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そっと差し出された手を感じた瞬間

昨日、6歳娘の遠足の日だった。
卒園前の最後の遠足だった。

2歳からお世話になった保育園、だから4年も通ったんだ。
遠足が終われば、残す大きなイベントは卒園式のみ。

ああ、そうかそうなのか。
娘よ、次のステージに旅立つんだね。

そんな気持ちで最近過ごしているから、最後の遠足は良い思い出になるように、準備してあげたかった。
とは言っても、私は荷物を用意して、お弁当を持って行かせるくらいのことだ。

前日はひな祭りもあったし、そっちに気をつけて取られて、お弁当の買い物を、実は忘れそうになったりもしたのは秘密。

ひな祭りの次の日が遠足の日だったからせわしかった。夫が買ったスーツの店で酷い扱いを受けたと酔いながら愚痴るのをなだめて、そうそうに部屋に押し込んで寝かせ、娘を風呂に入れたり、明日の用意したり、ゴミまとめたり、色々してたら、明日6時に起きようと思っていた目覚ましをかけるのをすっかり忘れて寝てしまった!!

「もう、ちがう!ちょっと待って!!ちょっと!!」
隣で寝ていた娘がでかい声で何か言っている。なんだ?
ガバッと起きたら、娘は寝ている。なんだ寝言か・・・。しかしでかい寝言だったな。。。

は!!!目覚ましかけ忘れた!!今何時????

ばっと時計を見る。
6時20分!!!
うわ、よかった!!
6時起きと思っていたけど、20分でも全然余裕ではあったので、ほっとして起きてリビングにいき、顔も洗わず、早速冷蔵庫からお弁当の食材をテーブルに並べた。

ふと顔を上げると、遺影を並べたスペースの義母の写真と目が合う。
あ、おかあさんが娘を使って起こしてくれたんだね、そう思った。

おかあさんありがとう。
いつも優しかった夫のおかあさん。

おかあさんの葬儀には、本気で号泣する人がたくさんいて、人にとても慕われていた本当に素晴らしい人だったのを知った。

こんな時、いつも空から見守られていることを知る。
そこにいてくれることを知る。

そっといつも見えない手を差し伸べてくれていると実感する。

おかげで、お弁当はちゃんと作れて、時間もきちんと間に合って送り出せた。
帰ってきた娘は意気揚々と遠足の話をしてくれ、とても楽しい日だったのが伝わってきた。

楽しかったみたいだよ。おかあさん、ありがとね。






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