少時代に入ると予測されています。

今の日本でも少子化対策は叫ばれていますが、少子化対策の1つに大学教育無償化が提唱されており、その効果について考えるにあたって大学進学率の高い都道府県ほど少子化傾向が強いということがあります。

しかし、ここで根本的な問題に立ち返った場合、そもそも民主主義下で少子化を解消することは可能なのかと言うことについて思考実験してみたいと思います。


💫民主主義下での少子化解決は不可能

結論から言って民主主義下での少子化解決は不可能です。
これは異次元の少子化対策政策を行っているハンガリーの出生率が頭打ちになっていること、日本人の独身志向データからも不可能であることがわかります。

少なくともデータから示されるのは男女ともに4人に1人は生涯未婚志向であることが分かっています。
また、現時点で日本人女性の2人に1人が50歳以上です。
これらを考慮すると、結婚したカップルから最低3人は子供が生まれないと人口維持はできません。
そのため、移民に頼らず出生向上のみで人口維持をするのは100%不可能と言えるでしょう。

近代民主主義下では個々人の人生における進路選択は個々人で決める自由があります。
そのため、いくら金銭的な支援を行ったところで結婚にメリットを感じない人は結婚しない自由を行使することができます
ハンガリーがどれだけ大盤振る舞いの少子化対策を行っても出生率が頭打ちになるのは当たり前と言えば当たり前なのです。

💠独裁政権の樹立をしてようやく少子化対策の出発点

残念ながら少子化対策をしたい場合、西洋型民主主義で成功した例はありません。
出発点としては寧ろ独裁制を敷いてはじめて出発点に立てるということになります。
現実としては中国の出生率と日本の出生率がほぼイーブンなので、独裁政権樹立は少子化対策の出発点に過ぎません

また、日本に当てはめると憲法改正も必要になります。
現行憲法では思想や信条が自由でありますから、現行憲法を無視して結婚を強制するような法律や条例は制定できないわけです。

人口比の問題もあります。
ガンダム世界の宇宙移民法は特例を設けたことから身分の高い人が地球に居座るようになり、かつ宇宙市民への支配を止めようとしなかったことで争いが起こります。

都道府県ごとの男女人口比を考えましても、どちらかは絶対に余るようにできており、特例は必要になるでしょう。
この特例が曲者で、特例を設けることで特別であることが当たり前になって揉める要因になります

現実的に考えるとガンダムワールド並みの強権を持った独裁政権を樹立することは難しく、少子化解決のために憲法改正するというのもハードルが高すぎるので、結局のところ穏便に少子化対策をする場合、移民をたくさん受け入れるしかないというのが、日本の置かれた状況ではないかと思いますね。


ご一読ありがとうございます。お読みいただいた記事がもし無料、あるいは価格以上の価値があると思ったら、フォローならびに、サポートいただけますと幸いです。