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エッセンボンノック

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日々考えていることや旅での気付きを言語化したエッセイ集。迷言から名言まで、言葉の宝探しを。写真は旅先での1枚。気が向いたら有料化します。
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2019年6月の記事一覧

エッセイ【鯉】

エッセイ【鯉】

とある公園での話。

その公園には池があり、多くの鯉が泳いでいる。

ぼくが橋の下から鯉を眺めていると、彼らは近づいてきて、エサをくれとばかりに口をパクパクさせている。

しかし、ぼくは餌をもっていない。ただ眺めているだけ。

数匹の動きにつられて、他の鯉たちもぼくの元へ集まってきた。

残念ながら、集まってきたところで餌をもらえることはない。

人間だってそう。人間にとっ

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【エッセイ】波

【エッセイ】波

波っていつまでもみていられる。

なんで飽きずにみていられるのだろう。

それはきっと、絶えず変化しているからだと思う。

大きい波もあれば小さい波。ザブーンと音を立てる波もあれば、控えめに音を立てる波だってある。

時には人間さえも包み込んでしまう波だって‥。

そんな波をみていると、ふと疑問が湧いてくる。

「波ってどこからやってくるのだろう」

人がお風呂に入る時、波は生まれる

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【エッセイ】あいつを侮ってはいけない

あいつを侮るな

あいつを侮ってはいけない。

あいつは、世界中にいる。

あいつは運び屋だ。

何を運んでいるのか‥

病原菌だ。エボラやマラリアなどの病原菌を媒介する。いわば死の運び屋。

どこからともなく飛んできては、人々を刺していく。

もうおわかりだろうか、

そう、蚊である。

蚊に媒介された病気により、世界中で 年間約72万人もの死者が出るという。

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【エッセイ】ゴツゴツしたこどもとまるい大人

【エッセイ】ゴツゴツしたこどもとまるい大人

お肌つるつる

流木のお肌はつるつる。

最初はとがっていたかもしれないし、トゲが付いていたのかもしれない。

しかし、波に流され、沖にたどり着く頃には表面はつるつるになる。

まるで、子供から大人になっていくみたい。

子供はだれだって好奇心旺盛で気の向くままに行動する。

でも、生きていくうちにあんなことやこんなことはダメだよと大人たちから教えられる。

やがて角がとれて、まるく

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