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◎保津峡駅と嵯峨野観光鉄道を訪ねる旅 【後編】トロッコとその周辺を散策する

10月の3連休のひととき。所用があり、京都の実家に帰省することとなり、日中に少し時間ができたので、行ってみたいと思った場所が、ずばり、保津峡駅と嵯峨野観光鉄道のトロッコに乗ること、でした。前編では、現在線である、JR嵯峨野線の保津峡駅から、旧線である、嵯峨野観光鉄道のトロッコ保津峡駅までを歩きました。(前回の記事はこちら)

今回のメインは、嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車に乗ることですが、意外とこれだけだとあっという間に過ぎてしまうので、起終点のトロッコ嵯峨駅(JR嵯峨嵐山駅)とトロッコ亀岡駅(JR馬堀駅)や、少し奥にあるJR亀岡駅の周辺を散策しましたので、その模様をお伝えしたいと思います。

■まずは、嵯峨嵐山駅から車折神社を目指す

嵯峨嵐山駅付近の戦前と現在の地図を見比べてみましょう。

今昔マップで比較した、嵯峨嵐山駅付近。
今は無き「愛宕山軌道」があったりします。
嵯峨嵐山駅からスタート。
何と駅前に「車折神社参詣道」の文字が。
これは行かなくちゃ、と思いました(笑)。
ということで、車折神社を目指す街歩き(笑)。
嵐電を渡ります。
嵐電、来ました。趣ある電車です。
こちら、鹿王院。あまり知らないところにすごいお寺が
ポン、と出てくるのが、京都のすごい所。
レトロな銭湯が出現しました。
嵯峨の昔ながらの集落は、やはり街並みも古そうです。
この場所は、愛宕講の人たちが多く行き交った場所のようです。
愛宕山は、昔から火の神様として広く信仰されていました。

■車折神社へ

そして、嵯峨街道へ。ほどなく歩くと、バス停が。
なかなか読めない漢字。(くるまざき、と読みます)
神社の前に来ました。何やら賑やかそうな場所です。
神社までやって来ました。
予想だにせぬ、賑わいと、人(若い女性が中心)の多さです(笑)。

この神社、なぜ人が多いのか、何となく理由がわかってきました。それは、こちらです。

芸能神社、という、芸の道を進む人たちが信仰する神社があります。
先客の女性陣は、こちらのグループのメンバーの前で
記念写真を撮っていました。結構マニアなオタ活かと(笑)。
山村紅葉先輩発見!(学校の大先輩なんです(笑))
宮尾すすむさん、130万円、ありがとうございます!
大月みやこさんの名前も。
こちらは、とても多彩な芸能・スポーツの名士の顔ぶれたちが。

いやー、何だかここ、面白いです。そういう様子に惹かれて、密かに人が集まっているようですね。

境内の裏手に、そのまま駅のホームがある立地がまたすごい!
そこを散策していたら、電車が来たので、飛び乗りました(笑)。
2駅進んで、嵐電嵯峨駅まで戻ります。

■嵯峨嵐山駅前へ

嵐電嵯峨駅。昔のホームに少し嵩上げしただけの、
とても歴史深そうなホームが良い味出しています。
小さな川を越える鉄橋と踏切も、何だかいいですね。
嵐電とJRを立体交差する高架道路。
かつては、この道路に沿って、愛宕山鉄道が走っていました。

■嵯峨野観光鉄道に乗る

トロッコ嵯峨駅へ戻りました。
売店にSLが展示されています。
こんな風に、ビールを飲みながら鑑賞できます(笑)。
さあ、トロッコに乗りましょう。
今や貴重な存在になった、DE10型ディーゼル機関車けん引の客車列車。
満員の車内です。廃線跡という土木遺産に
最もたくさんの人が訪れる場所、といっても過言ではありません。
トロッコ嵯峨駅からはしばらく新線を走行します。
新線と分かれた場所に、トロッコ嵐山駅があります。
駅といいつつ、先頭車両はトンネルの中に停車。
後ろの車両から乗降する形です。
車内の様子。アジア系の外国の方が多かった感じです。
そして、先刻訪れた、トロッコ保津峡駅に到着。
例のカリヨンがお迎えしてくれます。
保津川の流れをトロッコから見るのは、なかなか新鮮です。
ただ、あっという間に走っていきます。
新線の橋が見えます。新線は、橋を渡る箇所でしか
保津川が見えません。
約20分で、トロッコ亀岡駅に到着。

