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日日是好日


前から気になっていた、樹木希林さんの出演している映画。
今日、親友の一人と電話していた時にお勧めされて、電話の直後から見始めた。


私は最近これからやることを形作る大前提としてあることをよく考えている。
それは『人の心の健康はどう作られるのか (つまり、どうしたらみんなハッピーに生きていけるのか) 』ということ。

(決して今の私は病んでいるわけではない。あくまでポジティブなエネルギーに満ちて、毎朝6時50分から10分間、窓からさしてくる太陽の光を浴びながら考えている。)

今日観たこの『日日是好日』という映画は、最近考えていることにつながる部分がある気がした。
なかなか言葉でまとめるのが難しいけど、忘れないうちに気づきをまとめてみる。


主人公は、意味が理解できないままに、茶道のお稽古でただひたすらに同じことを繰り返す。
繰り返す中で、主人公は気付きを積み重ねていく。

毎年、同じことを続けられることがどんなに有難いことか、
日常は当たり前ではない。
ある日に集まっている仲間と同じ仲間でまた集まったとしても、二度と同じものはない、
一瞬一瞬が一生に一度きりである。
毎日が、小さな幸せでいっぱいの良き日である。


映画の中で印象的だった言葉の一つに『不苦者有智』というものがある。
意味は『智恵のある人は、苦しむことがない』ということ。
『ふくはうち』と読める。素敵。

この言葉は、最近読んだ近内悠太さん著の【世界は贈与でできている】という本で語られていることとリンクする気がした。

【世界は贈与でできている】では、『真に教養のある人こそ、贈与の受取人に、そして贈与の差出人になることができる』ということが語られている。

ここでいう『教養のある』というのは、単に知識が豊富という意味ではない。
『今が当たり前ではないということを知ること、その奇跡のような今に感謝をすることができる』ということ。
教養のある人は、想像力を働かせ、他者からの贈与に気づき(受け取ることができ)、周りに対して与えていく(本人の感覚としては、“返していく”に近いかも)人となれる。
自分が返すこと(差出人になること)にただしあわせを感じる。何か見返りを期待するでもなく(正確に言うと、いつ訪れるかわからない何かを待つ力(理性)をもって)。


映画のはなしに戻ると。
この映画で描かれる、主人公が茶道の稽古で同じことを繰り返す様子は、何か『祈る』ことにも似ているように思えた。

人はどうして同じことを繰り返すのか、道を究めるのか。なぜ祈るのか。
その行為を通して、人は心の平穏を待っているのではないかなと思う。
もうちょっというと、何も期待することなく待つことができる心の状態を待っている。
『悟る』ということにも近いかもしれない。
どの宗教の信者も『世界平和』を目指して、『よりよく生きる』ために祈っていることを考えると、『自分が贈与の差出人になれる日を目指している』ともいえるのかもとも思う。

(余談だけど、日本にはいわゆる5大宗教とは他に、『祈る』の行為に近いこのような『道』が豊富に存在すること(茶道はじめ、華道・書道などなど)が、人の心の支えになってきたのかもしれないともちょっと思った。)


いよいよ何が言いたいのか収拾がつかなくなってきたけど。笑

まとめると、
人は、教養をもち(すべてがあたりまえでないと知り、)
『待つ』ことを体得する(差出人になれる/悟る)ことで
心が健康になれるんじゃないかなあ。

むずかしい。笑

とにもかくにも、何かヒントになる気がする。
そんな気づきに今日もありがとうの2020年みどりの日。

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