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自分の思考の穴に入って、じーっと底で振り返るような本(本のはなし10)

表紙を見てかわいいな、タイトルを読んで本の話だな、と読み始めた。本屋で初めて知った作家さん。数ページ読んで、あら?なんか違う。イメージしていたものと違った。ミステリーでしたか。勝手に間違えた。でもどんどんのめり込んでいった。

4つのお話があるのだけど、どの人たちの人生もニュースに出てきそうな話。テレビのニュースで流れくる出来事(事件)って淡々と伝えられ、その人たちがどんな気持ちだったのかわからない。この人はどうしてこんな行動をしたの?心の動きはどうだったの?ワイドショーなどで聞くことでわかることもあるけど、深いところまではわからない。この本はそれぞれの立場での出来事や心境が書かれていて、原因、理由がよく分かった。みんなそれぞれにちゃんと思いがあって、それをする理由があったんだろうな、と。

それぞれの人生が深く、人生とは…と考えさせられる話だった。自分の思考の穴に入って、じーっと話の内容を振り返るような本。


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