■トロッコ亀岡駅付近の旧線の土木遺産を歩く

まずは、今昔マップでトロッコ亀岡駅付近を見てみましょう。近くにあるJR馬堀駅付近も、複線電化された際に駅が移転するなど、線路の変更があったようです。

今昔マップで馬堀駅付近を比較。
旧線と新線の形が違っていますね。
こちらは、トロッコの走る橋です。
斜めに橋脚が設置されています。
新旧鉄道橋そろい踏み。
新しい橋は、真ん中の橋脚無しで一跨ぎです。
トロッコ亀岡駅すぐ横の跨道橋。
素晴らしいレンガ構造物です。
新線のボックスカルバートが付加された形です。
外の様子。彼岸花が咲いていました。
もう1箇所、アンダーパスが。
こちらは新線と旧線の位置が入れ替わっています。
旧線のレンガ構造物を、そのまま新線も一部転用したようです。
亀岡市のマンホール。亀の模様でしょうか??
馬堀駅前にある、京都サンガの郵便ポスト。
亀岡市は、最近サッカースタジアムの町になりました。
JR馬堀駅。複線化された際に移転した新しいホームです。

■亀岡駅周辺に寄り道する

せっかく亀岡市に来たので、隣の亀岡駅まで行ってみたいと思います。

亀岡駅に到着。
京都サンガと、保津川下りと、お城のある町。
江戸時代の儒学者、石田梅岩さんの像です。
後ろは、サンガスタジアム。何故か、バス案内板がここに。。
ちょっと情報量多いですね(笑)。
というか、本当はもっと情報量多いです(爆笑)。
亀岡祭のことや、観光物産案内所の広告もあります。
亀岡駅舎。私が小学生の時代は非電化単線でしたが、
今では随分立派になりました。
今昔マップで亀岡の今昔を見てみます。
亀岡駅は、お城の北側の低湿地にできています。
お城は河岸段丘の上に建っている感じでしょうか。
お城の入口にある、明智光秀像と、しゃちほこ。
2020年の大河ドラマ「麒麟が来る」の放映決定を契機に設置されたとか。
といいつつ、ほとんど大河ドラマで触れられず、「麒麟が来ない」と話題に(笑)。
お城の本丸の敷地は、宗教施設になっています。
拝観時間が終わっていたので、行きませんでした。
亀山城のお濠。ここがなかなか美しいです。
お濠は公園の池ではなく、河川扱いなのですね。
人工的に川を引き込んだお濠なのでしょうか。
亀岡城を見るには、ここから入るようですが、
今回は拝観時間を過ぎていました。
お城の南側に、亀岡高校がありました。
恐らく城内の武家屋敷の跡だったのでしょうね。
高校の隣に、中学校と小学校もありました。
いかにも、城跡に建った感じがしますね。
お城の南側に町人の町があり、山陰道が通り、
亀岡祭の鉾が建つ感じだったようです。
そんな亀岡の町を、少しばかり散策しました。

■終わりに

嵯峨嵐山駅から、読めない駅の名前にもなっている、車折神社を訪れました。芸能神社、興味深かったです。その後トロッコ列車に乗車し、土木遺産にも触れました。トロッコ亀岡駅周辺は、古い山陰本線のレンガ構造物が現役のところもありました。その後、亀岡駅に出かけ、城下町の様子などを観察しました。少し足を伸ばすだけで、有名観光地も面白い散策エリアになることを改めて実感しました。

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