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ハードのシェア率向上の方法Vol.4「民間事業者へアプローチ編」


皆さん、こんにちは。
「Change Court」記者のtakableです。
 この記事では、「日本でハードのシェア率を上げるにはどうしたらいいのか?」を考察します。(2022.5.18現在)
※記事をより簡単に読んでいただくため表記に独自のルールを利用しています。

 前回の記事では、コートを新設をする際には、実際どのくらいの「規模感」が必要なのかを考察しました。
 今回の記事では、民間事業者の企業がタイミングよく土地を有効活用するというアイディアを募集している場合を想定して、「民間事業者へアプローチ編」を考察します。(※イメージです)
 

民間事業者イメージ設定

「理想」と「現状」 
 長年営んできた問屋が後継人不足により縮小し、今後は夫婦2人で小さい個人商店に切り替えのんびりと営業をすることを決めました。
 以前は塩や砂糖、酒なども宅配をしていたため、大きな倉庫や駐車場が残っており、この土地を地域の方々の為に有効利用できないか考えています。

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「問題」と「課題」
 現在はほとんど利用していない2,400㎡の敷地には商業用の建物と駐車場があることで、固定資産税が発生しています。この固定資産税を今回の「アイディア」により、売上から経費を差し引いて「とんとん」くらいが理想の売上と利益です。

「解決策」
 テニスコートを作るというアイディアのアプローチをします。今回も前回の考察に引き続き、佐賀県鹿島市を例にして考察をイメージしていきます。

建設費


・コート建設費
 最初に、コートを建設する為の費用を考えます。そこで、最初に決めることはコートの「面数」・「広さ」です。今回は、コート面数「3面」、広さ「2,400㎡」で考察をします。
 国際大会推奨の縦(36.57m)と横(18.29m)を3面横に並べ、切りの良い数値で縦(40m)と横(60m)とし「2,400㎡」で設定しました。

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 民間事業者の1施設に対するコート所持数を伊達さんの著書より算出しました。屋外コートの4サーフェスに対して346施設1,460面の結果により、1施設に対して4.3面であることが理解できました。(6面から20面に対しては詳細のデータはありませんでしたのでミニマムの数値で算出)
 各サーフェスの1施設平均コート面数は3.4面~5.3面です(上記表参考)。そこで今回は3~6面のなかで一番ミニマムの面数である3面に設定しました。
 コート新設の費用は前回の記事より、1面の費用を1,000万円としました。税込を考えて多く見積もり、今回は3面の建設費用を3,300万円とします。

整理する内容(経費科目)

 テニスコートを運営する最低限の経費を考えました。(コートの管理運営は商店が行うと想定し外しています) 1年間で発生する経費は大きく分けて5つです。その他諸々とありますが、ざくっと算出します。

①固定資産税
 鹿島市より固定資産税を調べましたが、僕ではよくわかりません。そこで、今回は公益財団法人日本テニス事業協会が2017年5月に発行した「2016年度テニス事業に関わる租税及び経営に関する状況調査」(以下、租税経営調査と略)を参考に固定資産税を利用します。
 租税経営調査より、「土地に掛かる税金(固定資産税及び都市計画税)の全体平均は年間㎡当たり1,276円、1面当たり約1,427,000円で、地域により大きな差があります。」と記載されています。今回は㎡当たり1,276円を利用して(固定資産税及び都市計画税)とします。

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・修繕積立金
 
税務会計のミチシルベさんの記事に、「テニスコートの法定耐用年数は10年」と記載されていました。10年で改修できる費用が必要になると仮定し、伊達さんの著書より200万円の改修工事がハードで適用されている事例を参考にします。
 200万円を10年で割ると1年20万円ですが、少し多めに考え1.5倍の30万円を年間の修繕積立金とします。

・保険料
 
公益財団法人日本スポーツ施設協会の会員が利用できるスポーツ施設用の保険、「スポーツファシリティーズ保険制度」を参考にしました。下記の表の単価は1番高い保険料で算出をしています。 

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・雑費
 コート運営に関する、清掃用具・筆記用具・整備用具など日常的に利用する道具、用具、器具の購入を年間30万円としました。

