生理用品のレビュー。

3年ほど前から月経カップの話題がちらほら聞こえるようになり、気になりつつ手を出せないでいました。

手を出せなかった理由

1.原理が不明

使用方法は「カップを折りたたんで中へグッと入れる。かぱっとカップが開くのでちゃんと開いたか確認する。」
…中に入ったらその後カップが開いてるかどうかって、確認できないじゃん！
あとグッと入れる、ってどこまで入れるんですか！
漏れませんか？本当に開きますか？痛くありませんか？

2.面倒くさそう
既に利用していた生理用品（ナプキン、タンポン、シンクロフィット）は手軽に着け外し・交換が出来る使い捨てアイテムなのに対し、洗って何度も利用が出来る＝洗う、除菌する等のメンテナンスをする必要がある。
…メンテナンスの手間に耐えられるのか！（これは私がコンタクトレンズに手を出せない理由と同じ…）

3.衛生面の不安
よく「煮沸消毒でOK！」と説明やレビューをされています。
えっ、毎日煮沸消毒をする？いつ！？煮沸消毒用の鍋が必要？
そもそも生理期間中の脱着時のお手入れは？雑菌繁殖とかしませんか？

4.実際に見て触る機会が少ない
カップは様々なメーカーから発売されていますが、それぞれ形状やサイズが全然違っていて正直何を選べば良いか悩みまくる。
取り扱いの場が少なく、主にネットで購入がメインの入手方法。（もちろん実店舗で販売されている場所もある。）
手にとって選ぶ事が比較的しづらい商品である為、敷居が高い。

ぽちったきっかけ

以上の理由で気軽にぽちる事が出来ず。
毎月どばどばと血を垂れ流しては大量のナプキンを貼り替え、タンポンを入れ、シンクロフィットを挟み込み、、それでもずれて漏れてショーツを汚して手洗いし、蒸れてかぶれて気になって注意散漫、散々な1weekを毎月過ごしておりました。
（痛みは言わずもがな。ここでは触れない。）

ところがこの情勢となり在宅勤務を約半年。
ほとんどお家にしかいないので、多少面倒でも、多少てこずる事があっても、途中で断念したとしても、
お家の中だから誰にも迷惑かけないじゃん！ということで勢いよくぽちったのでありました。
というのも、会社へ出勤しての勤務や外出時に初めて使用したとしたら、
例えば漏れたり、外れなくなったり、逆に入らなかったり…といったトラブルが発生した時の事を考えると不安だったので。

購入商品スペック

ということで前置きが長くなりましたが、購入した月経カップが届きましたのでまずはスペック。

メルーナカップ！
いろいろ種類がありましたが、「初心者にオススメ」との説明文に惹かれ選びました。

品名：メルーナカップ クラシック
色：ホワイト
サイズ：S
持ち手形状：リングタイプ

選んだ基準

まずメルーナさんは月経カップのラインナップが200種類以上あるそうで（公式サイト参照）、
【カップの種類×サイズ×持ち手形状×色】のバリエーションが豊富です。が、基本的に「出産経験の無いカップ使用初心者」となると購入対象は絞られるので、そこまで悩みません。

基準詳細は以下。

【カップの種類】
　初心者へオススメとの事で「クラシック」を選択。
　装着時に柔らかい方が手間取る事がないのではと「ソフト」を検討しましたが、中で開きづらいとの説明があった為やめました。
　手間取りの懸念から硬めの「スポーツ」は検討外でした。

【サイズ】
　一番選ぶ際に悩んだ項目です。
　普段の経血量は体感（自分の経血量しか経験ないので当たり前）ですが、多めだと認識していた為、Mサイズが良いのかな思いつつ…でも大きいと手間取りそうという事でSサイズを選択。

