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映画『最後まで行く』(5/21鑑賞)

縺れ合い、どこまで行ってしまうんだこいつらは! と最後まで目が離せない作品でした。
雨の激しい夜、人を撥ねてしまった刑事。裏金問題、母の葬儀と慌ただしい中で死体を隠し続けるが、それを知っていると脅しをかけてきたのは監察課の男。

ハラハラの連続だったんです。死体がバレそうな事態が幾度も襲う。そのたび焦り、慌て、場をしのごうとする刑事は情けなく滑稽。でも豊かな表情と仕草には、憎めない愛らしさすらある。
撥ねた相手の正体、裏に広がる事情が明かされるにつれ、刑事を飲み込む事態の大きさ、危険に、緊迫感が募る。

一方で、いかにも冷徹な監察官が頬の下に押し込めた感情が、噴出する場面の激しさといったら! ヒビ入った仮面が剥がれ落ちるとともに、今にも崩れゆく彼の立場を見るようでもあった。
互いを「似ている」と監察官は言う。そんな二人が辿る結末。事の全貌。笑うのは誰か。
とても面白かった……!!


映画『最後まで行く』予告


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