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【節約生活#597】ズボラなら、なおのこと本は買うより借りる

 趣味で節約生活をはじめてみた。
 健康で文化的な生活をしながら節約をするというルールで挑戦中。

買う派、借りる派、要らない派

 世の節約情報をみていると本は買わないという人が多いようだ。インターネットで充分という人と、図書館があるという人がいる。
 一方で、本は買わないといけないという主張もある。どちらかというといわゆる啓発書系に多い。

 乱暴にまとめると、本を買う・借りる・そもそも要らないという派閥に分けられそうである。

 節約生活を始めてからは、どちらかというと借りる派に強くシフトしている。毎週図書館に行っては5冊くらい借りている。
 今まで買う派の人に接することが多かったので、今回は借りる派としての立場から考えたい。

買う派の論理

 買う派の人たちの意見をみていると、自分の物にすることと、お金を払うことの2つが重要としているようである。

 自分の物にすることが重要という視点から次のような意見が出されている。

・自分の本だから線を引いたり、メモを書きこんだりできる
・他人に汚されない
・期限なく何度でも読める
・売ることができる

 そして、お金を払うことが重要という視点から次のような意見が出る。

・お金を払ったからこそ真面目に読んで自分のものにする

 お金を節約する立場の自分からみても、まっとうな意見だと考える。
 読んだ時間を考えてみれば、何の身にもならないなら読まない方がましと言える。できれば最大限、書かれていることを吸収したい。

 しかし、それでも本は借りる一択である。節約生活に挑戦している立場からすると、「お金を払うこと」が大事であるという意見に誤りがあるように見える。

買うリスクを考える

 あくまで例外があるが、という前提で論を進めたい。例外(買った方が良い本)は最後にまとめておきたい。

 買う派の主張の誤りは、本はすべて素晴らしいものであるという前提に立っていることである。統計局によると令和3年の書籍の新刊は69052冊であった(26-5 書籍新刊点数と平均価格)。6万冊もの本がすべて良書ならどれだけ良いだろうか。

 実際には、良書と呼ばれるような本は希少である。その中でも自分にマッチするものとなるとさらに少なくなる。

 書店である程度セレクトされているから良いのだとか、まずぱらぱら読んでから選択すれば良いのだとか言う人もいる。
 第一の反論は、売れる本が良いとは限らず、書店が置きたいのは売れる本であるということである。かつて本屋でバイトをしていた経験からもそれは言える。自分の担当した棚は宗教系とオカルト系だった。うさんくさい本が飛ぶように売れた(水に感謝をすると、水の結晶が美しくなるとか、911の時の写真にUFOが写っていたとか・・・・・・)。
 あまりにうさんくさい本ならば一目で見分けがつく。ところが、そうではないものもたくさんある。ビジネス本を担当していたこともある。
 昨年は北海道で事故を起こした観光船の会社、今年は保険金不正をしていた中古車販売業者が話題になった。どちらも同じコンサルタント業者がついていた。そのコンサルタントの本も結構売れている。自分も何冊か買ったり、図書館で借りたりしたことがある。
 中身が正しいのかとか、根拠がどうなのかについては、読めば良いが、何かを信じるだけで自分で考えなくなったら本を読む意味がないと考える。

 どちらにせよ、良書に出会うことは少ない。それは図書館でもなおさらである。
 だからまずは借りるべきである。買って意味がないのであれば、金銭的にリスクしか感じない。

買う本

 例外的に買う本もある。何度も読まないといけないものや、書きこみをしたりして、完全に自分のものにする必要があったりするものに限る。

 敬虔なキリスト教徒であれば聖書がこれにあたる。学生なら教科書や辞書だろう。

 さらに、量が多くて時間がかかるものも買う必要がある。図書館だとどうしても時間の制限がある。何年か前に論語を1年くらいかけてちびちび読んだことがある。

 最後は、何度も読み返したくなる本である。はっきり言って少数である。読むたびに自分の考え方や視野が変わっていくような本は手元にあった方が良いと考える。
 個人的には7回読み返した本もあるにはある。一部だけ下訳に参加した本があるけれども、訳者なのに正直7回も全体を通して読んではいない(さすがに自分の担当の章はもっと読んでいる)。

インターネットで充分か

 インターネットで充分という人もいる。
 個人的にはインターネットは論文や統計が正しいかをチェックするために使っている。ちょっとした古典をちびちび読むことに使ってもいる。
 前述した論語は注釈がやはり必要であった。最近は二宮翁夜話をじわじわ読んでいる。ただ読むだけならインターネットで充分である。

 個人的には、インターネットと本は役割が異なる。そういう意味ではインターネットで充分という意見には賛同できない。

ズボラすぎて紛失をおそれる

 自身はズボラである。
 物をよくなくすことがある。節約生活の一環で整理整頓をしたり、断捨離をして少し減ったけれども、それでも物をなくすことがある。

 本を借りてもなくすのではないかというおそれがないわけではない。意外になくさない。ただ、今年1冊紛失をしてしまった。図書館から借りた古めの節約本である。届け出をすると、新しく書い直して返すことになるので、調べたら古すぎて入手できなかった。そうすると、別の本(こちらは最近の出版)が指定されたるので、そちらを購入した。700円くらいであった。当然そちらも読んでから図書館に収めた。
 何百冊かを借りて1000円以内と考えると、ズボラでもお得と言える。もちろん、紛失しないように今まで以上に気をつけないといけない。

 本はまず図書館に行って借りよう。自分の払った税金の一部でもあるので、その分は利用したい。

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