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食事つくりの喜び

子供ができるまでは畑の野菜をジャンジャン使った、名前のない料理が食卓の中心でした。
でも子供ができてからは、ハンバーグを柔らかく、ふっくら焼き上げるには?ムニエルを美味しく焼くには?辛くない料理で親も子供も満足できる味付けは?野菜を子供が抵抗少なく食べてもらうには?
今までにあまり気を遣わなかったような細部にも気を配り、うまくいったりいかなかったり。
大変っちゃあ、大変だけど、そういうトライアンドエラーも楽しいし、ある意味幸せの1つの形です。だって喜んでくれるんだもの。そんな感じの事を書いてみました。またコトコトファーム便りの引用です。

~~以下、コトコトファーム便りから引用~~~

2月というのに20℃超えの日が、、、。日差しはすでに春のそれで、気持ちいいと言えば気持ちいいのですが、冬の間に成長せずに畑で待ってくれている野菜たちがいるからこそ、野菜セットが組めているのですが、こんなに暖かいとあっという間にトウ立ちしちゃいそうで、ヒヤヒヤします。寒さよ戻ってこい!と願う不思議な感じ、農家仲間しかなかなか共有できない感覚ですね。
 そんな暖かな冬で良かったことと言えば、冬に入ってから子供が体調を崩していないということです。去年までは冬になると途端に風邪をひきやすくなり、1か月に1回は必ず何かしらの体調不良で、心配もしますし、僕や妻が振り回されていました。まあ、子供も風邪をひきたくて引いているわけでもないし、小さい子の親なんて大体こういう時期を経験するもんだろうと思って淡々とやり過ごしていました。それが今年はなぜでしょう?暖かいから?元気元気でご機嫌に毎日過ごしてくれています。なんて親孝行な子供なんでしょう!(笑)元気に笑って遊んでいる子供の姿が何よりの幸せの源です。
 我が家は、僕がご飯作りの担当です。もともと料理することは好きなので、台所に立って料理をしている時間が一番雑念なく過ごせる時間です。何を作ろう?どういう手順で作ったら効率よくできる?温かい出来立てを家族が食卓に揃うタイミングで出すにはどういうタイミングで物事を進める?など考えていると、仕事の心配事や、うまくいっていない嫌のことも、その瞬間はすべて忘れられるからある意味ストレス発散になっているのかもです。そして妻と二人だけだった時に比べ、けっこう偏食の子供の食事を作るようになってから、やりがいは2倍になりました。(大変さも2倍ですが(笑))
 
嫌いな野菜を食べやすいように。お肉は硬くならないように。魚はどうやったら新しい食べ方や種類に挑戦してくれるかな?なるべく栄養が偏らないように・・・。メニューを考える時から、料理をしている時まで真剣勝負です。そんなこちらの想いとは裏腹に、ほんの些細な理由であまり食べてくれなかったり、反対に「美味しい!」と喜んでモリモリ食べてくれたり。
 一生懸命作ったものを、あまり食べてくれなかったときは本当にガッカリします。美味しいと思うのになぁとかブツブツ言いながらリベンジを内心で誓います。そして「美味しい!」と喜んでたくさん食べてくれたときは、本当にこちらも嬉しくて、次の日も思い出してニコニコしてしまうほどです。
 
休日は別として、平日は朝は1時間ちょっと、夕方から就寝まで4時間ちょっと。合計5時間。これが起きている子供と過ごす平日の時間です。そのうちの1時間半ほどは食卓を囲んでいる時間です。その時間を心にも身体にも良いモノにしたい。そして自分の作ったもので喜んでくれると、自分も同じかそれ以上に嬉しい。家事は報酬がないと言いますが、喜ばれるというのはお金でもらう報酬より結構大きい報酬です(僕にとっては)。まあ、反応がないとつまらないのも確かですが。

それでも、子供がこの家を巣立っていくその時まで、父ちゃんは色々な思いをのせた料理を作り続けるつもりです。ささやかな反応に一喜一憂する幸せを噛みしめながら。この子が独り立ちしたときに、ふと家庭の味を思い出し、それが幸せの形をしていたら、もう最高だな!なんて思いながら。

こうやって日々の家事にも、幸せの布石を色濃く与えてくれた子供の存在。それだけで親孝行してくれてるよ。
さて、明日、何食べる?

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