こんにちは、ちぇりおうです。
今回は今後も市場拡大していくであろうリチウムイオンバッテリーとその関連企業について調べてみました。

今後、成長と株価上昇が見込めそうな日本企業についても調べてチャートもみました。

❑　リチウムイオンバッテリー市場の状況

リチウムイオン電池の市場規模は２０２０年に３４１億米ドルの規模に達しました。２０３０年には１,１６６億米ドルに達すると予測されています。インフラからの継続的な電力供給への需要／プラグイン自動車の需要増加／オートメーション化によるバッテリー駆動機器のニーズ／スマートデバイス開発／再生可能エネルギー分野でのリチウムイオン電池の採用増加が見込まれています。
しかし現在、Covit-19のパンデミックの世界混乱が起き、電池やその他の部品の供給が制限されサプライチェーンにも影響が出ており、市場の成長率は思わしくありません。

リチウム電池の主要部品は主にアジア地域で製造されており、特に中国の依存が大きく、アメリカをはじめとするドイツ、オーストラリアの電池メーカーはアジア地域での生産停止の影響を大きく受けています。サプライチェーンの問題が解消され物流も回復していくにつれ、今後は成長が見込まれると思います。

個人的には自動車業界への影響は特に大きいと考えています。従来のガソリンエンジンに変わって、電気自動車が世界シェアを拡大していけばリチウムイオン電池はガソリンに変わって必要不可欠なエネルギーになるからです。

❑　２０３０年までの成長予測

矢野経済研究所のレポートでは、車載用リチウムイオン電池（LiB：Lithium-ion Battery）の成長率を「政策ベース予測」と「市場ベース予測」を発表しています。

「政策ベース予測」は、世界的な環境規制強化の動きと各国政府の普及政策、それに対応した自動車メーカー各社の電動化シフトを背景に、自動車メーカー各社及び各国政府のxEV導入目標台数が概ね計画通りに実現されることを想定し、比較的高い成長率で推移するとしています。

一方、「市場ベース予測」では、使い勝手の良さや車両価格の求めやすさなどの消費者側のニーズを含め、xEV普及拡大に向けた各種課題解決にある程度の時間を要する設定とし、政策ベース予測に比べて成長率は低めで推移するだろうと予測しています。

車両価格低減に向けた取り組み（専用プラットフォームの適用、電池コスト低減に向けた電池材料、セル、パック技術開発等）が推進されている状況にあるが、Covit-19感染拡大の影響による経済打撃を受け、自動車市場全体が縮小傾向にある中、自動車メーカー各社はPHEV・EVの生産が困難となり、また経済環境を考慮すると消費者による購買拡大も当初の見込み程には至らないだろうという理由です。

（矢野経済研究所HPより引用）

課題はありますが、問題点が明確になってくれば必ず進化・解決していくのが人類です。そういった意味でも将来的には需要が増加していくことは間違いないと考えています。

❑　リチウム電池とは

電池には一次電池と二次電池があります。

▼一次電池：

直流電力の放電のみができる電池（化学電池）
使い切りの電池のことをいいます。 一次電池は化学反応が進むと、だんだん電気を起こす力が弱くなっていくため、使い切り電池と言われています。
マンガン乾電池・アルカリ乾電池・リチウム一次電池など。

▼二次電池：

充電を行うことにより繰り返し使用することが出来る電池（化学電池）
充電して繰り返し使える電池のことをいいます。以前は、二次電池は少し特殊な用途に使われていましたが、最近ではノートパソコン・携帯電話・ビデオカメラなどに多く使われています。
鉛蓄電池・アルカリ蓄電池・リチウム二次電池など。

❑　リチウムイオン二次電池とは。。。

リチウム二次電池の種類に、リチウムイオン電池（バッテリー）があります。2019年に吉野彰さんがノーベル化学賞を受賞した理由となったのが「軽いのに出力が大きくて、繰り返し充電ができる『リチウムイオン電池』の開発」でした。ＮＨＫの「チコちゃんに叱られる」でも放送されました。

正極と負極の間をリチウムイオンが移動することで充電や放電を行う電池のことです。

正極、負極、電解質それぞれの材料は用途やメーカーによって様々あるようですが、代表的な構成は、正極にリチウム遷移金属複合酸化物、負極に炭素材料、電解質に有機溶媒などの非水電解質を用いるのだそうです。

❑　リチウムイオン二次電池の主要材料

リチウムイオン電池は主に

１）正極材
２）負極材
３）電解液
３）セパレータ

の４つで構成されています

それ以外にも「リチウムイオン二次電池」の部材は、銅箔、バインダー、添加剤があり、おおよそ20〜30点ほどになるそうですが「性能」と「価格」は主要材料によってほぼ決定されてしまうそうです。

リチウムイオン電池は、電気自動車の動力源となり、電気自動車（EV）やプラグインハイブリッド車（PHEV）の普及には欠かせません。電気自動車は、エンジンのメンテナンスが不要になるばかりか、有害な廃油の使用が少なく、燃料燃焼による汚染が少ないなどのメリットがあり、今後の自動車産業や交通システムの将来を支えるものになるでしょう。今後もさらに需要が増加すること思いませんか？

❑　課題も残るリチウムイオン電池

使用済み電池には、酸や水銀・鉛などの重金属を含む危険な化学物質が含まれています。過去にはリチウムイオン電池が原因となる火災事故が発生し、１３万リットル以上の化学物質が炎上して、イギリスの主要な高速道路が閉鎖されるという事故も起こりました。使用済みのバッテリーには電荷が残っているため予期せぬ放電が起こります。使用済み電池の安全な保管や処理が求められています。

これらのことも含めて、いかに安全に取り扱えるリチウムイオン電池の開発と供給が重要になってくるかが分かります。

❑　リチウム電池産業の発展を牽引する企業

世界のリチウムイオン電池市場における主力企業としては、

A123 Systems LLC、
AESC SDI CO.,LTD.、
LG Chem Ltd.、
Panasonic Corporation、
SAMSUNG SDI CO.,LTD.、
Toshiba Corporation、
株式会社東芝、
Amperex Technology Limited、
BAK Group、
Blue Energy Limited、
BYD Company Ltd.、
CBAK Energy Technology, Inc.、
Tianjin Lishen Battery Joint-Stock CO.,LTD.、
Valence Technology, Inc.、
SK innovation Co., Ltd.、
株式会社日立製作所

などがあります。

❑　日本のリチウムイオン関連企業

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