・回収費
 
10年、15年、20年の3つのパターンでコート建設で支払った金額を回収するイメージです。銀行で資金を借りた際には返済費へ変更もできます。

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 上記の5の科目を年間経費合計としました。売上ー年間経費合計=利益として簡単な年間の収支イメージを作成します。
 今回の課題である「とんとん」の売上を達成するための「利益」を5%、10%、15%の3つのパターンにより売上を算出しました。(売上を切りのいい数値で目標の利益に近い金額にしました)

年間の収支計画イメージ

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 上記の売上に対して年間、月間、1日、1面に対する売上を分解してコートの利用料金を算出しました。

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 上記表から、1日1面売上の一番高い金額と低い金額を利用して、1日の時間を3パターンから1日1面の時間単価を算出しました。

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 上記の結果、1日1時間1面に対するコートの利用料金は「471円〜1,372円」の間と算出できました。

 収支計画とコートの1時間単価が理解できましたので、鹿島市営、佐賀市営、佐賀県営の3つのコート料金を確認します。

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 一番安い単価を「青:110円」、一番高い単価を「赤:730円」で印をつけ、中間値は475円でした。この金額内であれば、コートを借りてくれるとイメージができます。

 ここからは、利用時間と利用率から収支を算出します。6・9・12時間の3パターンで単価を算出し、700円以下の単価を黄色でマークしました。

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 上記の黄色マークを値段の降順で並び替えました。

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 この結果、9時間と12時間であれば700円以内で売上が確保できることが理解できました。
 しかしながら、上記の計算では稼働率が100%ですので、稼働率を考えて考察します。ミニマムの損益分岐は570万円ですので、570万円に到達する切りの良い利用率を確認します。
 

 9時間700円では90%の利用が必要になります。

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 12時間700円では70%になりました。

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 「雨天での中止」、「利用されにくい時間帯」、「寒さや暑さ」といった理由で利用率は下がることが予想されますので、利用率ができるだけ低く目標達成できる単価が運営者的には嬉しいです。
 逆に、利用者としては「安く気軽に」が理想となり、単価の設定は難しいですが、「地方自治体ではなく民間のコートなので少し高いのは許してー!」のスタンスで単価を決めていきます。

 1面を1人で利用するケースは少ないと思いますので、2~4人での単価を算出しました。1面1時間あたり800円だと4人利用で1人200円、2時間1人400円です。これであれば、佐賀市県営の個人利用一般の370円よりも安い金額になります。 

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 この結果、収支計画としては、「1日12時間利用率60%案」を提案します。

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 「この収支計画でいかがでしょうか!?建設費用回収まで20年と長いですし利益も薄いかもしれませんが、地域の子どもたちのためによろしくお願いします!!!」と全力で願いを込めて、相手方へお願いをします。以上が「民間事業者へアプローチ編」としての考察です。


 と、アプローチの前に、前回の記事でも記載した「草の根運動」による「利用者の要望=利用者数のイメージ」が大切です。地方自治体、民間事業者共に、利用者の要望の数と質が大切です。
 アプローチの前に、草の根運動を行い続けることがアプローチの確立を上げます。
 次回の記事では、アプローチ成功への確立を上げ、企画まで運ぶための「事前準備(準備運動)」を考察します。 



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PS.
 CC記者のタカブルは2022年4月よりテニス行楽を開始しています。様々な地域でテニスに関する「不快」の部分を直接伺うことで、少しでも自分で解決できることはないのかを考える旅です。
 「一緒にテニスしましょー!」、「ちょっと現地みて欲しい!」、「子どもたちの育成で悩みが…」などの、ご要望ありましたらいつでも、お声掛けください!駆けつけます!


〜CC(Change Court)について〜
 CCは、テニスのジュニア育成に関する問題や課題を解決していくための考察記事です。
 「うちの地区こんな問題があるんですが…」、「これは正しいのかなぁ!?」、「これってどうしたらいいでしょうか?」そんなテニスのジュニア育成に関する悩みや課題を解決できるきっかけを皆さんと一緒に考察します。
 

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