欧州のブドウ畑は19世紀後半のフィロキセラ禍で大打撃を受け、殆どは枯れたか引き抜かれたが、極僅かのブドウの樹は生き残っている。今回アメリカ産台木を使用しないフラン ド ピエ Franc de Pied（自根のみで接ぎ木なし）の特別キュベをつくっているフランス・ワイン生産者リストを作成した。

フランス以外でも、ドイツのエゴン・ミューラーとかが有名。もちろん、チリに行けば結構残っている。

上の写真はロワール地方中流域、Touraine Amboise トゥーレーヌ アンボワーズのワイン生産者、ラ・グランジュ・ティフェーヌ La Grange Tiphaine のコ・ヴィエイユ・ヴィーニュ Côt Vieilles Vignes 2020年。生産者によると、樹齢120年以上で、フランドピエのワインとのこと。コ Côt という品種はフランス南西地方にあるカオールのマルベック種と同じで、普通につくっても色の濃いワインを産むが、このキュベになると凄い凝縮感である。