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本の整理と人生と

ちょっと?あれ?・・・冬至やクリスマスってどこいった?

気がつけば、年も押し迫る29日。今日はベンジーの誕生日なのね♪などと浮かれている場合ではない。

「一年の煤を払いすっきりしたお正月を迎えましょう」「もちろん大掃除は毎年の恒例行事だからやるに決まってるわよね」「一年の締めくくりにはやるの当然よね」などと師走の声を聞くと、メディアやSNSでは声高々に、これでもかと私に大掃除を勧めてくる。

そんなお勧めを気が付かないフリをしながら「私は自分のタイミングでやるんですのよ、おほほ・・・ほっといてください」などとうそぶきながら、目の前の日常を淡々と過ごしていたのだが、こんな私にもかねてから気になっていることがあった。そう、数年越しに及ぶ「未完了」が存在しているのだ。

それは我が家の部屋の片隅。

いつも横目で見つつ、今日は寒いだの今日は暑いだのと、言い訳も無駄にうまくなった分、小さな罪悪感をもたらす場所となっていた。そこには、年月を重ねるうちにいつの間にかけっこうな量となった本が置かれている。

それが今日、なんとなく気が向いた気がしたので、ぬるっと重い腰を上げることにした。

まずは、①本を全部出し、②いるものといらないものに仕分けをする。③いらないものを段ボールに詰める。という工程を黙々と進める。ごく簡単な単純作業だ。

そんな単純作業の中に、本と出会ったその時々に自分が何を思い、何を考えていたのか、一冊一冊が自分の生きてきた道とリンクする。そして、その本たちが自分の人生に役立ったのか、自分は成長することができたのか、そんなことを思い返しながら整理する。

私が今、現状に満足しながら日々過ごせているのは、これまで歩んできた人生で巡り合った本たちに、少なからず影響を受けたことに感謝しよう。まだ読んでいない本も、開封すらしていない本もけっこうあるが、もうその本を手にしたときと今の状況が合っていないものは、どんどん段ボールに詰める。その数70冊。

段ボールに詰めた70冊の本は、NPO法人に寄付することに決めていた。そうだ、引き出しの奥にひっそりとしまわれている未使用の葉書も入れよう。やや偏ったジャンルの本がほとんどだが、それが次の誰かの手に渡り、その誰かが本を通じて充実した日々を過ごせることを願おう。

すっきりとした棚の片隅には、これからまたきっと、新しい本が並べられていくだろう。そうだ、次は暖かであふれたお気に入りの場所として、誰にもじゃまされず、丁寧に作りあげていくんだ。


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