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お酒とタバコが生きがいの国?ー北朝鮮の娯楽について#40

こんにちは♪
もうすぐクリスマスですね🤶

年末年始は忘年会やら新年会やらでお酒を飲む機会が増えますよね。

ということで今回はお酒(とタバコ)の話です。勝手ですが、最近の私たち夫婦の会話からこの話を始めてもよろしいでしょうか☺️

とある休日の昼下がり、昼食の後片付けがひと段落したところで、私(ジヨン)はダンナに話しかけました。(以下、私=ジ/ダンナ=ダ)

(ジ)「知ってる?風邪をひいた時はサングリアを飲むと良いらしいよ」
(ダ)「サ…サングリアっていうのは聞いたことないな…ブフッ」
(ジ)「なんで鼻で笑うのよ!」
(ダ)「急におしゃれすぎて違和感が。その情報どこから仕入れたの?」
(ジ)「…💢」
※後ほど正解はヴァンショーというホットワインであったことが発覚しました😆

ホットワインというと、北欧…広くとってもヨーロッパあたりの人々が、マグカップに添えてあるシナモンスティックをクルクル回しているイメージ(例外なく白人)が浮かんできます。

私だって、マリメッコ好きだし、家のカレンダーはムーミン。お寿司屋さんでサーモンはよく食べるし、今の家に引っ越すときにIKEAで照明も買ったもん。なのにダンナのやつめ、ムカつく!と言いたくなるところですが…

お酒といえばビール🍺で、おつまみはスルメイカ🦑風邪をひいたときは参鶏湯が無性に食べたくなる🐓という私の履歴からすれば、ホットワインとの間に少なからぬ距離があることを認めないといけない気もします。

ま、いつも通りに前置きが長くなりましたが…
気を取り直して、北朝鮮のお酒とタバコの話に移ります。

北朝鮮では、ほとんどの娯楽が禁止されています。

観光旅行を気楽にできる移動の自由は存在しませんし、ボーリング場も平壌以外にはありません。休日にサーフボードを抱えて海に行くわけでもなく、仮想世界で自身のアバターを操ることもできません。
娯楽の王道といえる各種メディアについても、(映画、ドラマ、音楽、ゲーム、書籍など)政府が許可したもの以外は厳しく制限されています。

しかし、唯一といっていいほど、緩いところがあります。もうおわかりになったと思いますが、それはお酒とタバコです。

以前から何度も触れているとおり、北朝鮮は賄賂文化が根強いです。

どれぐらい根強いかというと、賄賂があることがすべての前提といっても過言ではない状況があります。
賄賂がなければ、学校や職場に行くこと、病院にかかること、場合によっては道を歩くこともすらも、日常生活の全てが困難なものになります。

北朝鮮の賄賂文化については、以下の記事をご参照ください。

そして、賄賂として使われるものの代表格がお酒とタバコなのです。

タバコは既製品がやり取りされることが多いです。
銘柄に応じたランクが共通認識されており、好んで要求される銘柄が存在します。私がいた時に人気だったタバコは「CRAVEN」でした。今も人気が高いそうです。
こちらはイギリスのタバコ会社の工場が北朝鮮に誘致される形でやってきたことで、国内で流通するようになったタバコだと聞きました🧐

パッケージは以下の写真参照。(ノベルティのライター、北朝鮮では見かけたことがありませんが、かわいいですね)

neverのブログ「南と北の現在を生きる」からお借りしました。

北朝鮮では誰も「CRAVEN」と呼ぶ人はおらず、猫の絵があるため「コヤンイ(猫)」と呼びます。
ちょっとしたトラブルが起こった際、「コヤンイ(猫)」を何箱持っていくのかによって物事がスムーズに進むかどうかが決まります🤭

「コヤンイを3箱あげたら大丈夫だったよ」という感じで、よく会話に出てきます。

それに比べてお酒は個人が作っているものが多く、醸造した本人が売るのが一般的です。
思い返してみると、お酒を作っている家に行くと、発酵に伴うものなのか、酸っぱい匂いが漂っていた記憶があります。当時はお父さんのお使いでよくお酒を買いにいったものです。

多く売られているのはアルコール度数20度前後の焼酎です。
私の家でも1〜2回作ったことがありますが、家で作ると約23〜30度ほどの焼酎ができます。トウモロコシを細かく砕き、蒸して発酵させて作ります。

日本では個人が作るお酒については厳しい規制があるようですね。
私が脱北したのは20代前半。本格的にお酒を嗜む前だったので、北朝鮮の焼酎が恋しくなることはありませんが、(ワインとかビールとか)少量のお酒を仕込んでみるのも楽しそうだなと思っていたのでちょっと残念です。

できあがった焼酎に水を足してアルコール度数を調節し、18〜20度くらいで売るのが多いですが、27度くらいのものを高く売るところもあります。

そして、お酒の飲み方は一つ!
ストレートのみです😅

日本では焼酎一つとっても、ロック・水割り・お湯割り・お茶割りなど、多彩な楽しみ方がありますよね。韓国も焼酎をストレートで飲む文化があるので、朝鮮半島共通なのかなと。

私の記憶では、毎晩お酒を飲む人が多かったように思います。
北朝鮮の冬は厳しいから体を温めるためとか、あの国で生きること自体がとてつもないストレスだからとか、いろいろな要因が考えられそうですが、シンプルに”他に娯楽がない”というのが一番大きいかもしれません。

2015年あたりから韓国の【チャミスル】という焼酎もちらほら入ってくるようになりました。密輸品でかつ数が少ないためか、とても高価でした。
所持しているのが見つかれば当然、処罰の対象になります。禁止されると手を出したくなるのか、お金がある人は好んで飲んでいました。
また、中国の度数が高いお酒も入ってきましたが、特有の香りがあるため苦手にしている人が多かったようです。

日本のようにお酒とタバコに対する規制が厳しくないため、10代でもタバコを吸ったり、お祝いの席でお酒を飲んだりすることは、それなりに許容されている状況があったように思います。

お酒に興味を持った小さい子どもに一口飲ませ、そのリアクションを見て笑うというのも一般的に見られる光景でした。
私もその洗礼を受けた一人らしいのですが、我が子を同じ目に遭わせるかどうか…考え中です🤭

ーーー

かつて、仕事がない日は居酒屋をハシゴして飲み歩いていた私ですが、妊娠を機にスパッと断酒。子育てと家事と仕事に追われて、数年来お酒と縁遠い生活をしてきました。

そういった日々を繰り返す中でも時は流れ、子どもたちは成長していきます。授乳はずいぶん前に終わったし、外食も以前より落ち着いてできるようになるなど、”お酒を飲むため”の条件や環境が整ってきました。

以前、別の記事で、年齢を重ねることでの変化(花を飾るようになった、あんこが好きなった等)について触れたことがあります。

そしてまた一つ、晩酌を再開して新しい自分を発見しました。

日本酒がおいしい🍶

これまでビール一筋だったのに、ほんの出来心でダンナが実家から料理酒としてもらってくる一升瓶に手をつけたら、そこから数回に一度のペースで熱燗を飲むようになってしまった今日この頃です。

おしゃれとは反対の方向へ突っ走っている気がしますが、この度、密かにシナモンスティックを入手しました。近いうちにホットワインに挑戦したいと思います😁

今回は北朝鮮の嗜好生活について触れてみました。

毎年のことですが、気がつくとあっという間に年の瀬ですね。一年間お世話になりました。

みなさま、良いお年をお迎えください🔔

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