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交際ゼロ日婚をしてみた件。

結婚とは、過ごした時間の長さなんかではない。
全ては、タイミング。

『結婚』・・・・とはなんなんだろうか。考えているうちに、いつの間にか周りは容赦なく相手を見つけ、結婚していく。

気づけば、30代に突入していた・・・なんて人も少なからず、いや、じつはわりと多いのではないか。こんなこと書いてるんだから、もちろんわたしもその一人だった。(やったー!過去形!)

本気で結婚に興味ない、という人間もいるかもしれないが、
女であれば一度は結婚に憧れる時はあるのではないか。

高学歴でー、高収入でー、できれば高身長でー。
いわゆる昔の3Kだ。

わたしも20代の時は、言葉には出すのがわりと恥ずかしくて言わない方ではあったが、3Kの人物を探しまくる旅に出ていたこともある。

しかし!そんな優良物件は、わたしのような一般人には食いつかないし、そもそもそんなに出会いなんて少ない。なぜなら、わたしの考える高収入というのは、よく理想できくような年収1000万レベルの男をさしていないからだ。年収1000万レベルでよければ、会社内で済む。
そんなのを求めてはいなかったため、結果優良物件にたどり着くことは、凡人の見た目であるわたしには無理だった。というか、身の程知らず、であった。

20代は、実際に若いというだけで価値があり、わりとチヤホヤもされた。
しかし、数々の20代を通り越した先輩たちが口をすっぱくして言っていた忠告が、30代になり現実となった。

『30になったらチヤホヤもされず、痛い目見るぞ』

今じゃ、街を歩くたびに、20代のうちに堅実な道を歩んだ女が、子供も産まれ幸せ顔を世に振りまいている。

この差は、間違いなく20代という貴重な限りある時間を有効に使わなかった代償だ。

いや、有効に使っていなかったわけではない。
実際23歳という若さから結婚相談所にも通ったし、100は遠に超える数のコンパも経験をしてきた。しかし、結果に結びつかなかっただけだ。
これは、完全なる言い訳だ。

20代の時は若さゆえか、妥協をしたくない!という気持ちが強かったのかもしれない。まだいける、まだいける、まだギリギリいけるっ!なんて、
軽んじていたのだ、自分の価値を。

女の価値がどれほどのものか、よくわたしにはわからないが、
これだけはわかる。

若さには、往々にして勝てない時の方が多い、と。

30代には30代の良さがあるというが、
実際、シミやシワたるみは目立ち始め、肌のハリも衰える。
笑顔が可愛いね、なんてことは30にでもなったら言われることなんてほぼ皆無だろう。

30過ぎた女がたいてい思うのが、
あーあの時の男を捕まえておけばよかった、あいつと結婚でもしとけばよかった、なんて過去にすがってみたりする。
しかも、当時はそこまでパッとしなかったのに、30代で脂が乗り始めたら意外にも出世していたり、身なりもしっかりして、様になっている男も多い。

わたしにも、あった。過去付き合った彼氏たちは、今じゃ国立大の脳科学の助教授をしていたり、海外を股にかけてバリバリ働く国際弁護士になっていたり、中国の貿易で中国駐在で一儲けしていたり、歯医者になってバリバリ稼いでいたり・・・。数え切れないダイヤの原石がわたしの元から巣立って、今じゃ手の届かないところにいらっしゃる。

人生なんて、所詮そんなものだ。

当時のわたしは、わがままでものすごく飽き性だった。好きだったのに別れたり。たいていの男は、泣いて別れないでくれーと泣き叫ばれることが多く、なんて女々しい野郎どもだとも思っていた。

しかし、今じゃ、仕事だけでなく、どの人も公私ともに幸せそうだ。

わたしとなんて結婚しなくて、本当によかったね、とも思う。

そんなわたしにも26歳の時に正式にプロポーズしてきてくれた彼氏がいた。背は低く、学歴もわたしより低かったが、友達のような居心地の良さからプロポーズを承諾した。(というか、プロポーズされたらイエス!といわなきゃいけないと思っていた)

しかし、そんな彼ともタイミングが合わず、結局破局。
わたし自身でまいた、破局への種だ。

そんな彼も2年後に結婚した。(今すでに離婚したらしいが)

そして、そんな紆余曲折あったわたしもついに30の大台に乗った。

その時すでに、出合いなんて、ほぼなかった。
予期していたことなのに、、なんかもの悲しさはあった。
つるむ相手も婚期を逃したおんな友達のみ。
友人の幅も30代になると限られて、会っても、

『出会い、ないーーー』とかいう最も生産性のない会話のみで終わる。
親もそんな何にもないわたしの日々をみかねて、もう結婚は諦めていた。

しかし、結婚とは意外と突然チャンスがやってくるものだ。

去年、わたしは親の不倫がきっかけで、心の病になって会社を休んだ。
その時に、当時うつ病で会社を休職していた男友達がご飯の面倒やメンタルの面倒を見てくれた。海がいいと聞いたら、海に釣りに一緒に出かけたり、海を見るために離島に行ったりもした。

もともと10年来の友達で、正直こいつとは、絶対何もないだろう、と思っていたが、お互い病気になって以来、やたら遊ぶことも増え、お茶をすることも増えた。しかし、一切恋愛感情というものは生まれなく、あくまでも"お友達"の一人であった。

だから、冗談で、『お互い30過ぎて恋人もいなかったら、結婚しよう!』なんて冗談も言っていた。

気づけば、お互い30過ぎて、心の病にもなって、会社にもいかずボッロボロの日々を送って恋愛どころの状態ではなくなっていた。
結婚以前の大問題だ。通常の人間生活を二人とも送ってすらいなかった笑

今、思えば、30過ぎてお互い恋人もいなかったら結婚しよう!というのは、お互い心の拠り所にしていたのかもしれない。


そして、ある時、ふとわたしは、なにも考えずに、

『結婚しよう。』

まさか、自分からプロポーズするなんて今まで1ミリも考えたことはなかったし、この男にプロポーズすることは1ミリ以下も考えたことなんてなかったのに、いつの間にか、そんな一言を発していた。

しかし、意外な返答が来たのだ。

『うん、わかった。』


そして、私たちは、結婚した。

まさかの、うつ病婚だ。

でもそのときの我々の脳内は、正常だった。

一緒に良すぎて、それ以上の言葉は必要なかったみたいだ。


人生って、不思議だ。

3K婚目指すぞ〜!とか言ってた人間が、3Kどころか、うつ病の病人と結婚してるんだから。

そんなこともあるので、
これを読んでくれている数少ない迷える子羊さんたちよ、

諦めるな!意外と近くに結婚というのは転がっている!

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