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『それでも前に進みたい』そんな背中を押してくれる。

 帯にも書いてありますが、『人生は「選ばれないこと」の連続』。順風満帆であると感じている人でさえ、もしかしたらそのように感じている人もいるかもしれません。まして自分自身に当てはめると、本当にその通りだなぁと感じてしまいます。

 阿部広太郎さんとの出会いは、宣伝会議さんのコピーライター養成講座の講義。出会いといっても、こちらは一方的に講義を聴いている側だったのですが、阿部さんのコピーライターとしての仕事もさることながら、それ以外に様々な活動をしてこられたお話を、ワクワクしながら聞かせていただいた記憶があります。その阿部さんの行動の軌跡が、ギュッと詰まっているのがこの本。客観的な視点から過去の出来事が紹介されながら語られていきます。

 過去を振り返ると、後悔を感じることは誰しもあると思いますし、自分自身に当てはめてみても、『あの時、ああなっていたらなぁ』と、思うことは数え切れないほど頭をよぎります。そして、今どうかと言われると、リスクを感じて行動できないことも、多々あります。逃げたくもなる。楽をしたいとも思う。そして、うまくやりたいという気持ちも湧き上がってくる。一歩を踏み出したから、やり続けたからこそ見える景色がある。わかっているし、体験したこともあるはずなのに。

 自ら動き出すべきなのは、当たり前のことではあるけれど、動き出せないときに、誰かに背中を押してもらいたいことがある。それは、人そのものなのかもしれないし、言葉なのかもしれない。この本のストーリー1つひとつがが、そんな力を持っているような気がします。

 コピーを書くとき、色々なことを考えて、誰も傷つかない言葉を選ぶことを、かなりトレーニングされた記憶があります。だけど、当たり障りのない言葉だけでは、誰かの心を動かすことはできない。そして、事実以上に説得力のあることもない。

 なんだかうまくまとめることができなかったけれど、心を動かしてくれる、素敵な本に出会えました。

 さぁ、動き始めよう。

あの日、選ばれなかった君へ~新しい自分に生まれ変わるための7枚のメモ
阿部 広太郎 著 ダイヤモンド社発行 を読んでの感想

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