【持ち手形状】
　棒タイプ、ボールタイプ、リングタイプがありました。
　着脱に不安がありそうなら紐を付ける事も出来るので、今回はリングタイプを選択。

【色】
　ぶっちゃけ何色でもいいや〜と考えて、無難なホワイトにしました。（が、利用してみて別の色が欲しくなりました…理由は後述）

使用してみた感想

基本的な使用方法は正直公式サイトや使用レビューを分かりやすく絵で説明されている方がすぐ見つかると思いますので割愛…。

まずは、私が最初に手を出せなかった理由として挙げていた4点について。

1.原理が不明
使用方法は「カップを折りたたんで中へグッと入れる。かぱっとカップが開くのでちゃんと開いたか確認する。」
…中に入ったらその後カップが開いてるかどうかって、確認できないじゃん！
あとグッと入れる、ってどこまで入れるんですか！
漏れませんか？本当に開きますか？痛くありませんか？

→折り畳む際に口をしっかり、丸っこいほうはへこませない様にすると痛みがない。
人差し指の第二関節くらいまで入る程度に押し込むとちょうどよかった。
装着後立ち上がると中で「ぽこっ」となる感覚が慣れるとわかる。
それまでは立ち上がった後にもう一度カップを触ってみて、丸っこいところをちょっと押してみたり少しお腹に力を入れて緩めてを何度か繰り返したりしてみた 。が、ちゃんと開いたかは分からなかった。
一回目の装着時を除いて、盛大に漏れた事は無い。（でもナプキンは必ず当てる必要あり。）

2.面倒くさそう
既に利用していた生理用品（ナプキン、タンポン、シンクロフィット）は手軽に着け外し・交換が出来る使い捨てアイテムなのに対し、洗って何度も利用が出来る＝洗う、除菌する等のメンテナンスをする必要がある。
…メンテナンスの手間に耐えられるのか！（これは私がコンタクトレンズに手を出せない理由と同じ…）

→メンテナンス、なにかしたっけ…？と思うくらいには特に面倒な事はなかった。
（除菌については [3.衛生面の不安] にて）
強いていうならば、着脱時に毎回手が血塗れになるので服やトイレ内を不意に触って汚さない様に、がめんどくさかった。

3.衛生面の不安
よく「煮沸消毒でOK！」と説明やレビューをされています。
えっ、毎日煮沸消毒をする？いつ！？煮沸消毒用の鍋が必要？
そもそも生理期間中の脱着時のお手入れは？雑菌繁殖とかしませんか？

→ズボラ人間の為、上記の不安を考えながらも、
毎回の脱着時はトイレットペーパーで拭いて再装着、一日の終わりは入浴時にボティーソープでもこもこ洗う。
そして生理が終わったら、洗浄剤に浸けて、乾かして、終了。
洗浄剤は15分で良いと説明があったけれど私は2時間くらい浸けた。匂いなどは無し。
ですが一点。
気になるというか、「おっと…」となったのは、着色。
5日間の利用でホワイトは黄ばみました。見せられません。
煮沸で取れるかは試していませんが、正直「別の色にすればよかった！」と感じた部分。

4.実際に見て触る機会が少ない
カップは様々なメーカーから発売されていますが、それぞれ形状やサイズが全然違っていて正直何を選べば良いか悩みまくる。
取り扱いの場が少なく、主にネットで購入がメインの入手方法。（もちろん実店舗で販売されている場所もある。）
手にとって選ぶ事が比較的しづらい商品である為、敷居が高い。

→一番悩んだサイズ問題。
「何cmで、何mlの経血が入ります」と説明はあれど、やっぱり実物を見てみなければ想像つかない。
大は小を兼ねるとは言うものの、装着する事が負担になるのは嫌だなと思ったので「初心者にオススメ」という言葉を信じてよかった。Mサイズを選んでいたら、たぶん大きかったと思う。(Sサイズでジャスト)
正直、好奇心とチャレンジ精神を頼りに勢いで購入するしか解決策はない（暴論）。
実店舗で見かけたら、一度手に取ってみるのを強くオススメしたい。

