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おじいちゃん先生と、孫先生。

最近、社会人向けのデザイン講座に
補佐の講師として参加している。

この授業では、50も歳の離れた先生と
タッグを組んで授業をしている。

私と先生は側からみれば
ほぼもうおじいちゃんと孫。笑
今日はそんな先生の話をしたい。


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長年クリエイティブ業界に身を置いてきた先生は
コピーライトに強い。
毎授業、魔法のように言葉を魅力的に操るのだ。

以前、そのデザイン講座で
人類史をデザインの視点から振り返っていた。
現代から弥生、縄文時代へと遡っていく中で
先生はニッコリはにかみ、こう言った。

「今、地球を逆方向にみんなで旅しています。」

その言葉を聞いた途端に
議事録を取っていた私の脳内は、
タイムトラベル感で満載。
驚くほどワクワクした。

教科書では心躍ることのなかった静止画の歴史たちが
急に彩られてカラフルに見えてきた。
先生のたった一言のおかげでね。


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先生はもう70代も半ばだけれど、
今でもバリバリ現役で社会人向けだけでなく、
昼間部の18歳くらいの生徒たちにも授業をしている。

(時にエモい・ヤバいなんて言葉も駆使しながら)
相手の視点に合わせて物事を優しく深く面白く、
常に語りかけている。

そこに老害感を感じないのは、
先生自身が常に最新の科学や情報、流行を
取り入れようと努力しているからだと思う。

好奇心の塊のように
世界にワクワクドキドキしながら
学びを止めない先生を見ると、
私まで楽しくなってくる。


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実は私は、先生の教え子でもある。
学生時代に先生が話していて、
今でも心に残っている言葉がある。

「人は突然にね、
人生を変える女神と出会うんだよ、
女神ってのは女の人だけじゃなくて
おじいさんだったり子供だったり
人生の伴侶であったり色々なんだけど」


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ここのところ先生との授業を重ねる中で、
「人生を変える女神」に出会うためには、
ただボーっと毎日を過ごすだけでは
いけないのだと分かってきた。

どうやらその「女神」は
人だけではないことにも気が付いた。

例えば、
否定を辞めてなんでも一度面白がってみる、
妄想を思う存分に膨らませて
具体的な想像に変えて現実と繋げてみる、
常にアイデアに対してウェルカムな姿勢をとる、

そんな風に努力をしたときにだけ、
私たちは自分を変える「女神」と
出会えるのだと思う。

否定からは何も生まれないし、
愚痴からは何の芽も生えない。

向上心と好奇心を胸に、
大きな責任と引き換えに、
私はもっと楽しい道を貪欲に歩きたいよ。

ヒヨッコのわたし扮する孫先生が、
おじいちゃん先生から学ぶことは
まだまだまーだ沢山あるようです。

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