その他感想
・装着時私が一番楽だった体勢は便座に座った状態。説明書や他の方の使用レビューでは中腰の姿勢で、と書かれている事が多い。タンポンの装着時と同じく、人それぞれフィットする体勢が違いそう。
・ナプキンは常に併用していたが、カップ未使用時に比べて消費量が少ない。夜用なんて1日目のカップへの信頼が無かった日にしか使わなかった。その上ナプキンが受ける経血量が少ない為か蒸れないので、かぶれなかった事が何より嬉しい。
・少なくなってきた4日目、調子に乗って着脱間隔を6時間くらいあけたら結構匂いが気になったので、量にかかわらず定期的に経血を捨てる方がいい。
・着脱時（主に脱）に「かぽ！」と音が鳴るのを避けられない。（私が下手なだけかもしれないので、音が鳴らない方法があればご教示ください…。）外出先の公衆トイレで「かぽ！」と鳴るのはちょっと恥ずかしいな、と今のところは心配している。
・持ち手形状はリング型を選んだけど、ちょっと存在感がある。ので、棒タイプも購入してみた。届いたら次使ってみる。
・洗浄用に今のところ焼きプリンのカップを使用するとちょうどよかった。（なにも考えず目の前にあったので使用したら浮き上がらない良いサイズでラッキー。）

！災害時などの緊急時利用/防災グッズ化はおすすめ出来ない！

・使い捨てではないので節約が出来る、経済的。
・ゴミが出ないので環境に良い。エコ。
・お手入れが簡単。

月経カップのメリットは生活するのにとてもポジティブに働きます。
しかし防災グッズに入れるのはやめた方がいいと思いました。

理由は、
水、トイレットペーパー、お風呂、トイレを不自由無く利用が出来る、衛生的な環境でしか使用は難しいから。

脱着する事で毎回手は汚れます。
中に溜まった経血を捨てられる場所の確保、再装着の為にカップを拭く為のトイレットペーパーやシートの確保、そしてそれを捨てる場所の確保。
使用後保管前の洗浄、消毒。

・・・と、有事の際を想像すると
確実に綺麗な水や環境が整わない可能性が大きい状況では、月経カップの利用は感染症や臭いなどの不安が拭えないです。

正直自分が被災して避難所で月経カップのみを配給されたらキレるかもしれない（短気）。

なので防災バッグには使い捨てのナプキンやタンポンを必ず用意しておく必要があります。
多分これは、コンタクトレンズも同じではないかな？と思いますが（Notコンタクトレンズユーザ）。

震災や豪雨など災害時の利用は使い捨てナプキンを利用、
平時には月経カップをヘビロテ！

チャレンジしてみて

上でも記述しましたが、追加でもう一つ購入したくらいには良いもの買ったー！という気持ちです。

率直に言ってしまえば、「面倒くさがりの自分にも使いこなせそう」です。

とはいえ、これで生理の痛みや煩わしさは解消しません。
それでも、自分の健康を保てる道具が増えた喜びがあります。

生理中の股の痒みや不快感が少しだけ軽くなった身体面。
「あっ、ナプキンから漏れたかも…」「この後臨時の会議だからトイレ行く暇ない！」「布団や服、汚しちゃったらやだな…」といちいち気にせざるを得ないストレスから少しだけ開放されたメンタル面。
毎月毎回、あれは不健康な状態だったんだなーと実感しました。

何度も何度も言いますが、これで生理の痛みは解消しないです。
その代わり、経血量が数値化できる事で「なんだか多い気がする」「異常に少ない」等平均値との比較ができたり、変化に気付きやすくなり、専門医にアクセスする導線になるのでは無いかと考えます。

生理の辛み、-1し続けてもいいじゃん

生理の話が徐々にしやすくなってきている空気はあれど、やっぱりプライベート的な話題、そんな話他人に大っぴらにするものでは無いと思われがち。昨今話題の緊急避妊薬やピルの使用についても繋がる部分を感じています。

今回ふと思い立ち、勢いで月経カップにチャレンジしてみましたが、使用したら絶対レビュー書こう！と決めておりました。

生理がタブー視され続ける話題ではなく、ごく普通の身体の話である事。
自分の身体を知る・管理する・調整する主導権は自分にある事。

それがスタンダードである世の中にするひとかけらの要素になると良いな。

月経カップ、チャレンジしてよかった！